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建築用語集

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その他「チ」

■チーク
東南アジアを中心に分布しており、世界中で大変人気のある木材である。木目が美しく使い込む程に美しい色合いに変わっていくチーク材は、強靭な耐久性も持つ高級材で、高級列車として知られるオリエント急行や豪華客船クイーンエリザベス2号の内装等にも使われてきた。材質が硬く耐水性に優れているチーク材は、どんな環境下でも材質が変化しにくいと言う特徴を持つ。また油分の中にテクトキノンという天然の殺虫成分を含むため害虫にも強く、特殊加工をしなくても屋外で使用可能。材質が硬くても加工はしやすいと言う特性を持っている。しかし、チーク林の世界的減少により、ラオス、インド、タイで伐採が禁止。日本では輸入規制もあるため入手が困難。


■地域地区
都市計画法に定められた都市計画区域の土地を、利用目的などによって区分し、建築物については用途・容積率・高さなどについて必要な制限をかけることで、土地の合理的な利用を図ろうと指定された、地域・地区・街区のこと。「地域地区」は、全部で21種類あり、市区町村が判断し設置された地区や、火災を防止するために制限を設けられた地区、また都市再生特別措置法、密集市街地整備法、景観法、古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法、都市緑地法、流通業務市街地の整備に関する法律、生産緑地法、文化財保護法、特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法など、非常に多くの法律をもとに、それぞれ設定された地区がある。


■チェスカチェア
カンティレバー構造を持った椅子のこと。ハンガリー出身の建築家であるマルセル・ブロイヤーによって作られた。片持ち式の椅子であり、1本のスチールパイプで作られている基本構造が特徴のひとつになっている。背もたれと座面には籐張りが使われた。この構造が適度な弾力を生み出していくことになるため、世界でもっとも有名な金属椅子とも言われている。シンプルな構造ではあるものの、椅子としての機能は高く、高次元で作られていることが完成度の高さにもつながっていった。現在でも多くのチェスカチェアが作られているのも、それだけ高い完成度を持っていることの証明と言える。チェスカチェアのチェスカは、娘の名前であったフランチェスカからきている。


■チェスト
引出しや蓋が付いている収納家具のことで、整理タンスとも言う。主に衣類等を整理するのに用いられる。普通は木製であるが金属製の物もあり、エジプトやギリシャ時代から衣類の他に重要な物を入れる家具として用いられた。中世ヨーロッパでは、衣装等を収納する長方形の蓋付箱のことをチェスト・オブ・ドロワーズと呼び、収納だけでなく腰掛けやテーブル等にもなる万能な家具として使われた。チェストは高さにより2種類に分けられ、背が高い物はハイチェスト、腰程までの高さの物をローチェストと呼ぶ。また、その置き場所や使用目的により、化粧台チェスト、ランドリーチェスト、押し入れチェスト、ファックス台付チェスト等に分類できる。


■チェッカープレート
鉄鋼製品である縞鋼板のこと。圧延によって作り出される鋼材で、表面に特徴となる突起がある。滑り止め用の突起で連続しており、これがチェッカープレートの特徴だ。突起の形状は、生産会社によって微妙な差があるが、性能的な差はない。配列もほぼ同じようになっているものの、特定のメーカーだけは簡単に判別できるほど違う配列の物がある。アルミニウムで作られる物もあるが、基本的に炭素鋼熱間圧延鋼板のことを指す。圧延時に突起を作り出すが、ほとんど見られなくなったものの、あとからプレスする方法もある。表面は、圧延のまま商品になるが、これは耐食性に優れているためにあえて酸洗処理を施していない。


■地役権
自分の土地に都合が良いように他人の土地を利用できる権利のこと。「地役権」を設定することによって、例えば他人の土地から水を引くことができたり、他人の土地に高層の建物を建てさせたりしないということが可能となる。様々な目的で設定することが可能で、他人の土地を通行するために設定することも可能。「地役権」の設定登記をすることによって、その土地の所有者が変わったとしても、継続して他人の土地を利用する権利を主張できるようになる。この権利を設定するために、使用料を支払うケースがある。隣人が親戚同士や友達だからと無償で使わせてもらえるケースもあるが、土地の所有者が変わったときのことを考えると、きちんと「地役権」を設定しておいたほうが良い。


■違い棚
和室の床の間の脇に作る棚で、2枚、もしくは3枚の棚板を上下左右にずらして取り付けた棚のこと。上下の板の間には、海老束と呼ばれる短い柱を付ける。上段の板の端には筆返しと呼ばれる物が付けられている。床の間の飾りとしての物であり、実用的に何かを置くことを目的としているわけではなく、そこまで頑丈には作られていない。書院造の座敷飾りのひとつであり、違い棚の組み合わせ方によって床の間の印象を変えるなど、和装室内装飾としても重要な意味を持っている。違い棚に置かれる物には決まりがあり、例えば高い棚には香炉や筆、冠が置かれ、低い棚には烏帽子、壺、印判、巻物や書物、硯が置かれていた。筆返しも、このような機能の名残と言える。


■千木(チギ)
神社の本殿に見られる飾りのこと。棟の両端から交差しており、一般的には乗せただけの物を千木の中でも置千木と呼ぶが、伊勢神宮の場合には、破風の上端が屋根を貫通して作られているため、特徴が異なる。大棟や屋根材として使われているかやぶき材の重しとして、吹き飛ばされるのを防ぐためにも組み上げられていた。古くは、中間にも数組の千木が見られるようになっていたことが、出土した古墳時代の埴輪から見て取ることができる。矩形の穴が開けられているが、これを風切穴と呼ぶ。民家にも使われている例があり、奈良県や宮崎県の場合には、茅屋根の棟上の組木が千木と呼ばれているが、他の地方でも同じような物がある。


■地積(チセキ)
登記簿上の土地面積のこと。土地の広さのことも言う。土地の構図によって計算し産出される。表示面積は、住宅の場合は小数点3位を切り捨て、農地の場合には小数点以下を切り捨て整数で表示されている。不動産登記簿の表題部に土地の種類である地目とともに記載されているが、公図自体が明治初期の地租改正時の検知がもとになっていることが問題だ。現在の地図とは大きく異なる部分が多数存在するため、面積が異なることは珍しいことではない。境界自体も不正確で分からないことが多い。不動産登記手続きを行なう場合、地積の変更と校正、分筆する場合には、筆界点の座標値や方位などが記録されている地積測量図を添付することになる。


■地耐力(チタイリョク)
地盤がどれだけの建物の荷重に耐えられるか、また地盤沈下に対しての抵抗力がどれほどあるのかを示す指標のこと。荷重を支える力だけを表すのは「支持力」と言う。沈下抑制も含める場合は、地盤の上に建てる建物の形状、種類、地下水位、地中の土室などで変わるため、総合的に判断することが必要だ。 地耐力を求める方法は、地質試験や標準貫入試験、積載試験を行なうこと。建物を建築する際には、地耐力に応じた基礎構造にすることが建築基準法によって定められている。建物の荷重は上部から下部に対して構造物を介して伝達されて、基礎地盤に荷重がかかる。一戸建ての住宅は比較的気相地盤にかかる荷重が少ないため、地耐力が3〜5トンという小さい場合は、建物全体の底面を基礎にするベタ基礎や、基礎底面を広げた接地圧を小さくする布基礎を採用するケースが多い。


■地中梁
独立基礎相互間をつなぐ地中に設ける梁のこと。柱脚の回転を拘束するため、あるいは、水平力・地盤反力・不同沈下による応力に抵抗するために設置される。「繋ぎ梁」「基礎梁」とも呼ぶ。地中梁工事は、基礎と基礎の間に鉄筋を入れてコンクリートで固める工事だ。柱の下の部分がしっかりと固定される。地中梁に家の床などの荷重がかかるため、重要な基礎工事である。まず、柱の基礎同士の間に薄くコンクリートを敷き、地中梁の位置を記入。次に、柱と柱の間を鉄筋でつなぎ、コンクリートを流すための木枠を置く。木枠はボルトで固定する。柱の周りはコンクリートで固定。パイプなどの穴はコンクリートを入れる前に設置しておく。鉄筋の周りに木枠を設置する。コンクリートを流し込むんで地中梁となる。


■チッペンデール様式
18世紀中頃に活躍した家具作家トーマス・チッペンデールが手掛けた家具の様式のこと。「チッペンデール様式」は「クイーンアン様式」から派生しており、富裕層向けの宮廷様式の家具を市民の生活環境に合わせて機能的かつ洗練されたスタイルに転換させたとして、ジョージアン中期を代表する様式とされている。「チッペンデール様式」の家具の中でも、特にその特徴をあらわしているのは椅子で、ボールアンドクロウが特徴のクイーン・アン風、垂直な脚と背にゴシックアーチの付いたゴシックリバイバル風、背にロココ風のリボンが付いたロココ風、そして後世に最も影響を与えた、背はまっすぐで中国風装飾のシノワズリーの4タイプに分かれる。


■千鳥(チドリ)
タテとヨコにそろえないで、上下左右へ交互にずらしながら配置すること。斜めに互い違いに入り交じっていること、互い違いに施工すること。ジグザグに歩く千鳥足から派生したと考えられている。杭などが稲妻状にやっていたり、稲妻状に施工することも千鳥に並べると言う。ドライウォール工法の石膏ボードや剛床の床合板などの強度を増すため、互い違いに張ることを「千鳥張り」と呼ぶ。また、両端を固定したチェーンが垂れ下がった形を千鳥と呼び、中央が垂れ下がった破風板のことを千鳥破風と言う。城や社寺などによく使用される。壁板や床板を二重に張るときに、目地と下地板と上張り板を合わせないように張ることも千鳥だ。目違いが起きにくく強度が増すという利点がある。


■チムニー
暖炉に使われる煙突のこと。暖炉とつながることで、排煙装置として使われる。実用的な物以外にも、使用できないようにしたアクセント用の物もある。「チムニー」があるだけで、洋風住宅に見せることができるからである。暖炉を使ったときに出るガスなどを排出するために必要な設備で、定期的な点検もしなければならない。もしも、「チムニー」がうまく働かなければ、部屋の中がすすだらけになってしまう。これは、ガスそのものが熱による浮力を持っているためであり、吐出するときの速度もガスやすすを引き上げ大気に拡散するからである。「チムニー」も暖炉の熱効率に重要な意味を持っており、熱拡散しやすい素材にしてしまうと効果が落ちる。


■チャーチチェア
教会で使われていた椅子のことで、19世紀頃から教会でよく使われるようになったため、そう呼ばれている。本来は背中にボックスが付いていて、賛美歌や聖書を入れていた。また脚の部分には、荷物を置くための棚がある。素材はパイン材やオーク材等の固い素材が使われ、長年使用してもへたりが見られない程頑丈な作りとなっている。修繕も比較的容易で、年月を経るにつれて独特の色合いに変色してくるのも魅力のひとつである。教会によりいろいろなデザインがあるが、ボックス等何も付いていないシンプルタイプや、お祈り台付きタイプ、そしていかにも教会をイメージさせる十字架の彫りが背中に入っているクロスバックタイプ等がある。


■茶室
日本式の茶道において、茶事の主催者が客を招き、茶を出してもてなすための施設。茶道の稽古をしたり、茶を楽しんだりするために炉が切ってある和室のことも指す。独立した建物として造られる場合と、書院などの建物内に造り込まれる場合とがある。「茶室」へ続く道の役割を果たす庭園の「露地」を伴うのが一般的だが、ホテルや公会堂、商業ビルの一角などに「茶室」のみ造られることも。四畳半を標準として、それより狭いものを「小間の茶室」、広い物を「広間の茶室」と言う。茶室は、「にじり口」という小さな入り口から、頭をかがめて入るようになっていて、天井も低く、窓からの光も必要最小限に絞られているが、これは、主客ともに茶事に集中するためである。


■茶箪笥
茶器や食器を収納するための家具のこと。和家具のひとつで、菓子器を入れたりすることもある。もともとは、茶道で使うための茶器を納めるための棚であった。様々な引出しを組み合わせて作られているのが特徴で、袋棚や違棚、引出しなどを備えているため、それぞれの使用用途に合わせて入れる場所を選べる。茶の間に置かれることが多かったのも、それだけ便利な収納家具だったことが大きい。木目の美しい部材が選ばれることが多く、桑やケヤキなどの他にも高級な桐や紫檀といった物も用いられ作られてきた。最近では、生活環境などの変化から使われることがなくなってきたが、アンティーク家具として高い人気があり、高額で取引されることがある。


■茶庭
路地とも呼ばれる庭園のこと。もともとは路地という名前が当てられていたが、茶道が仏教の影響を受けるようになり、露地という言葉を使うようになった。この呼び名が定着しているが、現在ではそういった影響で使われることはない。茶室につながる簡素な庭園が茶庭であり、敷地が限られた地域で発展していった。できるだけ人工的に作られた物を避け、その場所の自然にある物を組み合わせていく。様式化した部分を持っており、蹲踞や飛び石が設けられている。千利休の草庵風の茶がベースとなっていると考えられているが、明確な資料があるわけではない。実際に弟子たちの手によって発展していった時期には、内容のかなり変化がみられる。


■茶の間
家族の食事や団らんなどに使われる畳敷きの部屋のこと。独立した和室の場合もあれば、居間の一角を畳敷きにしたコーナー型もある。江戸時代の御所や武家住宅にも見られた形式。家族が生活する中心の部屋となったのは明治中期以降と考えられている。茶の間は台所近くに設けられていたが、食寝分離が取りにくく、立ち居振る舞いに不便だという理由で、戦後は椅子式の居間と食堂に分化してきた。そのため伝統的な住居が見直され、居間に接している和室を茶の間とすることが一般化。和室の床を少し高くするのも、居間とのつながりを重視し、リビングのソファに座った人と目の高さが合うよう配慮しているためである。北海道では、椅子式の茶の間も作られている。


■卓袱台(チャブダイ)
日本の家具のひとつで、四本脚を持つ円形の座卓のこと。折りたたみができることも特徴で、円形にすることで上座や下座ということがあいまいになっている。現在ではあまり見かけることがないが、昭和初期の家族団らんということでは、象徴的な物として取り上げられることが多い。現在はダイニングテーブルに取って代わられたと言える。卓袱台は、地域によって他にも茶袱台などの当て字が用いられることもある。語源も様々まであり、中国から伝わってきたとも言われているが、正確なことは分かっていない。正円形の他にも、楕円や正方形、長方形の物もあるが、これは作る上で無駄が多かったためと言われ、時代とともに長方形が中心となっていった。


■チューダー様式
16世紀にイギリスで生まれ、19〜20世紀中期にかけて流行した建築様式。中庭のある構成、レンガ積みの壁、非相称な建物の配置、高い煙突が特徴である。柱、筋交い、梁などの骨組が外部に露出したデザイン。説パラペットが付いた妻壁、石造の窓中柱と欄間で造られている。その他、大きな鉛枠でガラス板をつないだ窓も特徴。窓は複数あって、ダブルハング・ウィンドウか滑り出しが多い。木造骨組の間をレンガや石で埋めたハーフチェンバー様式の木造住宅建築もこの様式だ。尖頭の平たいアーチであるチューダー・アーチも特徴となっている。代表的なものに、イギリス・ロンドンの「ハンプトンコート」がある。


■チューリップチェア
1956年にフィンランド出身の建築家であるエーロ・サーリネンが発表した椅子のこと。形状を見るとチューリップに似ているために名付けられた。エーロ・サーリネンは、当時アメリカで活動しており、アメリカの家具メーカーであったノール社に向けてデザインされている。ダイニングテーブル用にデザインされたチューリップチェアは、やがてモダニズムの象徴的デザインとなり、様々な素材を使って作られることに。産業的デザインの典型として考えられており、特徴的な曲線部分は最先端のデザインであると考えることができる。実用性という部分でも、回転機能を持った一本脚であり、使い勝手にも優れている。


■鳥瞰図(チョウカンズ)
上空から斜めに見下ろしたように作られる図法のこと。俯瞰図とも呼ばれるが、鳥が眺めているように見えることから鳥瞰図と呼ばれている。建物も地形も立体的に描かれるところが特徴。逆に下から仰ぎ見ることを仰瞰と呼び、虫瞰図と呼ばれる。平面図では、二次元的に正確に描くが、鳥瞰図は三次元的に透視図法を使うため、主観を交え誇張表現することもできる。視覚的にもはっきりととらえやすく、直感的に配置やデザインをとらえることができるため、多くの応用が行なわれてきた。景色の案内に使われたりするが、風景画も鳥瞰図のひとつとして考えることができる。舞台装置のレイアウトにも使われるが、身近なところではカーナビの地図表示に多く見られるようになった。


■長期修繕計画
分譲マンションにおいて管理組合が作成する長期的な修繕計画のことである。マンションで長期にわたって快適な状態を維持するためには、給排水管や外壁塗装、照明器具やエレベーターの取り替えと言った経年劣化に対応するメンテナンスが必要だ。そのため新規分譲時に、マンション各箇所に関する鉄部等塗装工事、外壁塗装工事、屋上防水工事、給水管工事、排水管工事等の各種大規模修繕に関して長期的視点で修繕計画をたて、その計画に即して十分な修繕積立金を設定する必要がある。また国土交通省が作成したマンションの標準管理規約コメントでは、長期修繕計画の内容についてはおおむね5年程度ごとの定期的な見直しを必要としている。


■彫刻欄間(チョウコクランマ)
天井と鴨居の間にある開口部に取り付ける欄間の中でも、採光を考えた上でデザイン性も高めた彫刻を施した物のこと。かつては、香をたくときに、その香りが他の部屋までいきわたるように、通り道としても活用されていた。それが安土桃山時代に装飾として発展したと考えられており、彫刻欄間として多いに使われるように。天然目の木目も利用しながら彫刻が施されており、美術品としても美しい物が多い。特に景色や風景画をモチーフにした物も多く見ることができる。両面同じ模様にするのが基本となるが、片面ずつ変えることもできる。この場合には、裏面に影響を出ないようにするため、板の厚さが1cm以上なければ作ることができない。


■手水鉢(チョウズバチ(チョウズハチ))
手洗い用の水が入った鉢のこと。石づくりになっており、茶室の露地や茶庭に設けられている。散水風景式庭園に用いられることも。もともとは、神前や仏前で口をゆすぐために作られていた物で、口をゆすぐことで身を清めるために置かれていた。これが茶の湯にも取り入れられるようになったのは、千利休の時代のこと。蹲踞(そんきょ、そんこ)と呼ばれる独特の様式に発展していったのも、茶の湯の発展と関係が深い。様々なかたちが見られ、富士山型や一文字型は自然石を用いて作られる。捨てられてしまった灯篭や塔なども利用されて、手水鉢として使われるようになったのも、茶道のわび・さびということが大いにかかわっている。


■直階段
一直線につながっている階段のこと。上から下まで曲がったりせずにつながっている。構造的にシンプルな作りであり、役物の必要性がないため、低コストで作ることができる構造とも言える。直線でつながっていることが特徴である代わりに、上から落ちてしまったときには、緩衝地帯が存在しないことで、下まで一気に転落してしまう危険性が高い。スペースを取ることができるのであれば、途中に踊り場を作ることで、安全性を高めることができる。住宅の場合には、下廻り階段や上廻り階段、上下廻り階段といったバリエーションも存在する。住宅の場合には、高さが4m以上になってしまう場合、4m以下ごとに踊り場を設けなければいけない。

■散り
建物で言われる納まりのひとつで、部材などの取合いにできる小さな段差のこと。わずかにずれた部分のことで、壁の柱から見て、わずかに壁が出た出幅寸法に関して呼ばれる。垂直の二材がもつ材面のずれに使われることが多いが、他にも飛び石が地面からわずかに出た部分も散りと呼ぶ。柱と壁が接する部分を散り際と呼ぶが、隙間ができてしまうことは、散りが切れると表現。こうした状態を避けるために、柱には溝を刻み、壁をはめ込むようにする。この溝は散り杓りと呼ばれており、深くすることによって、重厚な作りを表現することが可能となる。部屋全体で見た場合には、散り杓りの深さを同じにして施工しなければならない。

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