2004年以前、スレート屋根にはアスベスト（石綿）という鉱物が使用されていました。
アスベストを吸い込んでしまうと肺がんなどの原因となり、健康被害も多く報告されています。
アスベストを使用している屋根材をリフォームする場合、周囲への飛散がないように行う必要があります。
アスベストとは
アスベストというと健康被害が発生すると大きく騒がれたため知っている方も多いのではないでしょうか。
悪印象が強いかとは思いますが、アスベスト入りのスレート屋根は耐久性が高いという優れた一面もありました。
しかしながら、身体への粉塵による影響もあるため、アスベスト入りの屋根の葺き替えをする際には有資格者が細心の注意を払って解体し
廃棄物を処理しなければならないため費用面においても高額になりがちです。
アスベスト屋根の見分け方
住宅の屋根がアスベスト入りかどうかを見分けるには、屋根の不具合の様子で見分けることが一番確実です。
アスベスト入りの屋根は耐久性があり、不具合が生じにくいという特長があります。
それに対してアスベストを使用していないスレート屋根は脆弱な一面があり、割れや欠け、剥離などが発生しやすいです。
環境にもよりますが、築20年を過ぎてもあまりダメージが目立たなければアスベスト
入りの屋根の可能性があります。
アスベストを使用していないスレート屋根は人が乗ることに耐えられず割れて落下してし
まう危険性もあるので、決して屋根には上がらず、2階の窓などから確認することが難しい
ようであれば業者に確認を依頼してください。
(参考写真：傷みのあるスレート屋根)
ガルバリウム鋼板カバー工法ビフォーアフター
After
After
ガルバリウム鋼板でのカバー工法がおすすめな理由
屋根のリフォームには大きく分けて既存の屋根を解体し新しい屋根材を張る「葺き替え」と既存の屋根を解体せず上から新しい屋根材を 張る「カバー工法」があります。 アスベストが含まれた屋根の葺き替えを行う場合、有資格者による解体とアスベスト含有廃棄物の処分が必要になるため費用も高額に なりがちです。 「カバー工法」では既存の屋根の上から屋根材を張るため解体工事や廃棄物の処理が必要ありません。 そのため、葺き替え工事と比較して費用を抑えられ、工期も短期間で済むため生活への影響が少ないというメリットもあります。
解体費・アスベスト含有廃棄物の処分費が発生するため、 葺き替えはカバー工法と比較して1.2倍～1.5倍の費用がかかるケースが一般的です。
ガルバリウム鋼板がおすすめな理由と特長
古い屋根の上から新しい屋根を重ねることの安全性
カバー工法は既存の古い屋根を残したままにするため、そのことに抵抗感や不安感を持つ方も確かにいらっしゃいます。
しかし、アスベストが使用されている屋根を残したままでのカバー工法は危険なものではありません。
- 屋根にアスベストが残ったままでも大丈夫？
- 屋根の場合、アスベストが残った状態でも問題はありません。 アスベストが人体に影響するのは、飛散するなどし直接吸い込んでしまう場合なので、既存の屋根材を新しい屋根材で覆った方がむしろ 工事中にアスベストが飛散するなどのリスクは低減されるともいえます。
- 屋根を重ねることで重くなるのでは？
- カバー工法では基本的にガルバリウム鋼板という軽量な屋根材を使用します。ガルバリウム鋼板は0.4㎜程度の薄い金属で、重量も他の屋 根材と比較すると大変軽量です。確かに屋根全体が多少重くはなりますが、耐震性能への影響はごく軽微です。
