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建築用語集

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その他「ウ」

■ウィルトン・カーペット
18世紀中頃にイギリスのウィルトン市で初めて作られた、手織り絨毯の風合いを機械織で再現したカーペットのこと。機械織のカーペットの中では最高級品に位置付けられ、経糸2種、緯糸1種を交差させ、それにパイル糸を絡み合わせて織られた絨毯である。パイル糸の密度が高く、1本ずつがっちりと織り込んでいるため、弾力性、耐久性が非常に優秀。また、表面はきれいな仕上がりで、しわと型崩れが起こりにくく、施工性にも優れる。中でも、二重組織の物はダブルフェイスと言う。低コストなタフテッドカーペットと比較される場合もあるが、ラテックスを使用しているタフテッドカーペットと異なり、剥がれなどの劣化に強い他、床暖房の上にも使用できる。


■ウィングチェア
背もたれが長く、その背もたれ上部の両側が羽(wing)のように前方へ突き出していて、座る人の頭をカバーするように作られている椅子のこと。羽の部分が耳のように見えることから、別名「耳付き椅子」とも呼ばれる。このような形状は、もともと暖炉からの直火熱や風から頭を保護するための物であったが、背もたれが高く、羽の部分によって頭をしっかり支えられることから、主に休息用の椅子として使われている。「ウイングチェア」の素材は、本革製やファブリック製のタイプが主流で、柄は有名デザイナーが手がけたデザインやモダンなものなど様々。この他にもオットマン(足置き台)がセットになったタイプもある。


■ウィンザーチェア
厚い座板に細長い脚が取り付けられ、背もたれ部が細長い棒で作られた木製の肘掛け椅子のこと。17世紀後半にイギリスのウィンザー地方で生まれ、庶民が使う椅子として普及した。丈夫で軽く、掛け心地も良い上に作りやすいことから、のちにアメリカにも広まり、シンプルで実用的なデザインが受け入れられダイニングチェアなどとして親しまれている。「ウィンザーチェア」は、座板に丸い棒状にした脚や背の部材を直接接合して作られ、座板の着座部分は、尻や太ももがフィットしやすいように浅いくぼみが付けられている。また、背もたれ部は、細長い背棒の物の他、透かし彫りの背板になっている物も存在。


■ウィンドウクーラー
窓の冊子に取り付けるタイプのクーラーのこと。一般的には、壁にコアなどで穴をあけ、室外機と連結することでクーラーを取り付けるが、ウィンドウクーラーは室外機が一体になっているため、こうした工事がいらない。価格をかなり抑えることができ、取り付けも容易。しかし窓は開けたままになるが、それ以上開かないようにもできる。鍵も専用の物に交換することによって、安全性も確保することが可能。サッシとの取り合いの問題がある場合には、ベニヤ板などを加工して密閉する必要がある。集合住宅などで、壁に加工ができない場合や、室外機を置くスペースがない場合などに用いられることが多い。


■ウィンドウトリートメント
窓周りの装飾演出のこと。カーテンを使って装飾することをウィンドウトリートメントと呼ぶ。カーテンの他にもブラインドやロールスクリーンといった物も使われることが多い。窓やインテリアにも影響を与えるため、形状や素材を選んでいかなければいけない。そのため、遮光などよりもデザインを重視し、レースだけで演出するといった手法も取られる。外から見た雰囲気や印象も重要となることから、総合的にコーディネートする必要性が出てくる。


■ウェザーカバー
雨水の浸入を防止のためのカバーのこと。外からの風圧も和らげる効果がある。換気や排気のダクトの先端に取り付ける物であり、屋外用のカバーとなる。ウェザーカバーは、外壁部に取り付けるため、鋼製やアルミ製、樹脂製など素材も様々。梅雨の時期が長い日本では、必須のパーツと言える。


■ウェビング
椅子張りに用いられるテープのこと。力布とも呼ぶことがある。椅子の座面に貼ることによって、スプリング効果を持たせることができるため、ゴムベルトが用いられることが多い。


■ウォールウォッシャー
壁面に照射することを主として考えられている照明方法のこと。天井に埋め込まれた照明器具を使うこともある。壁面を照らすことによって、空間に広がりを持たせることができるため、広く見せたいというときには有効な手段に。ウォールウォッシャーは、ダウンライトを用いることもあり、ホテルのロビーやエントランスで使われることが多く、高級感の演出に効果を発揮できる。


■ウォールナット
世界各地で栽培されているクルミ科クルミ属の落葉広葉樹で、チーク、マホガニーと並んで「世界三大銘木」のひとつ。やや硬質で粘り強い材質である上、軽量で加工しやすく、加工後の狂いも少ない。濃褐色の落ち着いた色調で、つや出し加工の仕上がりが美しいことも特徴。なお、通常無垢材などは時間が経つにつれて黒っぽく深みを増していくが、「ウォールナット」の場合は逆に明るくぬくもりのある色に変化していく。これらの特徴を生かして、「ウォールナット」はドア材、造作材、フローリング材、内装パネル材といった建材から、高級家具材や工芸用材まで、幅広く使用されている。


■ウォルター・グロピウス
1883年ドイツ生まれのモダニズムを代表する建築家である。1919年に世界最初のデザインスクール「バウハウス」をワイマールに設立。1919年から1928年の間、初代校長を務めた。1930年頃にベルリンの集合住宅建設を行なっている。バウハウス閉鎖後にはドイツを脱出し、1934年にはイギリスに亡命した。1937年にハーバード大学に招かれアメリカに行なった。近代建築の四大巨匠として、ウォルター・グロピウスの他、ル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエ、フランク・ロイド・ライトの1人とされている。建築と芸術の統一的な発展のための人材育成、建築技術の開発に取り組み、新しい美意識で近代デザインの基盤を築いたデザイナーだ。バウハウス校舎、ハーバード大学院センターも彼の設計である。


■浮づくり
木材の中でもやわらかい春目と呼ばれる部分を、磨きながら木目を浮き上がらせていく仕上げのこと。加工方法のひとつとして木材の美しさが際立っていく。浮づくりでは、春目を磨くことでへこませていくため、木目との凹凸ができ上がる。使われる物のほとんどは杉板で、焼き杉を使うことが多い。春目は成長の早い部分であり、やわらかい性質を持つため、こうした加工法ができる。凹凸ができることによって、光で陰影ができ上がることが、微妙な立体感をもたらす。


■請負工事契約約款(ウケオイコウジケイヤクヤッカン)
請負業者と注文者の間での合意を得て、問題発生を防ぐために結ぶ約款のことである。建築請負工事は、基本的には注文者と請負業者との信頼関係に立つものであるが、多額の金額が動き、また工事の方法も多様化しているため、合意内容に不明確、不正確な点が生じ、解釈に違いが生じてトラブルの発生する可能性が少なくない。これらを防止するため請負工事における権利・義務の関係や、請負の内容に関して、社会的な常識に立ってルールが定められており、契約書の添付書類として用いられる。建設業法は、請負契約の適正化のための規定を第3章で定めており、また、中央建設業審議会が当事者間の具体的な権利義務のについて定める標準請負契約約款を作り、実施するように第34条第2項で定めている。


■卯建
「卯建」(うだつ)とは、棟を支えるための梁の上にある棟束のこと。卯立とも書かれる。妻側を見ると、直接棟束が見える。諸説あるが、かなりの費用がかかることから、裕福な家にしか設けられることがなかった。平安時代には、うだちと呼んでいたが、室町時代に入り、うだつという言葉に訛っていく。そのため、うだつが上がらないという慣用句ができ上がっていったと言われている。本来は、防火壁として、隣家に燃え移ってしまうような事態を防ぐために作られていた。江戸中期以降となると、装飾的な部分が強まり、自己顕示として財力の象徴的な装飾へと変化。慣用句としてはよく使われる言葉ではあるが、実際の図面や建築現場で呼ばれたり使われたりすることは少ない。


■薄縁(ウスベリ)
畳表のみを敷物にした物。畳は、わらなどで作られた土台の畳床と、いぐさと麻で織られた畳表とでできており、畳表の長辺の端には補強のための畳縁(たたみべり)と言う布が付いている。薄縁は、畳や板の間の上に敷く物で、保護やクッションの役割を持つ。ゴザや上敷きとほぼ同義であり、地域によって呼称は異なる。これらに明確な差はないものの、ゴザはいぐさの敷物全般を指し、上敷きは薄縁よりも薄く、数枚を繋ぎ合わせた物と定義されている。


■内断熱
建物の内側に断熱を施すこと。外壁と内壁の間、天井、床など、柱や部材の厚みの部分に断熱材を詰めることにより、外の気温を建物の中へ伝わりにくくする。断熱素材は空気を多く含んだ物で、ガラスを繊維状にしたグラスウール、古紙を利用したセルロースファイバー、発泡プラスチック系のポリスチレン、ウレタンなどがある。内断熱はパネル状の素材を貼り付けたり、直接吹き付けたりするだけなので、施工がしやすい。また、建物の外をすべて覆う外断熱に比べてコストがかからない。そのため多くの日本家屋に使われている。ただし、柱や筋交いの部分は断熱材に覆われておらず、隙間が空くこともあり、外気の影響で結露することもある。


■打継ぎ(ウチツギ)
コンクリートを打設する際に、すでにでき上がったコンクリートに継ぐために行なう、打設作業のことである。コンクリートを連続して打たない部分、例えば1階と2階の境目などが打継ぎに当たる。打ち継ぎ面の汚れなどを取り除いてからコンクリートを打設すると、一度硬化したコンクリートはあとから打設したコンクリートとは一体化しない。そのため、見た目は連続しているがコンクリート自体は一体化していない、と言う構造になる。つまり、継ぎ目はコンクリートではなく鉄筋で繋がっているだけ。また、打継ぎに使用するコンクリートが運ばれてくる間隔があくと、打継をした部分の筋が残ってしまう。これはコールドジョイントと呼ばれ、あまり好ましくない仕上がりである。


■内樋(ウチトイ)
屋根や壁の内側に作られる、外から見えない樋全般のことを言う。屋根面の軒に近い方(軒先ではない)に作った溝のことを指すことが多い。


■内法(ウチノリ)
建築物においては、柱・壁の内側から測った寸法をあらわす。マンションの場合は、「内法」から計算した面積が登記簿に記載される。建物を新築・増築する場合、建築基準法に基づき申請する「建築確認」ときや、不動産広告・パンフレットにおいて記載されている「専有面積」は、部屋の壁の中心線で囲まれた部分の面積である「壁芯面積」が使用されるため、登記上の面積の方が、若干せまくなる。


■ウッドデッキ
木材と樹脂を混合した合成木材を使用して作られたプラットホーム状の構築物のこと。床板レベルを一定にしたものを「ウッドデッキ」と言い、ベランダの上に敷き詰めて使うすのこ状のパネルなどは、「ウッドパネル」と呼び、区別されている。「ウッドデッキ」に使用する木材はサイプレスやイタウバ、ウリン、イペなどの耐久性や耐蟻性、耐菌性、耐腐朽性などに優れた木材であり、ホームセンターなどで安価に売られている。また、耐久性を高めるために樹脂などを注入したハンディウッド、ルチアウッドなどの特殊加工木材を使用する場合もある。室内のリビングと一体化させて違和感をなくすこともでき、自由度の高い使い方ができる。



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