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建築用語集

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その他「リ」

■リ・ユース住宅
いらなくなった状態を処分するのではなく、再生するという意味を住宅に活用した方法のこと。リ・ユース住宅は旧住宅金融高価が中古住宅に対する名称として付けた。平成14年度から変更していったものであり、中古住宅購入融資がリ・ユース住宅購入融資になり、優良中古もリ・ユースプラスと変更されている。建築後2年を超えた場合にはリ・ユース住宅適合証明書を受けることで、融資を利用できる。住宅金融支援機構へ2007年4月に移行したことにより、対象が住宅債権か住宅積立郵便貯金積立者に限定されることになった。リ・ユース住宅ということでは、一般の住宅会社も中古住宅を示す言葉として盛んに使われるようになってきた。


■リージェンシー様式
19世紀初頭に起こった様式のこと。イギリスの建築や家具といった物に見られるようになった。美術様式として発展していくことになるが、当時のジョージ4世の摂政政治から名前を取り、リージェンシー様式と呼ばれるようになっていく。フランスで広まったアンピール様式に大きな影響を受けて成立していった。ギリシアやローマ、エジプトといったこれまでになかった様式の影響を受けたことで、様々な文化も取り入れ、大きく装飾を羽ばたかせることになった。トラファルガーチェアが代表的な物として知られている。時代的に産業革命の影響を受けることとなり、職人よりも工業的な手法に変わっていくことになっていった。


■リースバック
書き机と戸棚を組み合わせた、1台2役の家具のことである。机の天板にあたる部分が戸棚の扉になっており、書き物をするときは手前に扉を下ろして机にして使用する。一般的に、「ライティングビューロー」の下部にはチェストや引出しが付いている。イギリス製アンティークビューローでは、装飾部分にこだわりを持ち、植物や木の実などの彫刻がふんだんに刻まれている物が主流。アメリカ製のアーリーアメリカンアンティークは、ハードメイプル材を使った高価な物が多く、サイズは大きめ。デンマーク製の北欧ヴィンテージでは、チーク材を使用しているため、軽くて運びやすいというメリットがある。ただし、組み込みなどが簡素化されているので、重たい物をのせるには不向きである。


■リクライニングチェア
背もたれの角度が調整でき、足掛け台の付いた椅子のこと。背もたれと共に座面の傾斜が変わる物や、ダイヤルやレバーで角度を固定しない可動域がある物もある。ランバーサポートは背骨のS字カーブを支える物で、上下に動かして調整する。アームレストによって首や肩への負担を軽減でき、キャスター付きの物も多いため、オフィスや仕事部屋などで使用される。市販されているリクライニングチェアの素材は、布製、合成皮革製、本革製、樹脂のメッシュ加工など様々。電動でリクライニングする物や、よりリラックスできるよう、ほぼ水平までリクライニングする物なども登場している。


■リサイクル法
有効な資源や廃棄物などの分別回収や再資源化、再利用について環境省が定めた法律のこと。リサイクル法はその目的により家電リサイクル法や自動車リサイクル法、建設リサイクル法など数種類の法律に分類されている。例えば、建設工事により排出された廃棄物の再資源化は、建設リサイクル法に該当。建設リサイクル法では、解体工事や新築工事等に伴うコンクリートや木材、アスファルトなど、特定の建設資材から排出される不要になった物を有効活用するために、受注者に再資源化を促進することを義務付けた法律である。廃棄物を適正に処理することにより、環境維持ならびに経済を堅実に発展させることを目的としている。


■立面図
全体的な外観を示す図のこと。隣家と接地しているなどの場合を除き、特に表記する必要がなければ、東西南北の四面の立体図を作成するのが通常だ。外壁、扉、窓、出入口の形状や、基準地盤面などを図示し、側斜線や道路斜線などのチェックもこの図で行なわれる。鉛直面への投影で、対象物を正面からみた正面図や側面からみた側面図などが含まれる。縮尺は1/50〜1/100程度。立面図は建物の外観意匠図としての性格が強く、細かい寸法などの記入は省かれることが多い。「姿図」とも言われる。各図面の並びを左から右へ、反時計回りの順に書かれるが、最近ではCGやカラーパースを使って、立体画像を作るケースも多い。


■リネンフォールド
リネンの畳目に似た装飾模様のこと。ナプキンを折り重ねたようなひだ状の模様で、装飾彫りで表現される。ヨーロッパでゴシック様式の頃、おもに使われていた模様で、家具や壁面の鏡板部分などに用いられる代表的な模様のひとつ。ゴシック様式はキリスト教建築を中心に発展した様式で、高い天井とステンドグラスなどが特徴。ゴシック様式の家具も建築と同様に、垂直方向を強調したシンメトリーなデザインの物が多く作られた。当時の家具は富の象徴とされたため、重厚感のあるスタイルの物が多かった。リネンフォールドの他に有名な模様には、アラベスク、ヘリンボーン、ペイズリー、アカンサスなどがある。


■リノベーション
リノベーションとは、老朽化した建物に大がかりな工事を施し、新築の状態よりもさらに性能や価値を高めること。外壁の補修や窓枠の取り替え、水まわりの設備の交換などがこれにあたる。類似の用語に「リフォーム」「模様替え」がある。厳密に言えば「リフォーム」は建築物のある部分を同等の材料・形状・寸法でつくり替え、老朽化した建物を新築同様に戻すことで、修繕とも呼ぶ。一方「模様替え」は「改装」と同義で、室内の家具の配置を変更するなど別の仕様でつくり替え、性能や品質を回復させる内装工事のこと。だが昨今では模様替え、リフォーム、リノベーションは混同されている場合が多く、その位置づけもあいまいとなっている。


■リノリウム
石灰岩、松ヤニ、コルク粉、おがくず、樹脂、ゴム質物質などと、亜麻仁油の酸化物リノキシンを混ぜ合わせ、麻布などに塗りつけシート状またはタイル状に圧した建築材料のこと。抗菌性や耐水性に優れ、おもに壁材や床材に使用される。1860年代にイギリスで発明され、日本には旧加賀藩士によって、アメリカ合衆国から持ち込まれた。塩ビなどと比べ、製造時間が長期である。施工後は、原料の油分が臭気を残すものの次第に消滅する。また、表面の油膜が剥がれると浸透性が格段に上がることにより、あとの床維持剤ののりが悪くなることもある。そのため、硬いパッドなどを避け、定期作業を行なう。公共の建物によく用いられ、住宅ではトイレなどの水まわりに使われる。


■リビングキッチン
「LK」とも略称され、居間に台所を組み込んで調理や食事などがひとつのスペースで行えるようにしたもの。リビングキッチンを設けることで、住居内の開放感が増し、キッチンとリビングを一体化させてひとつの空間を作ることで家族が集まって料理をしながらコミュニケーションが図れるメリットもある。リビングキッチンを中心に他の家事動線を考え、間取りが設計されており、都市住宅やアパートに使用される場合が多い。なお、リビングキッチンを設ける場合、部屋と部屋を仕切る壁が少なくなるため、断熱性や気密性の確保が重要となる。


■リビングダイニング
ひとつのスペースにある居間と食堂のこと。住居の間取りとしては、居間と食堂がそれぞれ独立しているわけではなく、仕切りをなくして大きなひとつの空間になっているというもの。大きな空間の中で、どこまでを食堂=ダイニングのスペースにし、どこからを居間=リビングのスペースにするかは、それぞれの住人次第となる。不動産物件の用語として、「K」はキッチン、「D」はダイニング(食堂)、「L」はリビング(居間)を表し、「リビングダイニング」は「LD」として表される。なお、「リビングダイニング」の場合、キッチンとは独立しているため、キッチン独特の生活感などが、リビングダイニングからの視界に入らないのがメリットだ。


■リビングボード
リビングに置く飾り棚やサイドボードのことである。「リビング」と「ボード」と言う言葉を合わせた和製英語。雑貨や本を収納するための物や、テレビやステレオを置くために強度を増した物などがあり、様々な用途に用いられる。扉が付いたクローズ型、物を見せて使うオープン型などの形状があり、用途や価格、大きさによって自由に組み合わせ可能なタイプもある。「リビングボード」は「テレビ台」や「ブックシェルフ」、「カップボード」と呼ぶこともある。「リビングボード」の活用方法として、テレビ台、ソファの背後に置くことによる部屋の間仕切り、ダイニングの収納、人を呼んだときにテーブルのようにお酒やお菓子を置く場所にするといったことが挙げられる。


■リビングルーム
現在建設されている住宅の大半はLDK+個室と言う間取りであるが、暮らし方の多様化に伴い様々なリビングが登場している。仕上げを屋外テラスと統一したリビングや、吹抜けを設けたリビングなど楽しさ、豊かさを追求したものが多い。規模の大きな住宅になると、くつろぎの場(ファミリールーム)と、もてなしの場(ゲストルーム)を分離し、2リビングとしたものも見受けられる。本格的なホームパーティのできる機能を備えているものもあり、国際化時代にふさわしい住まいといえるであろう。


■リフォーム
住居の改築や改装のことで、特に内外装の改装のことを指す。「リフォーム」と「リノベーション」という言葉が混同されがちであるが、「リノベーション」とは、英語で「革新、修復」という意味で、中古の建物の品質や性能を新築時の状態よりも向上させ、不動産としての価値を高めることが目的。一方、「リフォーム」とは、壊れていたり、老朽化していたりする部分を修理し、中古の建物を新築時の状態に戻すことが目的。賃貸物件の入居者が退去したあとに、次の入居者のために部屋を以前の状態に戻す「原状回復」も、「リフォーム」に該当する。ただし、実際には両者に厳密な定義はないため、住居の改装全般を表す言葉として「リフォーム」という言葉が使われる。


■リフティングテーブル
天板面の高さを自在に変えることのできるテーブルのこと。脚の部分がスチール製で、レバーを用いて10cmから70cm程度まで無段階で高さを調節できる物が一般的である。昇降しやすくするための工夫として、天板を上げる際は片手でレバーを上げ、下げる際はレバーを引きながら体重をかけるという方法が採用されている製品が多い。テーブル自体の高さが変わるため、通常のデスクからアイロン台まで、用途に合わせて様々な高さで使用することが可能だ。また、合わせる家具の高さを選ばないため、ソファに合わせて低めの高さにするなど、テーブル1台でシーンに合わせて様々な用途に用いることができる。


■リブヴォールト
ゴシック建築でよく用いられた天井の様式のひとつである。ヴォールトとは、アーチを平行に押し出した形状を特徴とする天井様式や建築構造の総称。日本語では穹窿と呼ぶ。リブヴォールトは、横断アーチとその対角線のアーチをリブとして、その隙間をセルによって覆うヴォールトである。リブを用いているため、天井が補強される。この形状を用いることで、天井を軽量化することができるため、広い天井下の空間を実現することが可能だ。リブによって分けられるセルの数によって四分ヴォールトや六分ヴォールトなどと呼び分けられる。また、リブの形を星型にした押し型ヴォールトや、ひし形にして網目状にした網状ヴォールトなどもある。


■リボンバックチェア
リボン状の装飾を背板にもつ椅子のことである。ちぢれたリボン状の透かし彫りが特徴。18世紀中ごろにイギリスの家具作家トーマス・チッペンデールが作った家具の様式である「チッペンデール様式」の特徴のひとつでもある。チッペンデール様式は、クィーン・アン様式やルイ15世様式に影響されている他、中国風のデザインも取り入れている。リボンバックチェアはリボンバックの他、動物の脚を模してデザインされた脚であるカブリオールレッグもその特徴のひとつ。また、チッペンデールはイギリスにおけるロココ様式の担い手であり、リボバックチェアは、正統派のイギリスアンティーク家具の象徴とも言われている。


■琉球畳
畳縁のない半畳サイズの畳を市松模様に敷いたものを言う。本来は沖縄地方で栽培されていたカヤツリグサ科の「七島イ(しちとうい)」という植物を使用した畳のことを指すが、一般には畳表に使用されている素材に関係なく、半畳サイズ(正方形)で縁無しの畳を、「琉球畳」と呼ぶケースがほとんど。「琉球畳」は、置き畳として様々な場所に設置できるため、手軽に和の趣を取り入れたい場合に便利である。リビングの一角に和コーナーとして設ければ、従来のリビングと和室の一体型プランとは違ったイメージを演出することが可能。また、和室に使用しても、和のやすらぎ空間に、アジアンテイストを融合させるなどの演出を楽しむことができる。


■両片引き窓
はめ殺し窓の両サイドに片引き窓を設けた窓のこと。片引き窓とは、横滑り方式の窓のひとつで、片側がはめ殺し窓や壁になっている場合に用いられる。片方の窓だけを開閉するため、両方の窓を動かせる引き違い窓と比べると、通風量や室温調節などの機能面がやや劣ってしまう。両片引き窓では、両側を全開にすると窓二面分の開口を確保できるため、片引き窓の欠点である機能面はやや改善される。両片引き窓と逆に、片引き窓の開く側を二枚併せた構造の窓は両引き窓と言う。領域窓では窓を全開にすると非常に大きな開口部を得ることができる。また、レールが一本で済むため、引き違い窓よりも窓枠の幅を狭くすることが可能だ。


■両たてすべり出し窓
たてすべり出し窓を2枚合わせた構造の窓のこと。たてすべり出し窓は、窓の軸が垂直に通っていて、その軸がスライドしてどちらかに回転するように開閉する窓のことだ。たてすべり出し窓は全開にすると窓が90度になって、開口面積を最大限に利用することができ、また、気密性にも優れている他、窓の掃除も比較的楽にできる。両たてすべり出し窓は、大きな開口部分にも縦すべり出し窓を利用することができるというのが利点。たてすべり出し窓は外側に開くため、外側には網戸を取り付けることができない。このため、窓の内側に網戸を取り付ける。この網戸にも、上げ下げ式やロール式、うち開き式など様々なタイプがある。


■両開き戸
左右二枚の戸の中央が開くようにしてあると戸びらのこと。この開き方は観音の厨子に用いられることから観音開きとも呼ぶ。ただし本格的な観音開きではさらに戸がそれぞれ二つ折りになる。両開き戸は人の出入りの多いところや大きな荷物の出し入れが必要な場所に設けられる。扉の開閉には周りに広いスペースが必要だ。よく似た言葉に両引き戸がある。両引き戸は二枚の引き戸が合わせった構造の物である。両引き戸も大きな開口が得られるため、人や物の出入りが多いところに用いられるが、戸袋のスペースを確保しなければならないため間口が広くなければならない。両引き戸は引き違い戸と違ってレールが一本で済む。


■隣地斜線
隣地斜線制限のこと。斜線制限とは、建築基準法で定められた建築物の高さ制限の一種で、制限高さが境界線から斜線をなして変化するために斜線制限と呼ぶ。隣地斜線制限は、隣地の日照や通風、最高を確保するために行なわれる高さや形状の制限である。敷地の道と接する部分以外の隣地境界線上から一定の高さの点を起点として、敷地内部に向けて一定の勾配の斜線をひいて、高さや形状を規定。例えば、第1種・第2種中高層専用地域、第1種・第2種住居地域、準住宅地域では立ち上げの高さ20m、勾配1.25と制限されている。他地域では立ち上げ高さ31m、勾配2.5になっている。また、絶対高さ制限がある地域では隣地斜線制限は設けられない。


■隣棟間隔(リントウカンカク)
建築物相互の内法(うちのり)間隔のこと。日照や視界、採光の確保、火災などの災害に関する安全性、プライバシーの確保などを考慮して決定。建物を建築する際は、原則として敷地境界線から50cm以上離さなければならない。ただし、建築基準法の規定により、準防火地域内や防火地域で、外壁を耐火構造とする場合、境界線に接して建てることが許可される。また、建物の高さに対する敷地境界からの後退距離の比率が30%以上の場合、建物の高さに対する後退距離または隣棟間隔の比を求め、その値で評価することとしている。2棟以上の建物がある場合には、建物の高さに対する隣棟間隔の比率が30%以上といった場合も同様。


■琳派
桃山時代末期から江戸時代初期の大和絵の流派。光琳派の略称である。装飾性やデザイン性が特徴。本阿弥光悦や俵屋宗達が創始し、尾形光琳が発展させたと言われている。ただし、始祖と言われている本阿弥光悦と俵屋宗達、さらには尾形光琳が離れた土地の人間で直接的にどのような関係があったかは明らかになっていない。そのため、本当に継承されてきたと言っていいのか、議論がいまだ続いている。江戸時代に琳派の定着に貢献した酒井抱一は、「尾形光琳を私淑する」と述べた。このように直接的な師弟関係がなくても各々が同一の派閥を名乗ったために上記のような継承の謎が残ったのではないかと言われている。琳派に対して同じ伝統的派閥である狩野派は直接的な師弟関係を重んじていた。

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