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東京都 S邸
築42年の平屋建住宅をバリアフリー化

青梅市多摩川の上流にある築42年の古い平屋建住宅で、過去何回も増改築がなされた為に平屋の割には非常に使いづらい家でした。お父様とお母様が要介護4でお子様が仕事をされながら介護されているため、仕事で留守にしている間のご両親様のことを心配されていました。
そこで、今回のリフォームではバリアフリー対応住宅に変更してご両親が新居の中で、安心安全に暮らす事ができるようにすること、また、バリアフリー化によりご両親がそれぞれに介助なしで出来る事が少しでも多くなるような家を目指します。
「介助なしで出来る事」が増えることにより、何よりもご両親様が自信が持つことが出来、結果として心身ともに健康になるようにしたいと思います。また、毎日の暮らしの中で、お子様の介護負担が軽減される事と安心して仕事に行けることを願ってプランニングしました。
デイケアセンターやハウスキーパーの利用を組み合わせてご両親様の可能な限りの自立を促す家に変更予定です。

黒い板貼風の防火サイディングがシックな印象
車いすを押して上がれるようスロープも作り、玄関ドアは引き戸タイプに
自然と調和するバリアフリーの住まいに
カウンターの腰壁は約20種類の古い木材を集めてきてパッチワーク風に取り付けた
神棚の扉と上下の板は以前使用していたものを再利用
リビングに大きな窓を配し対面式のキッチンで作業をしながら四季折々の自然を眺められる
施主様がこだわって収納棚との間の距離を決め、食器をすぐしまえるようにした
子供室は傾斜天井と化粧梁、造り付け机と雑木林を見る小窓があります
3枚引き戸で出入りしやすい浴室は各所に手すりを配し移動しやすい
足元の収納部分を奥に折り込み、いすや車いすのまま使える洗面化粧台
固定手すりや可動手すりがふんだんに使ってあり、開口の広いトイレ

 施工のポイント

奥多摩の自然の中にある築42年の平屋建住宅を最初みた時は、まるで別荘地のような環境なのに、普通のありきたりの家が不釣り合いだなという印象でした。 南側は崖地になっており6Mも高低差がありました。下は多摩川の源流のようなくねくねとした水が流れていました。
ご両親とも要介護で高齢、お嬢様がお仕事されながら介護されているという状況でしたので昼間はご両親がお2人で可能な限り生活できるようにバリアフリーや動線の少ない戻間取り、そしてどこかの部分に古い家の面影を感じられるような所を残すこと、そして陽当たりと風通しをよくすること、外観は周囲の緑に溶け込むような雰囲気を持たせることが大まかなイメージでした。
お施主様のご協力を得ながら結果的には外観はしっかりとした自己主張をしながらも環境に溶け込んだ佇まいの家になりました。 内部は屋根の傾斜をそのまま室内の天井に取り込んで吹抜に古い梁材の露出した懐の深いインテリアに仕上がったと思います。

BEFORE

築38年の瓦屋根木造モルタルの
古い家 中央に玄関があった

段差のある和室ダイニング

南側にあってリビングに陽が
あたらない

要介護のお母さんの部屋
玄関から遠い

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