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建築用語集

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その他「コ」

■コーキング
2材の隙間などに充填するための材料のこと。建築物の気密性や防水性を高めることができる。実際の施工もコーキングと呼ぶ。用途によって、シリコンや編成シリコン、ポリウレタンなどの樹脂が使われる。


■コートハウス
中庭やオープンスペースを設けた住宅のこと。ギリシャや中近東、ヨーロッパの街で発展してきた建築様式で、建物や塀で囲い込んで外部とはシャットアウトした完全なるプライベート空間を創ることができる。「コートハウス」なら、外部からのプライバシーを守ることにもなり、防犯面の観点からもメリットが大きいと言える。人口が密集する市街地に立地しているケースでも採光や通風だけでなく、プライバシーの確保やセキュリティ面でも優れた建築様式、デザイン。建物や塀に囲まれた空間ができるため、周りの目を一切気にせずゆったりと過ごせるプライベートスペースを確保できるのは大きな利点とされている。


■コーニス
洋風建築の軒と壁の頂部に帯状に取り巻く装飾のこと。水平の突起部で、軒蛇腹と呼ばれている。ギリシャ建築やローマ建築で、柱の上にある水平部分全体をエンタブレチュアと言い、この最上部の水平体をコーニスと呼ぶ。建物や壁をデザイン的にも完成させる部分であり、装飾的モールディングになる。コーニスを取り付けることによって、雨が降っても壁に直接当たらない。切り妻や軒の庇の役割を持っており、雨どいとしても使うことができる。モダニズム建築では、コーニスを省くことになるが、そのぶん念入りに内部配水系を整えなければならない。屋根と外壁の見切りとしても取り付けられるほか、階と階の区切りにも使われることがある。


■コーブ照明
間接照明の手法のひとつで、天井面を明るくする方法のこと。天井方向の明るさと空間の暗さの差を利用する。天井方向に広がりを作り出せるため、閉塞感を覚えない空間にできる。


■コーポラティブ住宅
分譲マンションのような完成している住宅を購入することではなく、住宅購入希望者が集まって建設組合を作り、共同で土地の購入、様々な要望を取り入れた設計を行ない、自分たちの手によって工事を発注し、住宅の建設を行なっていく集合型の住宅。


■コアシステム
オフィスビルなどで、共用施設や設備スペースを各階の一定位置に集中配置し、居住区域や事務室などを周囲に配置する方式のこと。エレベーター、機械室、洗面所、トイレ、階段などを中心に置き、求心的な機能を発揮させるとともに、構造上及び設備計画上に有利な計画を立てることができる。これらの設備を集中させる場所をコアスペースと言う。住宅でも、水まわりの設備などを集中させた平面計画は、コアシステムと呼ばれる場合がある。集中化する物の種類によって、耐震コア、動線コアなどと呼び名が変化。各階に同じ物を同じ構造で施工するため、設計やパーツ生産をシステム化し、抵抗スト、短工期での施行が可能になる。


■高気密・高断熱住宅
建材や断熱材、断熱施工方法などにより、気密性や断熱性を高めた住宅のこと。省エネルギー性と快適性を両立させることができるうえ、壁体内結露などの内部結露を防ぐことができ、耐久性を高めてくれる。高気密住宅は、床、壁、窓、天井、玄関などの隙間がほとんどなくなる。一般に、相当隙間面積が5平方センチメートル以下の住宅を気密住宅、2平方センチメートル以下の住宅を高気密住宅と呼ぶ。気密性が高いため、24時間換気システムやセントラル空調システムを併せて導入するなど、室内の換気に配慮する必要がある。計画的に換気を行なうためには、第1種換気の採用が望ましい。


■硬質ウレタンフォーム
ポリウレタン樹脂を主成分とし、発泡させたスポンジ状の断熱材。高い断熱性を発揮し、対応できる温度範囲も広い素材である。断熱区分で言うとDもしくはEにあたる高い断熱性を持つ。工場で成形されるタイプと、現場で吹き付けて発泡させるタイプの2種類がある。


■格子戸
和風の玄関に用いられる格子入りの戸のこと。縦に組子が入った物が多いが、升目上に組んだ物もある。現在では格子と格子の間にガラスを挟んだ物が一般的。装飾的な役割を果たすとともに、内外の連続性を保つ働きもある。建具によって空間を二分したくはないが、そこに区切る物がないと自由に出入りされて困る、という場合に用いられる。格子単体の見た目の美しさだけでなくそれによって、隔てられる空間との兼ね合いを考える必要がある。格子間が空けることによって光線が通ることや、前方の物が見えることを考慮するのが望ましい。そのため図面だけをひいてデザインすると、出来上がりが違った物になることもある。


■孔食(コウショク)
金属表面で起こる局部腐食のこと。金属表面に針でついた程度の小さな穴ができ、その周囲で腐食が進行することを言う。給水や給湯用に配管されている銅管に孔食が多く見られる。孔食の原因は水源水質の他、水の温度や流速、配管の材質など、様々な要因が複合的に作用して発生。


■高耐震重軽量鉄骨造
主要な構造躯体(くたい)である柱や梁に、中量鉄骨と重量鉄骨を組み合わせて使用している鉄骨造のこと。柱には厚さ3〜4メートルの中量鉄骨を使用し、土台や梁には厚さ4メートルを超える重量鉄骨を使用。このように組み合わせて使用することにより、建物の軽量化を図りながらも、風や地震などによる揺れなど、急激にかかる大きな力をしなやかに受け止めることができる、優れた耐震性と居住性を持たせることが可能となる。地震によるねじれ現象の防止に効果的な高耐力フレームと、鉄骨柱をバランスよく配置することで、建築基準法で要求される1.5倍の構造強度を実現している。税法上で規定される法定耐用年数は27年だ。


■勾配
傾斜面の傾きの程度、または斜面のことで、傾斜面の水平方向の変化に対する、水平面からの距離の比を言う。屋根勾配の場合は、角度で表す他、水平距離10に対しての高さが3であるときには、3/10というように表し、この場合は3寸勾配と呼ばれる。また勾配が10/10のときには、数字ではなく、矩勾配と呼ぶ。なお、屋根の場合、雨漏りなどの問題を防ぐために、使用する仕上げ材により、必要最低勾配がそれぞれ決まっており、5寸勾配以上は、施工上屋根足場が必要だ。また、築堤や土止め壁などの法面勾配は、垂直距離に対する水平距離の割合で表現する。一般的な築堤の法勾配は、垂直距離1に対して水平距離1.5となる。


■高欄(コウラン)
廊下や橋などの転落防止などに取り付けられる柵のこと。宮殿や神殿の周りにも高欄は取り付けられている。意匠的な部分から取り付けられることもある。端部に取り付けられる物であり、進行方向に対して伸ばす。場合によっては勾欄と書くことも。


■高齢者等配慮対策等級
平成12年に定められた住宅機能表示制度によって、どの程度配慮されているのかを示す等級のこと。高齢者や障がい者の生活に対して、どの程度配慮しているのかを等級として表している。バリアフリーをどこまで進めているのかということが、高齢者等配慮対策等級を見れば判断することが可能だ。1〜5段階で評価されるようになっているが、専有部分と共有部分に分かれて表示するようになっている。これは、車いすを使用するとしても、それぞれ異なるものであり、生活にも大きく影響するため、別々に評価することで判断できるように配慮されているためだ。基本生活や日常生活空間といったことまで考慮されて評価される。


■克雪住宅
多雪地域において、雪かきの必要がないよう工夫をした住宅のこと。克雪住宅は、地域ごとに定められている最深積雪量に対して、安全な構造となっている。敷地に余裕がある場合には、屋根を急勾配にする落雪式が使われる。余裕がない場合には、屋根に積もった雪を人工、または自然のエネルギーを利用して雪を溶かす融雪方式にすることが多い。


■柿葺き(コケラブキ)
屋根の葺き方のひとつであり、木材の薄板を利用し施工する方法のこと。板葺きにはいくつかの方法があるが、板の厚さによって呼び名が異なってくる。柿葺きは、もっとも板厚が薄く、2mm〜3mmのものを用いる。柿の字は、柿(かき)に似ているが別の文字だ。材料としてヒノキやサワラ、スギ、エノキを使うが、これは筋目が通っているためであり、削ぎやすいということが要件となるため選ばれている。屋根材として使うことになるため、水に強いことも重要。柿葺き自体は、茅葺に次いで古いものであり、古墳時代から使われていたのではないかと考えられている。これが、道具の進化によって板が薄く作れるようになり、変化していったと言える。


■戸境壁
マンション・アパート等の集合住宅で、隣の住戸との境を仕切る壁のこと。「戸境壁」は、防火の観点から耐火構造、準耐火構造、防火構造のいずれかにしなくてはならないこと、また壁が天井裏まで達していなければならないことが、建築基準法上で規定されている。「戸境壁」は、防音上でも非常に重要。法の規定はないが、隣家との生活音を遮断する上で少なくともコンクリートの厚さが15cm以上必要と言われている。なお、「戸境壁」には大きく分けて、コンクリート壁に直でクロスを貼るクロス直貼りと、コンクリート壁にボードを貼りその上にクロスを貼る二重壁がある。二重壁はコンクリートを平らにならす手間とコストが抑えられるため、一時期多く使われた工法。しかし、コンクリートとボードの空間で音が増幅し、防音性能が低くなることが分かり、吸音材を入れるなど工夫されるようになった。


■腰板付き障子
障子の下部に腰板が設けられている物のこと。上下を違う素材で構成することになるため、アクセントとしての効果がある。障子紙が一面にあるより、高級感を出しやすいということもメリットだ。ちょっとした出入りの際に、障子に足が引っかかってしまうことがあるが、腰板付き障子にすることによって、破いたり組子を傷めたりすることがない。ペットを飼っていると、障子の下部などはどうしてもひっかき傷がついてしまうことがあるが、腰板付き障子にすることで被害を抑えることができる。


■腰掛け蟻継ぎ
蟻継ぎに腰掛けを設けた継ぎ手のこと。比較的単純な継ぎ手である蟻継ぎに対して、腰掛けを設けることで、力を受け止めやすくしている。腰掛け蟻継ぎに使われる蟻継ぎとは、蟻の頭のように逆三角形のほぞを用いた継ぎ手であり、単純に引き抜きにくい構造を作ることができるが、ほぞをはめ込む作りのため、はめ込んだ方向に力がかかると弱い。その点で、腰掛けを設けることで、弱点もカバーできる。


■腰窓
腰の高さにある窓のこと。中ほどから上に取り付けられる。ちょうど手すりのような高さに位置するため、何かあったときにも転落する危険性が少ない。床に接しておらず、部屋の掃き出しを想定していないため、1階よりも2階などに用いられることが多い。子どもがいるときには安全性の高い設計となるが、登れないように工夫するとさらに効果が高まる。窓台に高さがあるため、家具を置くこともでき、インテリアを考えると幅が広がる設計となりやすい。


■越し屋根
切り妻屋根の棟の部分に小さな屋根を乗せて作った物のこと。屋根の最頂部に別棟を持つように作ることから、採光や煙抜きに効果を発揮する。和風建築に多く見られるが、洋風建築でも同様の考え方があり、塔のように作ることがある。採光のために作られていたが、あまりに高く作ってしまい、崩壊してしまった例も多い。


■固体音
固体に伝わってくる音のこと。壁や床などの固体を通して伝わってくる音で、固体伝播音とも言う。音は、振動によって伝わってくるが、空気の振動によって伝わる人間の声などと区別するため、固体音と呼ぶ。


■小舞(コマイ)
土壁用の下地のこと。木舞と書かれることがある。柱の間にヌキを貫通させ、縦横に細く加工した竹を使って格子状に編み込んで下地にしていく。わらで編んでいくが、このわらのことを小舞縄と呼ぶが、シュロ縄が使われることもある。これを下地にして土壁を塗って伝統的な和室の真壁にする。土蔵のように重厚な壁で、塗りが厚くなっていく場合には木材を使うことも。小舞の上に荒壁を施し、むら直し、中塗りと経て日本古来の壁として仕上げていく。仕上がった壁のことを小舞壁や小舞土壁と呼ぶ。


■小屋裏
屋根と天井の間にできるスペースのことをさし、屋根裏、天井裏とも呼ばれる。古くから物置のスペースとして使われ、薄暗いイメージがあるが、近代建築では窓から光や空気を取り入れ、自由に使える空間へと変化している。書斎や子供部屋等として人が活用できるスペースとなっている場合は小屋裏部屋と呼ぶ。「小屋裏」は、湿気や熱気がたまって腐蝕(ふしょく)したり、耐久性に影響を及ぼしたりする可能性があるため、充分な換気と断熱が必要。「小屋裏」を、人が活用するスペースのロフトとして、あるいは収納スペースの小屋裏収納として使用する場合には、空間の高さが1.4m以下で床面積が下階の2分の1未満等の条件に適合すれば、床面積や階数には算入されないスペースとなる。



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