令和6年1月1日16時10分に石川県能登地方で発生した能登半島地震により、石川県志賀町(しかまち)で震度7を観測したほか、北海道から九州地方にかけて広域に震度6強~1を観測しました。住宅やビルの倒壊、津波の被害など未だ全容は掴めていませんが多くの方が被災されました。石川県内の被災17市町では、少なくとも8027棟の家屋の全壊、13668棟の半壊が確認されています。輪島市では、大規模な火災が起こり、地盤の悪さも相まって「液状化」も見られています。
住宅の倒壊において、1950年以前の木造建物が多かったという事が被害拡大の要因だと言われています。全国で見ると9割近くの住宅が耐震化していますが、石川県では5割程度となっています。被害の大きかった輪島市では耐震基準をクリアしている住宅は46%でした。住宅の倒壊は建物や家具などの下敷きになって死亡するなど人的被害に繋がってしまいます。(輪島市では死者の9割以上が住宅倒壊による圧死といわれています。)
築年数が古いから新しい家に住まなければならない、という事ではなく、きちんと耐震改修を行えば倒壊を防ぐことが出来る可能性が大幅に高くなります。
日本は1995年1月17日午前5時46分に発生した「阪神・淡路大震災」(マグニチュード7.3、死者6434名)、2011年3月11日午後2時46分に発生した「東日本大震災」(マグニチュード9.0、死者18446名(不明含む))、2016年4月14日午後9時26分に発生した「熊本地震」(マグニチュード7.3、死者276名)、そして今回の「能登半島地震」と定期的に大きな地震が発生している、世界でも稀に見る地震大国なのです。
そして1959年9月26日の伊勢湾台風(伊勢湾にて記録的な高潮を発生させ、大規模な浸水にて3000名以上の死者が発生)をはじめとして、ここ最近でも2011年9月3日の平成23年台風第12号(三重県にて記録的な降水量となり土砂災害や浸水害が発生。家屋の全壊81棟、半壊1077棟、家屋浸水1534棟となった)、2013年10月16日の平成25年台風第26号(大島にて24時間の降雨量が800mmを超える大雨により死者36人、住家の全壊45棟、半壊18棟、一部損壊639棟、床上浸水1,442棟、床下浸水3,924棟)、2019年10月12日の令和元年東日本台風(観測史上1位の降水量を記録する豪雨により死者90名、住家の全半壊等4,008棟、住家浸水70,341棟となった)などと大量の雨と土砂崩れが発生する水害や天災が多い国です。
地震だけでなく台風や猛暑などの自然災害から、強盗や戦争、感染症…
様々な災害から家族を守るために、今から出来る対策をしましょう。
災害から家族を守る家をつくろう。
大地震の減災を知ろう
大地震が直撃することで起こりうる、家の倒壊…。➀~➂のうち、最も安心な家はどれ?
正解は②です!耐震性の基準は1981年と2000年に改正されているため、築年数に応じた対策が必要です。
➀今すぐ耐震診断を!倒壊の危険性も。
➁耐震診断・改修により倒壊リスクを大幅低減
➂2000年以前に建てた家は耐震チェックをおすすめ
※まずは耐震診断チェックシートで確認!
耐震性の低い家は震度6強以上で倒壊の危険!
自宅の築年数を目安に自宅の耐震性能を知ろう!
旧耐震基準とは、1981年(昭和56年)5月31日までの建築確認において適用されていた基準です。震度5強程度の揺れでも建物が倒壊せず、破損したとしても補修することで生活が可能な構造基準であることを表します。
新耐震基準とは、旧耐震基準の翌日以降である1981年(昭和56年)6月1日から適用されている基準で、震度6強~7程度の揺れでも倒壊しないような構造基準として設定されています。
また1995年の阪神・淡路大震災で多くの木造住宅が倒壊したことから、①地盤に応じた基礎の設計、②接合部に金具取り付け、③偏りのない耐力壁の配置の3点が大きな変更点で旧耐震基準をより強化し2000年基準も出来ています。
今こそ大きな地震が起きても耐えられる住まいを考えなおす必要があるのではないでしょうか。
■耐震・制震・免震について
大地震に備えたリフォーム
ポイント1 「壁の強化」
「壁の強化」で、地震の揺れに対する抵抗力をアップ
地震による建物の倒壊を防ぐために、耐震補強で壁の強化や壁を増やすことが大切。
窓や出入り口が多いと壁の量が不足し、揺れへの抵抗力が低くなりがちです。2000年以降に建てられた住宅も、壁の配置バランスが重要になります。
不安に思っている方は、家の設計を見直して耐震リフォームをすることがおススメです。
ポイント2 「屋根の軽量化」
「屋根の軽量化」で、重心を低くして揺れの影響を低減
激しい揺れによる住まいへの被害を抑えるためには、実は屋根の軽量化がとても大切。陶器や土、セメントの瓦屋根だと重心が高くなり、地震による揺れが増幅されやすくなると言われています。
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リフォームアドバイス
基礎となる柱や梁、土台そして耐震金物をしっかり補強していくことが大切!
こちらの記事も合わせてご覧ください
■耐震診断と補強 ■防災住宅のアイデア
当社では「シェルターの必要性」を伝えています。
地震による死亡原因のほとんどが、圧死によるものです。倒壊した家屋の下敷きになったり、部屋の中で倒れてきた家具の下敷きになったり…
そんな圧死を防げるのも、地震シェルターのメリットのひとつです。
耐震性の高い地震シェルターは、避難者の生命と財産を守るために欠かせない存在となっています。
日本ではまだ余り流通していませんが、地下シェルターがあると、その建物自体の耐震性が向上し、
家族の命、財産を守ります。また備蓄品の保管をしておくことも可能なのです。
ライフラインが寸断されると日常生活にさまざまな支障をきたします。
冷暖房が使えなかったり、冷蔵庫・冷凍庫が使えない、飲料水が足りない、
粉ミルクが作れない、トイレやお風呂が使えない、携帯電話やテレビが使えず情報収集出来ない…
そうなったとこにための備蓄品の保管は災害時重要な役割となります。
※どんなものがどれくらい必要なのか確認!
■地下シェルターについて
いきなり地下シェルターを作ることは出来ない…
近年では一般家庭用の小型シェルターの販売もされています。
大型台風の減災を知ろう
近年ますます大型化し上陸数も増える台風。強風に対する家の備えがとても大切。
2018年は「猛烈な強さ」の台風発生数が史上最多となり、2019年9月の台風15号でも、各地で観測史上最も強い風が吹き荒れ、甚大な被害をもたらしました。さらに近年は台風上陸の回数も多く、大きな被害が発生する危険性が高まっているといえます。
「猛烈な強さ」の台風が増える中、特におうちで気をつけたい暴風対策。➀~➂のうち、最も安全なのはどれ?
正解は③です!近年の大型化した台風によって飛んでくるさまざまな物から窓を守るために堅固な対策が必要です。
➀ガラスが割れて飛散してしまう
➁飛散しにくいが、ガラスが割れ、雨風が吹き込む
➂窓ガラスを物理的に守り割れるリスクを大幅低減
飛来物から窓をしっかり守ることで、家の安全性は格段に上がります。
今の窓に簡単に取り付け可能なシャッターや、雨戸を新しく取り替えたりするだけで家族を守る家となります。
最近の物では電動シャッターや採風タイプ、耐風タイプ、断熱タイプの雨戸やシャッターもあるので、台風から家を守るだけではなく、機能性まで取り揃えているのもポイントです。
また車をお持ちの方は、カーポートを設置して台風から愛車を守るという対策も大切です。
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2階にLDKをおすすめしています!
台風だけでなく集中豪雨など水害が多くなってきている近年。あっという間に水が来て逃げ遅れてしまったり、大雨で夜間の避難は見通しも悪く危険度が高いなど、自宅避難所があると安心です。当社では2階にライフラインを揃えたプランをおすすめしています。避難所に行けなかった場合、垂直避難できるのと同時に、生活基盤が2階にあれば、仮に1階が浸水したとしても被害を抑えることができます。
■2FにLDKを移設した実例はこちら
外壁や屋根のメンテナンスはこまめにしましょう!!
屋根や外壁は、家を台風の猛烈な風雨から守る働きをしています。その屋根や外壁が破損していると、台風による被害が深刻になる可能性が高くなってしまいます。屋根材や外壁材のちょっとした浮きやはがれが、台風の猛烈な風に耐えられず飛んでしまえば雨漏りが発生し、家の内部も大きな被害を受けるでしょう。
そして漏水が起こってしまったら、家を支えている土台や柱などが腐る、シロアリが発生する、カビが生えるなどとどんどん被害が広がり、大規模な改修時工事になってしまったり、台風や地震のときに倒壊する原因になることもあります。そのため屋根や外壁は定期的に異常がないか確認し、ちょっとした破損でも修繕しておくことが大切です。
■漏水は家の大敵です
猛暑の減災を知ろう
35℃以上の日が続く夏は、もはや“災害級の暑さ”…。家での熱中症リスクを低減する対策が肝心。
日によって40℃を超える地域もあるほど、暑くなっている日本の夏。それに伴い、熱中症のリスクが高まり、全国の猛暑日の日数が過去最多となった2018年には約9万5千人が救急搬送され、死亡者数は1500人を超えています。命にも関わる熱中症。気温が上がりやすい5月~9月は、特に注意が必要です。
5月から9月に増える熱中症被害。熱中症が最も起きている場所は➀~➂のどこ?
正解は③です!熱中症は、全体の約4割が
住居で起きているのです。
➀ガラスが割れて飛散してしまう
➁飛散しにくいが、ガラスが割れ、雨風が吹き込む
➂窓ガラスを物理的に守り割れるリスクを大幅低減
住まいの中で最も熱の出入りが大きい場所は”窓・ドア”。
なんと約73%も、窓・ドアから外気の熱が流入してきます。
この開口部からの流入を抑えることで室内温度上昇の抑制になります。
太陽の熱は、窓の外でカットするのが効果的です。
夏の室内の温度上昇を防ぐために、窓の外で熱をカットするのが有効です。
シェードの設置で太陽熱の侵入を83%抑え、室温は最大3.4℃ダウン。快適に保てます。季節や時間によって変わる住まいの日差し。
方角に合わせた窓の日差し対策が肝心です。
北側の窓:日差しが入りにくいので寒さ・結露対策が優先。高断熱の窓で対策を。
東西側の窓:夏の東西側は南側より日射量が多く、太陽光が横から入るため、シェードなどで窓を覆うことが重要。
南側の窓:冬の日差しを採り込むガラス、夏の日差し対策として、ひさしやシェードの採用が効果的。
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厳しい寒さの減災を知ろう
室温の急激な変化を防ぐヒートショック対策。
入浴中の死亡事故は年間約1万9千人、そのうち約7割が11月から3月の冬に発生しています。ヒートショックとは家の中で室温の急激な変化によって、血圧が乱高下することで、心筋梗塞や脳卒中などを引き起こす現象です。気温が下がる冬の入浴中に起こりやすく、高齢者がいるご家庭は特に注意が必要です。
ヒートショック対策として間違っているものはどれ?
正解は③です!長湯による血圧変動で心臓に負担がかかりやすくなります。
➀入浴前に暖房をつけたり、浴槽のフタを開けてお湯はりすることもオススメです。
➁お湯の温度、目安は41度以下。いきなり湯船に入らず、かけ湯をするのもポイントです。
③入浴時間は10分未満に。長湯によって血管が広がり血圧低下を招くリスクがあります。
暖かい部屋から寒い部屋へ、温度の急激な変化による血圧の乱高下に要注意。
入浴時、大きな温度差があるとヒートショックのリスクが高まります。リビングなど暖房で暖まった部屋から寒い脱衣所で衣服を脱ぎ、浴室に入ることで血管が縮み、血圧が急上昇。逆に熱いお湯につかることで血管が広がり、血圧が低下します。こういった血圧の乱高下が心臓に負担をかけることになるのです。
内窓を設置すると、既存の窓と内窓の間の空気の層が断熱材となり、冷たい外気の侵入を防ぎ、室内の暖かい空気を逃しにくくします。
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リフォームアドバイス
断熱性を高めることが何よりも大切です!
日本特有の気候風土に合った家づくりが必要
日本の国土面積の4分の3は山地や丘陵地であり、平らな土地が少ないですが、日本人は昔から自然と共存してきました。
また、日本列島の中央部は背骨のように山地や山脈が連なっていて、川の流れは急なところが多く狭い川が多いです。山地で降った雨は太平洋と日本海の方へ流れていきます。日本中の山地で豪雨の時、川が氾濫するのはそんな理由があるようです。
日本の四季は大きく分ければ春・夏・秋・冬となり変化がはっきりしていますが、実際は国土が南北に細長い日本は地域によって気候が異なります。夏の季節風は太平洋側から吹き、冬の季節風はユーラシア大陸から日本海を越えて吹きます。また、夏の季節風は太平洋地域に雨を降らせ日本海側を乾燥させます。冬の季節風は日本海側に大量の雪を降らせ太平洋側を乾燥させます。
そして、梅雨前線や台風などによる集中豪雨に加え環太平洋地帯に位置するため、地震や火山活動が活発であり、山崩れや土石流、地滑り、雪崩などの山地災害等の自然災害の危険を常に備えているのです。 そして世界でも珍しい日本の気候として年間降水量の多さや気温の高低差も世界に類を見ない程です。
例えば外気温は夏はフィリピンのマニラ並、冬は北欧並と言われています。
日本は、世界が羨むほどの素晴らしい国です。その理由の一つとは比較的穏やかな四季があり、四方は海に囲まれ自然の恵みがあり、どこもかしこも美しく、島国であったため太古の昔から侵略や略奪といった争いはない。よって国民は優しく常に他人のことを思いやれるという理由もあります。この国ならではの素晴らしい自然や情景を誇りに思い、きちんと大切にしつつ、「自然災害がいつ起こるか解らない」という事をきちんと理解し、日本の気候風土に合った家づくりが必要です。
地震だけでなく台風や猛暑などの自然災害から、強盗や戦争、感染症…
様々な災害から家族を守るために、今から出来る対策をしましょう。
災害から家族を守る家をつくろう。