防災においても安心な街
トカイナカ立川・昭島の安全性
首都直下地震を仮定して地震リスクの「総合危険度」として、町丁目ごとに、相対的な危険度が色分けをしたときに多摩地区が圧倒的に危険度が低いとされています。多摩地区は都心部と比べると比較的地盤が強いことから、総合危険度が「ランク5」になる町はありませんでした。川に近いところには地盤の弱い「沖積低地」も存在していますが、ほとんどが比較的地盤の強い「台地」です。「台地」で危険度が高い場合、建物倒壊リスクは低いのですが、火災危険度と災害時活動困難係数が高めであると判断されているようです。
そして東京都都市整備局の「地域危険度測定調査」で、総合危険度順位の低いもの(地震)、水害に於いてのハザードマップ等を照らし合わせ判定した結果で、多摩地区で地震・水害に強い街として1位に選ばれているのが「立川市緑町」です。ここは昭和記念公園やIKEA立川店、陸上自衛隊立川駐屯地などが大半を占めるエリアです。また、昭和記念公園や自衛隊駐屯地内には、最大で「1.0~2.0m未満」の浸水予測されている部分がありますが、ここは「あえて水を貯めておく」場所が用意されていることがうかがえます。
立川広域防災基地
立川広域防災基地は、東京都立川市緑町と泉町にまたがって所在する、防災関係各機関の施設を集約した広域防災基地。日本の首都圏での大規模災害発生時に災害応急対策活動の拠点として機能します。敷地面積は約115ヘクタール。第二次世界大戦後、在日米軍が使用していた旧日本陸軍の立川飛行場の跡地に整備されました。
滑走路の長さ900メートル(滑走に使える部分を含めると1,200メートル)の立川飛行場では陸上自衛隊東部方面隊の東部方面航空隊と第1師団第1飛行隊、東京消防庁航空隊、警視庁航空隊のヘリコプターが運用されている。滑走路には航空自衛隊のC-1輸送機も離着陸が可能であり、入間基地所属機による経験飛行が定期的に行われています。
内閣府の災害対策本部予備施設(立川防災合同庁舎内)は、内閣総理大臣を本部長とする国の緊急災害対策本部及び事務局を設置可能な施設です。ここは霞が関に有事が発生した際に、首都機能がが立川へ移転し、立川で災害対応の基地が置かれるために存在していて、他に予備施設はなく立川が最後の砦なのです。
南関東直下地震(首都直下地震)などの首都圏における大規模災害の発生時、空輸による人員物資の緊急輸送の中継、集積拠点として自衛隊、消防、警察、災害派遣医療チーム(DMAT)などの援助隊の運用、受入拠点として南関東地域における災害応急対策活動の中核拠点として機能します。東京都の東京都立川地域防災センターは東京防災センター(東京都庁第一本庁舎内)の指揮のもとに活動を行う、都の多摩地域における防災活動の拠点(防災拠点)であります。1979年11月19日大規模公園および広域防災基地を二本柱とした米軍立川基地の跡地を利用計画の大網が決定した時から始まっています。
災害対策本部予備施設(内閣府)
JR立川駅から車で約15分。自衛隊駐屯地や警視庁、海上保安庁、東京消防庁などに囲まれた3階建ての建物は、一見すると特別な施設には見えません。普段は門で封鎖されている入り口脇に、控えめに「内閣府 災害対策本部予備施設」と看板が立っています。
2016年公開の映画「シンゴジラ」の作中の舞台及びロケ地として注目されたこの場所「災害対策本部予備施設」が建てられたのは、本館が1988年、隣の新館が1998年のことです。日本で「著しく異常かつ激甚な災害」が発生した場合、総理大臣を本部長とし、全大臣を本部員とする緊急災害対策本部が首相官邸に設けられ、災害対応の指揮をとります。
超大規模災害では首相官邸が被災し、使えない状況もありえます。そのために、霞が関の内閣府と市ケ谷の防衛省にも設置できるようになっています。しかし都心部が壊滅状態に陥り、内閣府も防衛省も使えなかったら。
そのための備えとして、都心から約30キロ離れた立川災害対策本部予備施設が建てられました。立川以外に予備施設はなく、ここが最後の砦という訳です。首相や大臣のほか、秘書や事務の方も含め約300人の人間が使用するという事が考えられていて、それでも7日間耐えられる自家発電設備や食料を常に備えているといいます。
なぜ立川という場所が選ばれているのか
立川広域防災基地は都心から約30km離れ比較的地盤の良い台地上に、広い公園(国営昭和記念公園)を隣接して計画的に整備されています。
このため都心との同時被災を免れつつ都心部へ効果的に輸送活動ができる位置にあり、また一時物資集積や被災者対策に公園も活用した広い敷地を運用できる利点もあります。
また航空機運用の観点から見ても、都心部の大規模火災発生時において、東京の恒常風方向(夏季は南または南南西、冬季は北または北北西)からみて、航空機の発着時に煙の影響を受けにくいという特徴もあります。このように立地のメリットが大きな理由となっています。
東京都は1982年10月に「多摩都心立川計画(T.T.T計画)」を発表しています。これは立川市と昭島市の一部を含めた地域の広域交通網の拡充と市街地整備を重点的に推進し、多摩の都心に相応しい街づくりを進める事にしました。この計画によって国の施設設備が行われ、昭和記念公園や立川広域防災基地、国の研究機関や独立行政法人、市街地再開発事業により複合商業地区「ファーレ立川」が整備されました。各地区は駅改札からペデストリアンデッキで繋がり、自動車動線と交わらずに移動が可能です。立川駅から帰宅困難者対策として年1回訓練を通し初動体制の確認を行い、住宅の耐震化やブロック塀の撤去などの助成金制度を行うなど様々な角度から防災への取組を行っています。
立川広域防災基地の構成機関
■内閣府
災害対策本部予備施設(立川防災合同庁舎)
■海上保安庁
総務部 海上保安試験研究センター
■防衛省・自衛隊
陸上自衛隊 立川駐屯地
陸上自衛隊 東部方面隊 東部方面航空隊
東部方面航空隊本部
東部方面航空隊本部付隊
東部方面ヘリコプター隊
東部方面管制気象隊 本部・基地隊
東部方面航空野整備隊
陸上自衛隊 東部方面隊 第1師団 第1飛行隊
陸上自衛隊 東部方面隊 東部方面システム通信群本部中隊 映像写真小隊 空中伝送班
■東京都
総務局 総合防災部 立川地域防災センター
総務局 総合防災部 東京都多摩広域防災倉庫
■警視庁
多摩総合庁舎
第八方面本部
交通部 第八方面交通機動隊
地域部 第八方面自動車警ら隊
刑事部 第三機動捜査隊
警備部 災害対策課 特殊救助隊(通称:SRT)
地域部 通信指令本部 多摩指令センター
第八方面本部 立川警察署
警備部 第四機動隊
地域部 航空隊 立川飛行センター
総合警備訓練場
機動隊総合訓練所
東日本災害警備訓練施設
多摩備蓄倉庫
■東京消防庁
立川防災施設
立川消防合同庁舎
第八消防方面本部
第八消防方面本部 立川消防署
警防部 多摩指令室
第八消防方面本部 消防救助機動部隊
装備部 航空隊 多摩航空センター
多摩飛行隊
航空消防救助機動部隊多摩分隊
第八消防方面訓練場
(訓練塔・水難救助訓練施設)
立川都民防災教育センター(立川防災館)
■独立行政法人
国立病院機構災害医療センター
■日本赤十字社
東京都支部 東京都赤十字血液センター 立川事業所
東京都支部 立川災害救護倉庫