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建築用語集

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その他「ト」

■動作空間
空間の中で人が動いて動作するスペースのこと。扉を開けるのであれば、ドアを開けるスペースも必要となる。例えば、タンスがあれば、引出しを引くためのスペースがなければ使うことができない。こうした動作に対して必要となるスペースが動作空間だ。動作空間が小さすぎれば、扉を開けても体がぶつかり出にくくなり、タンスであれば開けられたとしても中の物を取り出すことが難しくなってしまう。体の大きさも要件としてかかわってくるため、女性よりも男性のほうが動作空間は広くなってくる。子供の場合には、大人に比べて身長が低く、手足も短くなるため動作空間は狭くなるが、目線となる高さも低くなることに注意しなければならない。


■胴差し
木造軸組工法の構造材のひとつで、1階と2階の間にある水平部材のこと。1階の管柱と2階の管柱の間にある。管柱とは、その階のみに存在する柱のことで、2階の管柱は力を胴差しに伝える。1階の管柱は、胴差しに掛かった力を土台に伝えることに。管柱を受けるということになるため、胴差しは建物外周部分の床梁材とも言える。寸法は管材と同じ幅を持っているが、1階に開口を設ける場合には、その分2階の管柱の力を受け止め逃がすところがなくなるため、大きな物になるか、2丁重ねで使われることがある。管材とはほぞ差しにした上で、金物で補強され、間柱も取り付けされていく。民家では、刺し鴨居形式として用いられることもある。


■道路斜線
建築基準法において建物の高さを制限する規定のひとつ。高さ制限には他に、絶対高さ、隣地斜線、北側斜線、日陰がある。道路斜線の勾配は、1.5または1.25の2種類のみである。そのため、建築できる高さの上限は、前面道路反対側の境界線から建物各部分までの水平距離を「a」とした場合、「a」×「1.25」 または「1.5」で求められる。敷地内において、この道路斜線より低い部分が建築可能な範囲となる。ただ、道路斜線には適用範囲を表す「適用距離」があり、道路の反対側にある境界線から、適用距離を超える部分にはこの制限が適用されないため、道路斜線制限の規定による高さの制限を受けない。


■道路使用許可申請
道路を使用する許可を申請すること。道路は人や車が往来する場所であり、多種多様な用途に利用されることを想定している。だが、道路交通法では、本来の使用目的以外の利用に関しては、許可の申請をしなければならないとしていることから、道路使用許可申請が存在する。対象となるのは、工事や工作物を設けるような行為や、露店や屋台を出すようなとき、道路において祭礼行事などを行なうときなどだ。申請に関しては、所轄の警察署長に対して行なうことになり、所定の申請書を使用しなければならない。警察署で手に入れることができるが、事前にサイトからダウンロードすることもできる。この場合、添付書類も含め2通作成する必要がある。


■道路占用許可申請
道路を占有することの許可を申請すること。道路上だけではなく、地下にも一定の施設を設備して使用する場合には、これを占用と呼び許可を取らなければならない。占用ということでは、企業占用と一般占用に分かれる。企業占用は公共事業者が行なうものを指し、電気や電話、ガスや上下水道などの地価公示も含む。さらに、道路だけではなく、道路の上空に看板を掛けたり、日よけ等を設置したりすることも含まれる。こうした企業占用以外は一般占用だ。占用許可を受けたとしても、履行しなければいけないことも定められている。特に原状回復は義務であり、占用料の支払いなどとともに占用者の責任において行なわなければならない。


■独立キッチン
キッチンがダイニングやリビングといった、関係のない部屋から独立して設置されていること。他の部屋の影響を受けることがなくなるため、調理作業に集中することができる。クローズドキッチンとも呼ぶ。独立キッチンにすることによって、調理中に発生する臭いなどが、他の部屋などに影響することが少なくなる。音も聞こえにくく、キッチン自体も見せることがない。インテリアコーディネイトとして考えた場合、独立した空間として機能を重視していくことができるようになる反面、ダイニングに対する動線計画を明確にする必要が出てくる。中間的なかたちとして、セミオープンキッチンがあるが、カウンターなどで間仕切りしている形で、部屋としては独立しない。


■独立柱
1本で立っている柱で、壁や筋違いといった物がまったく支えていない状態にある物のこと。周囲に壁などがついていないことからも、ポーチなどの柱で使われている。本来、柱は屋根などを支えるための部材であり、主要構造部となってくるが、独立柱には構造部として壁も筋違いも存在しない不利な条件にある。独立基礎や布基礎の上に乗っているかなどは問われないことも多く、基礎がつながっていないことも多い。構造部として考えた場合に垂直にかかる力しか支えることができず、構造として重要性を高めることができないことからも、意匠的な目的とされることが多くなり、ポーチといった構造に大きな影響が出ない場所で使われている。


■土蔵
日本に伝わる伝統的様式であり、外壁は土壁や漆喰で仕上げた建物のこと。物を収納するための倉庫として作られてきた。貴重な物を収納するため、耐火構造に優れた作りとして発展。屋根は瓦ぶきで、外壁を30cm程度も設けることによって、堅牢な作りにするとともに、火にも負けることがないように作られた。開口部は小さくして、内部に間仕切りを作らないというのも、耐火構造を重視したためである。内部の空間を大きくするために、柱を少なくできるように太い梁を使っている。2階建ての構造になっていることが多いのも、倉庫として大きな容積を確保するためだ。店舗を兼用したものもあり、見世蔵と呼ばれており、埼玉県川越市では現在でも見ることができる。


■土台
構造躯体の最下部に設けられる構造材のこと。土台は、柱などから伝わる荷重を支え、基礎に伝える役目を果たす。また、建物全体の「水平」の基準となる。木造住宅の場合、基礎(コンクリート)の上に材木を寝かせ、アンカーボルトで固定した物を土台として使用。通常、側土台、間仕切土台、火打ち土台の三つが敷かれる。側土台は、平面形外周を構成し、間仕切土台は部屋の間仕切を構成する物。また、火打ち土台は、土台の隅に入れる補強材で、地震などによる建物の変形を防ぐ。おもな素材は、檜や檜集成材、カラマツ集成材、ベイツガなどで、耐久性を高めるため多くの場合、防腐処理や防蟻処理が施される。


■ドムス
ラテン語で家や住居を指す言葉のこと。富裕層向けの住宅のことであり、庶民向けの集合住宅はインスラと呼ぶ。ローマ時代には、上流階級や中流階級の住宅のことをさす言葉として使われていた。ドメスティックという言葉が使われるが、この語源がドムスである。ローマ時代にはヴィッラと呼ばれる住宅があり、カントリーハウスとして使われていた。だんだんと住居としての主役が移っていき、ヴィッラが発展していった結果、城塞都市として変化。ローマ時代では、大理石の装飾などが用いられており、豪華絢爛な作りになっていた。ローマ人以前であるエトルリア人の住居は、ドムスのような作りではなく、もっと簡素な作りを利用しており、スペース的にも狭く、大きく異なる様式を持っていたと言われている。


■ドライエリア
建築物の地下室部分の、外壁の周囲を掘り下げて設けた空間のこと。「空堀(からぼり)」とも呼ばれる。土地を有効利用した地下室だが、一般の居室に比べて採光や防湿、通風、避難経路の確保などがより重要となる。そこで必要となるのが「ドライエリア」。建築基準法では、衛生上の問題から、地下室には原則として「ドライエリア」を設けることを定めている(建築基準法第29条)。「ドライエリア」は、「地下の庭」のようなスペースとなるため、アイデア次第で様々に活用することが可能。しかし、立地によっては豪雨の際などに水が流れ込むことも懸念されるため、それに備えた対策を施しておくことが不可欠である。


■ドレープカーテン
薄手のレースカーテンと対比して、厚地の生地で作られたカーテンのことである。「ドレープ」と言う言葉は元来、布が重さで自然に垂れ下がってできたひだのことであった。そこから派生して厚地の生地でひだを作った厚地のカーテンのことをドレープカーテンと呼ぶようになった。日本においては一般的にレースカーテンを窓側に付け、ドレープカーテンを部屋側に付けることにより、ドレープカーテンの遮光性、遮熱性を活用し、生地の柄やデザイン、質感をそれぞれの好みに合わせて選んでいる。ひだを作ることは、デザイン性だけでなく機能性もかね備えており、ひだによって作られる空気層が外気温からの影響を和らげる働きをするのである。


■ドレッサー
化粧用の鏡付き化粧だんすのことで、鏡と引出しが備え付けられている。「鏡台」とも呼ばれ、鏡、化粧台、椅子、引出しボックスなどが一体になっている物が一般的な「ドレッサー」。引出しには、化粧道具やアクセサリーを収納できるような作りとなっている。また、三面鏡、照明付き、姿見付きなど多彩なデザインの物がある。三面鏡の「ドレッサー」は、前を向いた状態でメイクの仕上がりが様々な角度からチェックできるため便利である。照明付きの「ドレッサー」は、「ドレッサー」を部屋の隅など暗めの場所に置いたときでも明るい状態でメイクできるという利点がある。姿見付き「ドレッサー」は、わざわざ別の姿見を見に行くことなく、メイクから全身のコーディネートのチェックまでできるので便利。


■ドレッシングルーム
更衣室や化粧室のこと。衣類を身につけたり、化粧をしたりドレスアップするための部屋のことをさす。劇場の控室、楽屋などもドレッシングルームと呼ばれることがある。化粧台が置かれている部屋であり、水栓などの設備ユニットが設置されている。シャンプードレッサーが設置されており、身支度の道具をしまっておくための棚が用意されていることが多い。メディシンボックスが設置されていることもあり、普段は見えないようにしている場合がある。一般住宅では、こうした部屋を作ることは少なかったが、間取りに余裕を持たせ、寝室の隣にウォークインクローゼットなどとともに一部屋設けることも見られるようになった。図面上ではDRと略称で記載される。


■ドローリーフテーブル
天板の下に備えられた天板を引き出して拡張させることのできるテーブルのことである。左右どちらか、もしくは両方引き伸ばすことにより、テーブルの長さを変えることができる。普段は最小にしておき、必要が生じたときにサイズを大きくすることのできるテーブルである。16世紀後期・エリザベス朝に英国で誕生し、17世紀に流行したと言われている。その後一時廃れてしまったが、19世紀に入ってリバイバルされ、住宅に合うようにサイズが小ぶりに改良された。


■ドロワー
ドローには引くという意味があることから、引出しのついたタンスや机のこと。引き出して構成された収納家具もドロワーと呼ぶ。特に小さな引出しが多く取り付けられている家具のことをさし、雑多な小物を収納して整理するような物がドロワーとなる。日本で言うところのタンスとは少々異なる部分を持つが、大小様々なサイズが作られてきており、書類などもそのまま収納できるような大きさの物まである。小さなスペースにはめ込むことができるような物も出回ってきており、デッドスペースを有効活用することが可能。単独で使うことが多い家具になるが、収納に対して必要な分だけを積み重ねて使うといった方法も取れる。

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