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建築用語集

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その他「タ」

■ターボファン
「ターボファン」とは、回転型送風機のこと。回転に対してもっとも効率が良いとされる。効率的に送風できることから、風圧が必要になってくる場合に使用されることが多い。羽の長さは長くなり、幅も広くなり後ろ向きに反らせてある。換気扇に用いられることも多いため、シロッコファンなどよりも見かけることが多い形だ。後ろ向きファンよりは効率は劣る。風圧を強めることができることから、屋外の風にも負けにくくなり、ダクトなどに使われることもある。外からの風圧が強くなるマンションなどの上層階で使われることもあり、直接排気させたりして、短いダクトとの相性が良い。排気位置にも自由度が高いことから、リフォームで取り付けられることもある。


■ターマトラック
オーストラリアで開発されたシロアリを検知する機械のこと。検知の方法は電磁波であり、非破壊検査として活用されている。電磁波を流すことによって、木材や断熱材の内部にシロアリが発生しているかどうかを知ることができる。電磁波を利用していることで、わずかな動きも検知。これまで部材をたたいて反応を見ていたことと比べると、客観的な判断ができるため、効果を上げている。人間が入ることが難しい床暖房設備を持つ住宅でも、シロアリの検知をすることができる。目視しなくても侵入経路を効率よく確認することができるようになるため、多く使われるようになった。非破壊で検査することができるため、駆除後の確認にも使うことができる。


■耐火建築物
主要構造部を耐火構造にて建築した建造物のこと。この「耐火構造」とは、鉄筋コンクリート造やれんが造といった耐火性能を有した構造であり、政令によって定められている。また、外壁の開口部、かつ延焼(火が燃え移る)してしまう可能性の高い部分にも、防火設備が必要とされる。「防火設備」は、防火戸といった物。「耐火建築物」の性能は、通常の火災が発生したのち、30分から3時間以上の間、建物が倒壊しないという物であり、この基準を満たした物のみが「耐火建築物」とされる。この時間は、建物の部位(壁、柱、床、梁など)、階数によって定められており、これを規定しているのは、建築基準法107条である。


■耐火構造
すぐに引火しない、また、定められた時間内は火災による加熱に耐えられる性能を持った構造のこと。技術的な「耐火構造」の性能基準は、火災が起きてから30分から3時間の間に建造物の倒壊などがない物とされており、その時間的な基準も建造物の部位によって異なる。また、複数階の建物の場合は階数によっても「耐火構造」の性能の基準が異なって定められている。通常鉄筋コンクリート造の建造物、レンガ造りの建造物などが耐火構造を持っており、分譲マンションなども該当。壁や床、屋根など建造物の主要な構造部分についての耐火性能を定める重要な基準となる。


■耐火性能
建物が火災にあった場合でも、構造体が安全である性能のこと。通常、加熱時に構造性能を維持できた耐久時間によって、耐火性能を表示する。耐火性能は、法律上定められた試験方法により、国土交通大臣が指定する試験研究機関の試験評価の結果によって、国土交通大臣が認可。燃え尽きる、下火になるといった、火災が終了するまでの間において、建物の延焼や倒壊を防ぐため、建物の外壁や間仕切り壁、床、柱、梁などに必要とされる防火の性能のことである。性能の有効性の最上位に位置するのが耐火性能で、その次に当たるものが防火性能だ。防火性能は、加熱開始から30分間、外壁に構造耐力上支障のある溶解、破壊、変形などが生じないという、非損傷性や遮熱性などが挙げられる。


■耐光カーテン
日差しによる生地の日焼けや黄ばみ、色あせを防ぐ機能を持たせた機能性カーテンのこと。耐光カーテンには、一般的な耐光基準より高い耐光性を持たせるような加工がほどこされており、南側や西側の日差しの強い窓に付けるのに向く。高耐光機能マークがあり、光による退色に対する耐性は耐光堅牢度という指標であらわされ、JIS基準が設けられている。この指標は1〜8級まで設けられており、数字が大きいほど色あせにくい。通常のレースのカーテンが5級程度なのに対し、耐光性を高め色あせを防止した製品では、耐光堅牢度が7級以上と高い物も販売されている。耐光堅牢度が低いカーテンは色あせしやすいだけでなく、数年で著しく劣化する場合がある。


■耐候性
日光や雨などの天候がもたらす要因に対する耐久性のこと。退色や脆化などの進行具合で判定。建築材料の場合、屋外で使用する際の耐久性となる。風雨、温度変化、太陽光などに対して劣化や変質を起こしにくい性質のことだ。また、塗料、プラスチック、繊維、有機素材などの工業製品が、温度、湿度、太陽光、雨などの自然環境に耐えられる性質のことである。劣化の要因は大きく分類して、光、水、熱。光による影響は、太陽光による粉化減少や変色があり、熱による影響は温度変化による素材の伸縮や膨張がある。水による影響は、雨による浸食、加水分解、昼夜の温度差による結露といった問題が考えられる。


■太鼓張り
建具において、力骨の両面に板や紙を張り、内部を中空にしている物のこと。戸や間仕切りなどに見られるつくりである。また、太鼓張りでつくり、框も引手も付けない襖(ふすま)のことを太鼓張り襖と言い、略して太鼓張りと呼ぶ。坊主襖とも呼ばれ、太鼓張り襖は茶室によく用いられる。障子を太鼓張りにすることによって、間に空気の層ができるため、ある程度の断熱効果を期待することができる。ただしこの場合には室内が薄暗くなるため注意が必要だ。半透明の紙を貼ることによって、わざと組子が透けて見えるようにする、透かし張り太鼓が用いられることもある。太鼓張りでは紙が手に直接触れるため汚れやすいのが欠点だ。


■採光
建物内の環境を整えるために、窓などの開口部から自然光を採り入れ、室内を明るくすること。人が暮らす環境においては、換気と同様にとても重要な要素で、建築基準法では、「住宅の居室においては床面積の7分の1以上の採光に有効な開口部を設けなければならない」としている。「採光」はあくまでも光のことであって、日照は含まない。このため、北向きで日照がなくても、光が入れば「採光」に有効な開口部と認められる。また、この場合の「採光」に有効な開口部とは、窓であることが多い。この基準に定められた開口部を設置できない部屋は、居室とは表示できず、納戸やサービスルームという表記になる。窓からの採光以外にも、鏡やガラスの反射をうまく利用して、室内の奥のほうに多く光を採り込むような技術もある。


■大社造り
神社本殿形式のもっとも古いもののひとつ。「おおやしろづくり」と呼ばれることもある。二間四方の平面で、妻入り非対称の形式をもち、屋根は檜皮葺き、素木造りであるのが特徴。真ん中に柱があるため、入り口は正面の右側に偏って配置される。大社造りの代表的なものは、島根県にある出雲大社だ。平面は方形で古典的な日本家屋に近い田の字型であり、中心に心柱が立ち、後ろの一間が神座になる。心柱に対して正面及び背面中央の柱は宇頭柱と言い、本来は妻の外側に独立して立った棟持柱の名残り。大社造りの他、伝統的な神社建築様式としては、伊勢神宮に代表される神明造や、住吉大社に代表される住吉造などが挙げられる。


■退色
仕上げ材などの色が太陽光線や化学作用などによって変化し、彩度が低下すること。一般に、原色に近いはっきりとした色は色あせが目立ち、逆に中間色は目立ちにくいという性質がある。このような塗装の劣化は単に退色だけでなく、ヒビの発生や雨漏りの原因に。赤に近い色相ほど色あせしやすく、青に近い色相は色あせしにくいことが知られている。これは、赤が紫外線の波長で短い光を吸収するのに対して、青は反射しやすいためだ。赤に近い色で外壁塗装をする際には、グレードが高く性能の良い塗料を選ばなければならない。退色を防ぐ塗料として、紫外線や酸性雨を防ぐ塗料が開発されている。耐用年数の長い塗料としてはフッ素塗料やラジカル塗料などがある。


■耐食性
腐食しにくい性質、ある環境下で腐食作用に耐える性質のこと。「防錆性」は同義語となっている。耐食性があるというのは、通常の使用環境における平均浸食率が0.1mm/年以下の場合を言う。また、サビに強い金属としては、ステンレスが代表例だ。ボディシェルでは、錆びを防いで、美しさを保つために電着塗装、中塗り塗装、上塗り塗装を施す。また、耐食性を上げるため、犠牲腐食をさせ本体を守ったり、酸化膜で覆ったりすることも。錆びると、穴あきが起こる、あるいは、板厚減少になることがある。穴あきは、外気、水、排ガス、砂、埃、音の侵入の原因となり、板厚減少は、衝突安全、耐久強度、大荷重強度、振動、剛性、騒音などにつながる。


■耐震構造
地震や強風などの力で建物が揺れても耐えられるように設計された構造。1981年以降の建築基準法では、新耐震設計として、大地震でも建物が倒壊することなく人命を守れることを最低限のレベルにしている。地震力に耐える「耐震」に対して、地震力を低減させるのが「免震」や「制震」である。


■耐震診断
建築物の耐震性能を診断することで、一般的な診断としては、聞き取りと図画調査、下見調査、現場調査の三段階で行なう。また、一般的に診断基準となっているのは、(財)日本建築防災協会が刊行している「既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・同解説」がある。また、すでにある建築物では旧耐震基準で設計されている場合には、新耐震基準により耐震性があるかどうかを確認することができる。建築基準法は、発生した大地震などの災害を通して、何度も改正されているが、実際には多くの建物の耐震化が行なわれていない。旧耐震基準で建てられている建築物は、現在の新耐震基準を満たしていないため、震度6〜7の大きな地震で倒壊する危険が高いと言われており、耐震診断が必要となってくる。


■耐用年数
建物や機械が使用に耐えられなくなるまでの年数のこと。材料の損耗や劣化などの物理的な耐久性だけでなく、機能的、経済的な意味を含めた利用可能年数のことを言う。例えば住宅の場合、建物自体の耐久年数が長くても、その建物を維持し続けるための費用が課題になったり、生活スタイルの変化に対応できなくなったりすると、その建物の耐用年数は物理的な耐久年数よりも短くなる。また、法定耐用年数は、減価償却費を計算するために財務省令によって定められたもので、実際の寿命とは必ずしも一致しない。例えばRC造やSRC造のマンションの法定耐用年数は47年、在来軸組み工法の建物の法定耐用年数は22年である。


■耐力
物体に働く外力が増加して永久ひずみを生じるときの応力のこと。木造の耐力壁で言えば、壁倍率いっぱいの力のことだ。類似の言葉に降伏応力があるが、降伏とは、ひずみが大きくなるのに対して引張応力は下降するという状態になることである。降伏するときに働く応力のことを降伏応力と言う。降伏応力が明瞭ではない伸銅品では、降伏応力の代わりに体力が用いられる。建築物において、構造の耐力を担っている壁を耐力壁と呼ぶ。これは、建物地震の荷重や積雪による縦方向の力、地震や強風等による横方向の力に対抗して建物を支える壁である。典型的な物は柱の間に斜めに筋違を入れた壁であるが、構造用合板などを用いた壁は、筋違がなくても耐力壁となる。


■タイルカーペット
主に40〜50cm角にカットしたじゅうたんで、裏に塩化ビニールやゴムなどの裏打ち樹脂が施された物のことである。表面のパイルは、カット状、ループ状、カットとループを混在されたカット&ループの3種類がある。手軽に張り替えることができ、汚れた部分だけを取り外して洗ったり別の物に取り換えたりできる。また比較的簡単にカットできるため、敷き詰めるサイズに合わせた加工がしやすいことも特徴である。主にオフィスや商業施設で多用されてきた。その手軽さや施工のしやすさ、コストパフォーマンスの良さから、一般住宅での利用も多い。色違いの「タイルカーペット」を市松模様に並べるなど、デザインの自由度も高く、インテリアとしても人気がある。


■タイル工事
モルタルや接着剤でタイルを壁や床に張り付け仕上げる工事のことで、タイルごしらえ、タイル割、タイルのクリーニングなども含む。タイル工事は、外壁や玄関ポーチ、浴室、キッチンなどで行なわれる以外にも幅広い用途があり、施工部分に応じて様々な種類がある。浴室やトイレの床のような面積が小さい特定部分だけをタイルで仕上げた場合、費用的には、規模の大きなタイル工事と比較して割高になりやすい。タイル工事の工法には、モルタルの下地を施工した上にタイルを張っていく湿式工法と、下地材の上に直接タイルを張ったり特殊な下地にタイルをひっかけたりする乾式工法に分類される。乾式工法のほうが工期が短く、安価だ。


■タイル張り
壁や床にタイルを張ること。タイルは陶磁器製の他にもコルクタイルやプラスチック系もあり、用途は外装用タイル、内装用タイル、床用タイル、モザイク用に分類される。施工法はモルタルやセメントでペーストを用いて張り付ける湿式が一般的。しかし、外壁に特殊な金具で取り付ける乾式工法もある。アピールポイントとして「外観タイル張り」と強調されるように、重厚感や高級感があり、多くの人に好まれる。また、耐久性が高いとされているが、それはコンクリートの劣化の原因として挙げられる風雨や日光などから、タイルで覆っているためだ。吹き付けタイルはタイル張りとは異なるため、似た名称ではあるが耐久性が劣っている。


■タイル割り
タイルを割り欠くことなく、仕上げの視覚効果を上げるためにタイルの配置を割り付けること。水栓やコンセント、照明器具などとの位置関係も考慮して割り付け方を決定する。タイルの色や大きさを使い分けて模様を作る場合はもちろん、同サイズ、同色のタイルを張る場合でもタイル割りは必要だ。半端が出ないように、目地幅で調整を行なう。半端が出た場合にはタイルをカットして張ることもできるが、左右の端の並びがそろわなくなったりといったことも起こり、見栄えが悪い。また、きちんとタイル割りをすれば、タイルの無駄をなくすこともできるため、タイル張りの事前準備としては欠かすことのできない作業である。


■タウンハウス
連棟式の低層集合住宅。数戸で共有敷地を持つ。


■タウンホール
市役所、町役場、市民ホール、市や町の公会堂。


■高窓
壁面の上部に設けられた窓のこと。採光や煙出しを目的として設置される場合が主である。腰窓の位置に家具等を設置するために壁上部にしか窓を設けることができない場合によく採用される。特に天井付近に設置された水平に長い窓のことをハイサイドライトと呼ぶ。より高い位置から採光するため、部屋の奥まで光が入りやすいという利点がある。高窓に対し、ほぼ腰の高さに設置される窓を腰窓、床面に接した位置に設置される窓を地窓と言う。高窓は手の届かない位置に設置される場合が多いため、設置時には開閉方法や掃除方法について考慮しておかなければならない。桁よりも高い位置に設置する場合には、採光や開閉方法を考慮する際に屋根の倒れも考慮する必要がある。


■宅地造成
農地や山林などを宅地として利用するために、土地の性質等を変えること。具体的には、傾斜をなくすための切り土や盛り土工事、地盤次改良工事、排水施設の設置などを行なうことを言い、これらの工事によって形成された宅地のことを造成地と言う。傾斜地の宅地造成によるがけ崩れ、土砂流出等による災害を防ぐため、宅地造成等規制法が設けられており、この法律では、地盤の安全確保、擁壁の設置、排水施設の設置などに関して技術基準が設けられている。また、宅地造成によって崖を生じたり広範囲に及んだりする切り土、盛り土は規制の対象であり、定められた規定に触れる宅地造成工事には都道府県知事の許可が必要だ。


■三和土(タタキ)
土やコンクリートで仕上げた土間のこと。古くは、花崗岩等が風化した「叩き土」に石灰や水、にがりを混ぜ込んだ物を土間に塗り、叩き固めた物のことを言った。叩きとも書かれる。現代では、単に玄関の土足で入る部分のことを三和土と表現することも多く、タイル張りなどの場合も三和土と言ったりする。コンクリート仕上げの物は特にコンクリート三和土と呼ぶ。三和土という表記は、三種類の材料を混ぜあわせて作られたことに由来している。三和土はセメントが開発される以前の時代に、地面を固めるために利用されていた。石灰とにがりでなくとも土に塩水を混ぜるだけでも固める効果があり、それで代用される場合もあった。


■タッチアップ
塗装工事で一度仕上げたところに部分的に修正塗りをする工事のこと。転じて、木部などを補修することもタッチアップということがある。足場工事では、足場材が邪魔になって部分的に塗装が行なえなかったり、誤って塗装に疵が付いてしまったりする場合があり、そのため、それらの部分にタッチアップを行なう。足場工事にタッチアップを行なうのは、足場解体時だ。この場合、塗装を行なうのは塗装業者ではなく解体作業を行なう足場鳶である場合が多い。また、塗装品などの幕板や鼻隠し、破風板を釘止めした場合などに、釘頭を隠すためにタッチアップを行なう場合もある。部分的な修正であるため難しい技術は不要だが、気を付けて行なわないとタッチアップした部分のみが全体の中で浮いてしまう。


■建端(タッパ)
建築現場で使用される用語で、家屋や建物の高さのこと。建築物全体や軒などの高さ、あるいは、建物の最高の高さを指すことも。また演劇用語では、大道具などの物の高さや天井までの高さという意味で使用される。俗語として、人の身長などのことも「たっぱ」ということがあり、身長が高いことを「たっぱがある」、低いことを「たっぱがない」と表現する。「建端」は、たっぱやタッパと表記されることも多い。また、「立端」という表記も。「建端」の端の字は、建物の端からの高さを意味する「端」が由来であるとされる説があり、また、英語の「top」がなまって、トップからタッパになったとされる説もある。



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