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建築用語集

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その他「ア」

■アーキテクチャー
鐘楼とは、寺院のなかにある建築物のひとつで、仏教法具の釣鐘である梵鐘(ぼんしょう)を吊るすための施設。梵鐘を撞木(しゅもく)と言う棒状の物で撞くことで、除夜の鐘に代表されるような、ときを告げる音を鳴らす。鐘撞き堂、鐘楼堂とも呼ぶ。梵鐘を打ち鳴らすことは供養と考えられている。伽藍のなかで鐘楼をどの位置にするかは宗派によって異なり、寺院の敷地の入口である山門と一体化した鐘門もある。代表的な鐘楼は、国宝に指定されている奈良県の法隆寺鐘楼、法隆寺東院鐘楼、東大寺鐘楼など。愛知県の久国寺には芸術家の故・岡本太郎が制作した梵鐘もある。また、キリスト教の建物にも鐘楼があり、そこにはひとつか複数の鐘が吊るされ、同様の機能を果たしてきた。


■アース付コンセント
漏電したときに感電防止の役目を果たす、接地極付コンセントのこと。正常な場合は人が触れても感電することはないが、充電部分の絶縁が悪くなると絶縁抵抗が低下し、電気が漏れた場合、手や身体の一部が触れると感電してしまう。そこで接地(アース)をしておくことで、漏電しても接地線を通って大地に電流が流れるため、感電防止になる。


■アームストッパー
ドアや開き窓を開けた状態で止めておくための棒状の金物のこと。レバーストッパーとも呼ばれる。ドア面に取り付けるタイプ(面付型)や上框に彫り込んで取り付けるタイプ(埋め込み型)などが存在。また、戸当たりや滑り止めの働きもある。類似の金物にドアクローザーがある。ドアクローザーはアームストッパーと逆の働きをしており、ドアを自動で閉じるようにさせるためのものだ。アームストッパーとドアクローザーを同時に使用することはできない。アームストッパーにもドアクローザーにも、ドアや窓を任意の角度に止めておくことができる、アジャスター付きのものも存在している。


■RAL基準
1990年にドイツで作成された壁紙の安全基準。RALは、ドイツ品質管理・標識協会のことである。このRALと、ドイツの壁紙メーカー14社で設立した、壁紙品質保証協会の共同によってこの基準が設けられた。壁紙に含まれる重金属、安定剤、可塑剤、塩ビモノマー、VOC、ホルムアルデヒドなどの基準値が定められている。使用者の健康、環境など配慮した内容は非常に多岐にわたっており、これらの規定を満足した壁紙のみに、品質保証壁紙のマークであるRALマークが付けられる。RAL基準は、既存のヨーロッパ標準規格を上回る品質検査規定になった。類似の規定にISM規定があり、これは、インテリア材料の安全に関する規定のことである。


■RC造
鉄筋コンクリート造の略称で、単にRCと呼ぶこともある。鉄筋は引張に、コンクリートは圧縮に抵抗するよう組み合わせ、両者の付着によって強度の高い構造体をつくり、壁で力を支える壁式構造と、柱とはりで力を支えるラーメン構造とがある。造り方は、柱、はり、壁、床の鉄筋をあらかじめ組み上げておき、その周りに合板で型枠を造り、その中にコンクリートを流し込む。この構造は、耐震性、耐風性、耐火性、耐久性に優れているため、中高層建築物に適しているが、低層の個人住宅でも用いられることがある。自重が大きいため、十分な基礎工事を必要とし、他の工法より工期が長く、工事費も高くつく。


■アールヌーボー
19世紀末にベルギー、フランスで生まれ、ヨーロッパ各地に普及した建築工芸の新しい様式。過去の様式にとらわれない新しい造形、新しい素材を駆使したアールヌーボー様式は、植物の蔓や茎などのうねるような曲線で豊かに装飾されたデザインが特徴的。日本でも明治後半から大正にかけて流行した。


■ISM規定
「ISM規定」とは、Interior Safety Material規定の略。インテリア材料の品質と生活環境の安全に関する規格だ。人体の健康や安全面で害を及ぼさないような高品質なインテリア製品を供給資するために、壁装材料教会が1995年に制定した自主規格である。主に壁紙が対象。ISM規格に適合する商品には、ISMマークを表示できる。同じ壁紙の安全性基準としてはRAL基準がよく知られているが、こちらはISM規定よりも5年早い1990年にドイツの壁紙メーカーらによって定められた基準であり、これを満たしていればヨーロッパ標準よりも高品質であることが保障されている。


■相欠き
「相欠き」とは、建物に使われる荒木や化粧木をはじめとする材を半分に同じ形で欠き取り、釘や接着剤で互いに繋ぎ合わせる仕口や継手のひとつ。欠き取られた材は、同型の対ではあるが、親子や雌雄で表すことができないので「相欠き」と呼ぶようになった。仕口によって接合するときに側面を玄翁でたたいて木殺しをする。隙間を減らすことで密着度が増し、がたつきがなくなり安定性も向上。相欠きにはかね相欠きやT形相欠き、十字相欠き、包み蟻形相欠きなどがあり、使用される建物の部位によって様々な形が使い分けられている。浄土寺浄土堂などの重要文化財にも相欠きが使われており、古くから日本の建物造りを支えてきた工法である。


■相番
工事をする際に、その工事を実施する職人以外の職種の職人が立ち会うこと。「合番」と表記されることも。建築工事では作業ごとに異なる職種の職人が担当する場合が多く、他の職種の仕事と調整をする必要が生じるため、段取り上立ち会ったほうが工事が円滑に進むという都合から取り入れられている。例えば、コンクリート打設時には、それを担当する建設労働者や左官屋以外にも、電気屋や設備屋が立ち会う場合がある。現場代理人や現場監督がいるような大規模な現場で使われることの多い用語で、住宅のような小規模な建築ではあまり使われない。また、一般に合番という言葉は、番制度による勤務で、同じ番に編成された者たちを呼ぶ言葉として使われる。


■アイランドキッチン
「アイランド型キッチン」とはキッチンを配置する方法のひとつ。流しや調理台などの機器の一部や全部を壁面から離してキッチンの中央に配置するもので、その部分が島のように見えることから「アイランド型キッチン」という名前がついている。「オープンキッチン」の代名詞とも呼べる存在であり、視線を遮る物が周囲にないことから開放的なスペースで調理をすることができ作業スペースも広く取ることができる、家事動線も最短距離で移動することができるなどのメリットがある。ただし、配置するにはキッチンにある程度のスペースが必要なことや、開放的なキッチンのため油はねやにおいが部屋に広がりやすいというデメリットがある。


■アウテリア
門・扉・塀・垣根・外灯など屋外の装飾や設備のこと。同義語:エクステリア(exterior)


■アウトドアリビング
室内にあるリビングのように家族がくつろげる、屋外に位置するもうひとつのリビングのこと。リビングと接している庭や広いバルコニーといった屋外空間を利用することが多く、室内と一体的に、居間の延長のような形で活用する。部屋と高さをそろえた庭への延長上のところに庇(ひさし)、バラやツタなどのつるを絡ませる。格子に組んだ棚であるパーゴラ、上下の弦材をつなぐ斜めかジグザグの材であるラチスなどで囲み、木製のデッキやレンガ、タイル張りなどの床にガーデンファニチャーなどのガーデン用の家具などを置いて、憩いの生活空間を演出。バーベキューパーティーなど、様々な場面で活用できる。


■アウトフレーム工法
アウトフレーム工法とは、マンションの建築工法のひとつで、柱や梁などのフレームを室外に出す設計のこと。アウトポールとも言う。柱や梁はバルコニー側と開放廊下側にあるが、バルコニー側に出すケースが一般的。ラーメン構造を採用したマンションでは、室内側に梁型や柱型が出っ張るような設計をしなければならず、家具の配置がしにくい、空間にデッドスペースができるなどの問題があった。これを解消したのがアウトフレーム工法。アウトフレーム工法には、大きなメリットがあり、室内空間を広々と、有効に使うことができる。その一方で、バルコニー側に梁が出てしまうため、窓の高さが低くなり、採光性が悪くなってしまうというデメリットもある。


■青田売り
青田売りとは、建築工事や造成工事が完了していないのに、建物や宅地を販売することを言う。新築マンションや戸建分譲住宅の販売手法として広く使われている。青田売りは、売主にとっては事業リスクを回避し、早期に資金を回収できるなどの利点がある一方、買主にとっては、確実に建物が完成するかどうか、完成物での仕様や品質が予定どおりであるかなど、引渡しまでのあいだ不安が残りやすい販売形態と言える。そこで、宅建業法では、「広告開始時期の制限」として、建築確認を取得する前に青田売りの広告を出すことを禁止。また、契約時には建物が完成していないため、「工事完了時における形状・構造等」を書面で説明することも義務付けている。


■上り框(アガリカマチ)
玄関の上り口に横に通した化粧材のことを言う。玄関框とも呼ばれる。摩擦にさらされることが多いため、ヒノキやケヤキなどの堅い木材がよく用いられるほか、人造大理石や御影石などが用いられる場合も。木製の上り框を設ける場合は、玄関土間に框の下端が接しないように幅木を設けたうえで、商工に支障のない高さに上框を設置する。住宅金融支援機構監修の木造住宅工事仕様書では、バリアフリーの観点から、18cm以下の高さにすることが望ましいとされており、玄関土間との愛大それ以上の段差がある場合は、式台などを設置して一段ごとの段差を小さくする必要がある。特に高齢者のためには、10cm以下になるように設計するのが望ましい。


■アキスミンスター・カーペット
「アキスミンスター・カーペット」とは、20〜30色もの色糸を使った、機械織りのカーペットのこと。イギリスのアキスミンスター地方で発達したためこの名が付いた。バラエティ豊かで複雑な柄が特長で、機械織りカーペットの中でも最高級品として位置付けられている。使われる色糸は、ウールやウールと化学繊維の混紡のパイル繊維。ソフトな肌触りのカットパイルを使っているため密度も高く、クリーニングしてもほとんど縮まない。製法はウィルトン・カーペットと同じだが、使われる色の豊富さで区別し、アキスミンスター・カーペットと呼ばれるようになった。製法の違いによってグリッパー式、スプール式があるが、多くはグリッパー式とされている。


■アクセントカラー
強調色とも言われる、配色上の概念のこと。インテリアの色彩を決めていく際には、ベーシックカラー(基調色)や配合色を中心に配色を決めていくが、その際に色彩上のアクセントにするために用いられる色のことである。一般に基調色、配合色は落ち着いた色になる傾向が強いため、高彩度の色など、他の部分に比べて際立って目立つような色を、小面積の部分に使うことが一般的。全体に変化を与えることができ、個性的な印象をひきだす効果や、全体を引き締める効果がある。逆に基調色には個性の弱い色を選ぶことが重要だ。インテリアの配色としては、基調色70%、配合色25%、強調色5%というような割合にするとまとまりが出やすい。


■揚板
「揚板」とは、揚蓋(あげぶた)ともいい、床板の一部が取り外しできるようになっている板のこと。現代では、床下収納のことを指し、床板の一部を取り外しできるようにして、床下を貯蔵庫としたもののことを言う。板には手掛かり金物などを取り付け、取り外しがしやすいようにしているものが多い。床下収納庫には、断熱タイプや気密タイプのものも。他にも、床下点検口の蓋を揚板と呼ぶこともあり、床下点検口と床下収納庫は、人が入れるくらいの大きさに作ってあって、一緒になっている場合もある。床下点検口は建物の維持管理において非常に重要であり、点検口があると、経年変化による漏水事故の防止や、その他の点検を行なうことが可能だ。



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