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東京都 W邸
増築に増築を重ねた築62年の土壁造民家、最後のリノベーション

戦後間もない昭和29年(62年前)に建てた小さな平屋建て民家に平屋で増築したあと、42年前に2階を一部増築してあり、そして今回は更に1階・2階とも増築して全体をつなげるリノベーションを行うことになりました。 まずは重い本格的な屋根瓦を下して全体に耐震補強を行い、それぞれ履歴の違う建物を一体化し、将来家族が増えた時の事も見据えたリノベーション計画を始めました。 築年数や建物の状態を見ると、ご夫婦以外のすべての人達がリフォームに対し、当然のことながらなぜ建て替えをしないのかと不思議がられました。
お母さんと娘である自分が生まれ育ったご実家であり、つい最近までおばあちゃんが住んでいた思い出がいっぱい詰まった古い民家を壊さないでリフォームをしたい、そんな想いでネットで色々と調べていたところ、当社の事や施工事例などを知って下さりました。周囲の猛反対を押し切り工事を始めたものの、色々と難関が続出してきました。

古い梁にハンモックを取り付けた。古材の吹抜けには、和紙の照明器具が似合う。
古い柱と壁材はそのまま生かした。
和室八帖にはモダンな丸窓を付けた。建具は一本の柱を残して全て開放できる。
吹抜には様々な照明器具がぶら下がっている。
築60年以上の古材の柱が林立しています。
目隠し壁を挟んで作った造作ダイニングテーブルとグリーンのタイルを貼ったキッチン
造作デスクは親が使ったり、子供が作ったりで便利です。
玄関ドアには痛風窓が付いています。下足入れに姿見を付けました。
2階の天井も傾斜を付けて古い壁が露出しています。
細長い居室は多目的に使用出来ます。
広いバルコニー
変形した形の玄関の壁は変形していて、ポーチの床は乱貼の石。重厚感のある倉風の外観となりました。
屋根も外壁も全てリニューアルした。

 施工のポイント

築62年の土壁民家がハンモックのある和モダンな住宅へと生まれ変わりました。
古い柱や梁、壁材などをそのまま活かし、欠き取りや節目や傷もそのまま残しているので既存の雰囲気を感じられます。昔の木舞竹の塗り壁の下地をそのまま現したので古民家独特の個性が残っています。
リビングの吹抜けの高いところは5.8メートルもあります。そして床は無垢のフローリングを斜め貼りにして空間を広く見せているので、迫力のあるリビングとなっています。
照明は和紙で出来たものや古風なガラス入りのものなどがたくさん設置されていてカフェのような雰囲気です。

BEFORE

今にも傾きそうな外観

タイムスリップしたかのように
感じられる昔ながらの玄関

既存リビング

歴史を感じる和室

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