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建築用語集

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その他「ユ」

■ユーティリティ
建物内における給排水や暖房、電気などの設備のこと。また、キッチンや洗面所などに隣接して設けられた多目的の空間をユーティリティスペースと言う。洗面所のユーティリティスペースでは家事作業のために必要となる洗濯機やアイロンなどを収納したり、アイロン台を置いて作業をしたり、雨の日に洗濯物を干したりできる。また、家事目的で使用する以外にも、主婦のための趣味の部屋として使用したりなど、工夫次第で様々な目的で使用できるのが特徴。建築計画の際は、キッチンや洗面所など家事作業が集中する場所をユーティリティスペースで動線をつなぐなど、家事が円滑にこなせるような動線づくりがポイントとなる。


■有圧換気扇
排気圧力を持っている換気扇のこと。強力な排気能力を持っている換気扇であり、飲食店や工場といった環境下で利用されることが多い。換気能力が高いため、大量の空気を短時間で換気することが可能。一般の換気扇とは異なり、空気抵抗で極端に風量が下がらないように設計されている。これが大きな違いであり、正圧の高さが一般の物とは大きく異なる。フィルターを取り付けることによって、風量は下がるものの、ほこりや塵も吸い込まないようにすることができるうえ、騒音も比較的少ない。有圧換気扇では、外からの圧力に対して影響が発生しにくいことも重要であり、釣り合った吸気口を設けなければ室内に負圧が発生してしまう。


■有効面積
有効面積とは、有効部分の面積のこと。土地の他に、自然光を取り入れるために有効な面積の場合は採光有効面積、火災時に発生した煙を排出するための有効排煙開口面積といった使われ方もする。実際に使える部分の面積となるので、傾斜地などは含まれない。ビルやマンションといった区分所有建物の場合は、建物の延面積から共用部分を除いた専有部分の部分を指す。すなわち、貸室、店舗、事務所等として使用する部分を言うのが一般的。壁の厚みや柱の中心から計算した壁芯面積ではなく、内法面積が専有部分すなわち有効面積となる。区分所有建物の場合は登記簿には内法面積を記載するが、パンフレットには壁芯面積で記載することもある。


■U字型キッチン
キッチンのレイアウトのひとつで、シンクやコンロといったものだけではなく、冷蔵庫も含めU字型に配列する方法をさす。スペースを考えたときに、U字型にすることによって、大きなスペースを必要としなくなる。作業スペースも比較的広くすることができ、動線が短くなることで効率的な配置だ。コーナー部分が開放となってくることから、うまく使うことができないと効率が下がる。どうしても閉鎖的な配置となりやすいことから、シンクの前面をカウンターとすることによって、閉鎖的な感覚を減らしてオープンなキッチンにすることも可能だ。L字型よりも広くスペースを取ることができ、全部の設備を並べるのではなく、配膳スペースを取るなどの設計もある。


■U字溝
排水目的で地表に埋めて使用される、断面がU字形をしたセメントで作った成型品のこと。形状はJIS規格により定められており、主に連結して道路や土地の用排水路などに用いられる。様々な大きさがあり、用途や水量に応じて対応できるのが特徴的。ポリエチレン製、鉄製(亜鉛メッキ製)も存在し、これらは主に地盤軟弱地や盛土上に使用される。また、状況により、コンクリート製やアルミニウム製(グレーチング)、木製の蓋などが掛けられる。U字溝を用いることで、側溝及び周辺の管理が低減され、現場打ちコンクリート側溝と比べて大規模なコストダウンを図ることが可能に。また、計画的な勾配が確保できることからよどみが抑えられ、衛生面の向上にもつながる。


■誘導灯
避難出入口等への誘導指示灯のこと。火災時等による断線や停電などの非常時に自動的に非常電源に切替わり、暗闇においてもその効果を十分に発揮する。普段は常用電源により点灯。各地方自治体の火災予防条例及び「消防法施行令第26条」によって、大型施設や旅館、ホテルなど多くの人が集まる場所に誘導灯の設置が義務付けられている。誘導灯は2種類ある。「避難口誘導灯」と「通路誘導灯」だ。また、大きさもA〜C級とあり、大型、中型、小型の3種類に分かれる。従来の誘導灯は内蔵している照明器具が直管蛍光灯となるため、横長形状で大きいのが特徴。旧式の蛍光灯に代わり、現在はLED電球がほとんどで、熱で変色しづらいなどの利点がある。


■釉薬瓦
粘土で成型し、乾燥させて作った瓦に対して、釉薬を塗布して焼成した物のこと。釉薬はガラス質のうわ薬であり、JISの製法区分として定められている。釉薬が塗られているところだけは色合いが素地とは異なるようになる。古い物は、瑠璃瓦と呼ばれていた物もあり、美しい姿を見せていた。分類上は陶器にあたることから、陶器瓦と呼ばれることも多い。釉薬瓦の割合は瓦の全出荷量の80%近くにもなり、ほとんどを占めている。釉薬を使うことによって、赤褐色や青緑色といった物を作り出しやすく、様々な色合いの物が生産されてきた。高温焼成することによって、耐寒性を持っていることから、東北や北陸のような寒冷地で使用しても問題が少ない。


■床荷重
床のもつ積載荷重のこと。他にも床の自重のこともさす。1㎡あたりで考えられるもので、どの程度耐えられるのかを考えていくときに使われていく。新築オフィスなどでは、いったいどの程度の設備に耐えられるのかを知ることができるようになっていく。一般的なビルの場合には、300kg/㎡〜500kg/㎡となっていることが多いが、特にサーバールームなどは、非常に重さが床にかかることになるため、荷重に耐えきれなくなってしまう。そこで、一部のエリアだけ700kg/㎡〜1000kg/㎡といった設備に耐えられるようにしていることも増えた。こうした一部の床荷重に耐えられる部屋のことをヘビーデューティーゾーンと呼ぶ。


■床組
木造建築物の床面を支え、その荷重を下部の基礎や柱に伝える骨組みのことである。床組は、床面の荷重を受ける根太、その根太からの荷重を受け取る大引や梁、さらにその荷重を土台や柱に伝える床束や胴差しなどで構成。在来工法の木造住宅の場合、一般的に「束立て床」、「根太床」、「梁床」、「組床」と、4種類の床組が使われている。束立て床は、根太・大引・床束・土台から構成される、1階部分の床組のことだ。根太床は根太・胴差しから構成される床組で、廊下などに用いられる。梁床は根太・床梁・胴差し等から構成される、2階部分の床組のことである。また、組床は根太・小梁・梁・胴差し等で構成される、2階以上の部分の床組を指し、床面積が大きい場合、下階の柱が少ない場合や、3階建て住宅の場合などに用いられる。


■床下換気口
木造住宅において基礎の部分に設けられる小さな換気口のことをいう。床下に湿気がこもることにより木材が腐って建物の耐久性が落ちることを防ぐために作られる。建築基準法では、換気口を5mごとに設置することが義務付けられているが、「床下換気口」の代わりに、基礎と土台の間にゴムを挟むことで隙間をあけて換気する基礎パッキング工法を採用することが増えている。地面と同じ高さや地面より低い「床下換気口」は虫や雨が侵入するおそれがあり老朽化が進んでしまうため、「床下換気口」は床下のある程度の高さがある箇所に設置しなければならない。また設置後も、エアコンの室外機や植木鉢等で換気を遮らないよう注意する必要がある。


■床下収納庫
床下に作った収納スペースのこと。床下というスペースは、必要ではあるものの、デッドスペースになっているとも言える。そこで、床から掘り下げておくことで、有効なスペースとして活用可能に。特に台所や畳の下などが活用されることが多いが、2階の床下といった場所も活用することによって、有効な床下収納庫として使える。これまでは、単なるスペースとして使われることが多く、本棚や貴重品の保管といった活用が多かったが、冷凍冷蔵庫を埋め込むことによって、食品の保管でも心配する必要がなくなった。電動昇降機を取り付けることによって、床に対してかがまなくても中の荷物を簡単に取り出すことができる。


■床下貯蔵庫
キッチンや洗面室の床下に設けられた貯蔵庫のこと。「床下収納」と同じ意味として使われる場合が多い。屈んで物を出し入れしたり、多湿になったりするため、「床下貯蔵庫」には、缶詰やお酒などのビン類といった、長期保存可能な物を置いておく場として適している。「床下貯蔵庫」の本体(箱)は樹脂製で軽い物が多く、簡単に取り外しができ洗浄もできる。床下ユニットに断熱材を使用することにより、住居の気密・断熱性能を損なわず、足元からの冷気の侵入を軽減する高気密・高断熱仕様の「貯蔵庫」にすることが可能。また、固定式以外にも機能性を重視してレールで前後左右にスライドできるタイプ、電動で上下するタイプ、冷凍・冷蔵機能を装備した物もある。


■床下点検口
床下の点検のために設けられている入り口のこと。通常床下は点検することができない。これは、基礎の点検口を設けてしまうと、それだけで脆弱な部分を作ってしまうという問題が出てくるためである。しかし、配管設備などがあることから、床下が点検できる方が望ましい。そこで、床下点検口を設けることによって、基礎に欠損を作ったりすることもなく、点検もできるようになっている。床下収納庫を設ける際に、兼用として作られることも多くなった。配管には経年劣化の問題があり、点検を繰り返していかなければならない。床下点検口を設けるということは、建物の寿命を考えたときにもあとから施工しにくいため、重要な設計思想となる。


■床高
地盤面から見たときの1階に位置する床の仕上げ面の高さをさす。建築基準法で、この床高を450mm以上確保するように規定している。理由として、地盤からくる湿度の問題があり、防湿処理をすることによって床高は下げてもいいということになる。立面デザインということを考えた場合、足下が非常に長くなってしまい、間延びしたものになりやすい。そこで、防湿処理をして床高を下げることが多くなっている。防湿処理として認められるものは、防湿シートを使った上に50mm程度のコンクリートを打設することである。砂利を敷くかどうかは、あまり関係してこない。床高を下げるということは、点検する場合に人間が入りにくいという問題も起こしてしまう。


■床断熱
外気にさらされている床下を断熱することによって、熱損失を防ぐ方法のこと。床下全面に断熱材を設けて外部からの熱の影響を遮断する。日本の住宅の一般的な考え方であり、通風をよくするために床下換気口も設けておく。ユニットバスなどは、構造上床断熱をすることができない。一方で、床下断熱を行なわずに、基礎断熱をする方法もある。気密を容易に確保しやすくなり、床下の空間を蓄熱槽として活用することができる代わりに、防蟻処理対策が難しい。冷暖房効率ということを考えても、空間が大きくなってしまうと、費用の増大をもたらしてしまう。床断熱は、自重で床面の裏と断熱材に隙間ができてしまい、冷気が入ることで結露してカビが生えるという問題もある。


■床暖房
床を加温することで生じる熱伝導、放射や対流を利用した暖房のこと。「床暖房」は、主に電気ヒーター式と温水循環式の二つの種類に分けられる。電気ヒーター式は、床下に敷き詰めた発熱体に電気を通して放熱する方式で、熱源機がないため1室のみの床暖房に適している。熱源機がない分、設備費は安いが、電気代が高くなる傾向にある。一方、温水循環式は、電気やガスなどのエネルギーで温水をつくり床下から放熱する方式で、さらに、排ガスを出さないヒートポンプ式など、種類は様々。設備費やランニングコストは設置する熱源機によって異なる。また、床下の熱源だけでなく、使用する床材によっては、さらに床暖房効果を高めることも可能。


■床束
1階の床下に設ける短い柱のこと。大引きを支えることが目的で、束石やコンクリートの上に設置することで受け止めさせる垂直材をさす。90cm角程度の木材を使うことが一般的だったが、どうしても乾燥収縮を起こしてしまう問題があった。床鳴りの発生のもとになってしまうことから、簡単に調節することができるプラ束や鋼製束といった物へ変わっていった。施工ということを考えても、木製の床束は微調整に多くの時間を割くことになる。その点でも、調整が容易になることから、工期の短縮に大きな効果を与えるようになった。プラ束は、合成樹脂手できている物であり、大引きを簡単に受け止める受け口がある。鋼製束も同様に回転させるだけで高さ調節できる構造となっている。


■床鳴り
床を踏んだり歩いたりするごとに、床材がこすれて音を立てる現象のこと。軋み、固いものにぶつかる、またはすれているなど、音の種類を聞き分けることで大まかな発生源を推定することが可能である。床鳴りの原因として考えられるものは以下の通り。(1)木質材料の通常の乾燥収縮・湿潤膨張等に起因する変形、種類の異なる部材の気温による収縮率の違いなどによる軽微な床鳴りの発生。(2)部材の弾性限界を超えて、床のたわみが起きている場合。(3)床の設計段階で材料の選択や床構成部材の断面寸法等、不適切な床の設計・施工によるものなどが挙げられる。また、居住者による不適切な使用や、メンテナンスも床組構成部材の劣化を誘発し、床鳴りにつながることがある。


■床伏図
1階の床組みを上方から見下ろすように描かれた図面のこと。床に使われている仕上げ材を撤去している状態で床がどんな構造になっているのかを知ることができる図面となっている。縮尺は1/100が用いられることが一般的。一般的に構造図として使われる物であり、床下で隠れてしまうような部分が描かれることになる。2階の床伏図は、1階の天井上と同じ。床伏図には、土台の他に大引きや根太、束などが描かれることになり、のちにもこの構造を知ることができるようになる。設計図書として重要な意味を持っていたが、現在はプレカット工法が進んできたことによって、施工図として描かれることが多くなった。


■床面積
建築物の各階の、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積のこと。すなわち建物の各階、あるいは居室ごとに、壁や間仕切りなどの中心線で囲み、それを真上から見下ろしたときの面積が床面積ということになる。床面積の具体的な判定基準は、旧建設省(後の国土交通省)が設けている。床面積には「延床面積」、「容積率の算定に用いる延床面積」、「施工床面積」などがあり、建物の各階床面積を合計したものが「延床面積」だ。なお、不動産広告において床面積を表示する場合は、原則一戸建てでは建物全体の延べ床面積を、マンションでは1戸あたりの専有面積(共用部分以外)を広告にて表示するのが普通である。


■雪見障子
一部に透明のガラスをはめ込んでいる障子のこと。下半分に用いることで、室内に居ながらでも、外を見ることができるようになっていることから、雪見障子と呼ばれるようになった。単純な構造で、可動部分を持っておらず、中央部分にガラスが用いられている物もある。雪見障子の一種として、上下に開閉する機能を持っている子障子を組み込んだ物は、刷り上げ障子や猫間障子と呼ばれている。横にスライドするようになっている物は、関東猫間と呼ばれ区別されることも。障子を取り付けることで、空間を遮断できる一方、雪見障子は外との空間との一体化も図ることができるため、閉塞的な印象を与えないようにすることができる。


■ユニット家具
使う人が目的に合わせて組み合わせ、使えるように設計された家具のこと。基本となるユニットを積み重ねたり、横に並べたりしていくつものパターンで組み合わせることができる。さらに、キャビネットなどの箱体と、棚板、側板、扉、そして引出しなどのパーツを組み合わせることで、様々な形状の家具を作ることが可能。「ユニット家具」と相対する家具として「ビルトイン家具」があるが、「ビルトイン家具」は規格化されたユニットを壁面に埋め込むため、空間がすっきりとした印象になり、壁面も広く使えるメリットがある。ただし、デザインが凡庸になりがち。また、「ユニット家具」も「ビルトイン家具」も、工場生産によってモジュール化されたパーツなどを組み合わせて構成するという点は同じなので、二つを総称して「システム家具」と呼ぶことがある。


■ユニット工法
ユニット工法とは、工場でのプレハブ化率が高いもので、現地で何種類もの箱型ユニットを組み上げていく方式とのこと。ユニットはあらかじめ内装の段階まで工場生産されているため、工期が短いのが特徴。高層ビルなどでも使われる工法として知られ、ボックスラーメン構造とも呼ばれる。およそ80%の工程を工場で行なうので、品質のバラつきが少なく、安定した構造体を組み立てられるのが利点だ。また、工期が早く、スジカイが必要ないため、大空間や大窓を取り付けることも得意とする。ただし、徹底した工業化製品を使うため、規格に当てはめなければならず、間取りの制限が強くなる。建てたメーカー以外のリフォーム業者では対応できないケースも多い。


■ユニット工法
ユニット工法とは、工場でのプレハブ化率が高いもので、現地で何種類もの箱型ユニットを組み上げていく方式とのこと。ユニットはあらかじめ内装の段階まで工場生産されているため、工期が短いのが特徴。高層ビルなどでも使われる工法として知られ、ボックスラーメン構造とも呼ばれる。およそ80%の工程を工場で行なうので、品質のバラつきが少なく、安定した構造体を組み立てられるのが利点だ。また、工期が早く、スジカイが必要ないため、大空間や大窓を取り付けることも得意とする。ただし、徹底した工業化製品を使うため、規格に当てはめなければならず、間取りの制限が強くなる。建てたメーカー以外のリフォーム業者では対応できないケースも多い。


■ユニットハウス
鉄骨で組み立てられた、箱形構造の建物のことを言う。元々「仮設」を前提として、考案された。ユニットハウスは、主に店舗や事務所などに使用されるが、組み立てる際に大きさを自由に選ぶことができるため、居住用とすることもできる。ユニットハウスメリットとしては、「施工が安定している」、「引越しの際はユニットを分解して運ぶことができる」、「鉄骨造のため木造のように地震で潰れにくい」、「レイアウトが自由にでき、大空間をつくることも可能」、「コスパが良い」などが挙げられる。ユニットハウスは1990年代(平成2年)になると、全国的に普及するようになり、工事現場はほとんどユニットハウスに変更されている。


■ユニットバス
工場などであらかじめ浴室の天井・浴槽・床・壁などを作っておき、それらを住宅現場で組み立てて完成させる浴室のこと。「システムバス」と呼ぶこともある。「ユニットバス」は、浴槽とトイレがひとつのスペースに配置され、ワンルームの賃貸マンションなどによく見られる間取りと思われがちだが、それは間違い。また、浴槽と洗面台が一体になっている物は「2点ユニット」、さらにそこにトイレがプラスされると「3点ユニット」と呼ばれる。「ユニットバス」は、水漏れやカビの発生が少ないことから、一般の住宅だけでなく、マンションやホテル、病院など様々な場所で用いられている。


■ユニバーサルスペース
モダン建築家「ミース・ファン・デル・ローエ」が提唱した、床、天井、壁、最小限の柱で構成されている空間のこと。間仕切りや家具を配置することで、あらゆる用途として使用が可能である。代表的なユニバーサルスペースには、「ファンズワース邸」1951年(昭和26年)、「イリノイ工科大学クラウンホール」1958年(昭和33年)、日本では建築家、丹下健三による「旧東京都庁舎」1957年(昭和32年)が有名。ミースは1933年(昭和8年)バウハウスの閉鎖後、拠点をアメリカへ移し、柱、水平スラブ、ガラス、最小限の壁で構成するワンルーム型の建築を追及。数多くのオフィスビルは、ミースの「明るく広い空間によって最大の効果を得る」という言葉をもとに、考案されたものである。


■ユニバーサルデザイン
年齢をはじめ性別や身体、国籍など、人々が持つ様々な特性や違いを越え、すべての人が利用しやすいように、環境や建築物、製品などをデザインすると言う考え方。高齢者や障害者が、生活するうえで妨げとなる物理的・心理的なバリア(障壁・障害物)を取り除こうとするバリアフリーデザインの考え方を、万人向けに広めて進展させている。


■輸入住宅
国土交通省によると輸入住宅の定義として「海外の設計思想による住宅を住宅一戸分として資材別輸入またはパッケージ輸入し、相当程度の輸入資材を用いて建設した住宅」とされている。輸入、供給方法は商社などを通じて部材を輸入し、工務店に供給するものや、住宅メーカーによっては個人向けの直接輸入、個人が直接輸入してマイホームを建てるというものもある。輸入住宅の戸数は1994年以降急速に増加していて、部材の輸入先としてはカナダやアメリカなどの北米がもっとも多く、次にスウェーデン、フィンランドなど北欧が続く。工法はツーバイフォーをはじめとした面で構造を支える工法で、デザインの良さや快適な居住性、高性能が消費者に人気である。

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