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建築用語集

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その他「オ」

■オーク
ブナ科コナラ属の広葉樹のこと。オークには日本で「ナラ」と呼ばれる落葉樹、「カシ」と呼ばれる、常緑樹の両方の要素が含まれるが、一般的にはナラを指すことが多い。


■オーストリアンシェード
ローマンシェードの一種で、バルーンシェードにデザインを加えた物である。そもそもローマンシェードとは、コードなどの昇降装置を操作することによって布を上げ下ろしするタイプのシェードだ。バルーンシェードは、シェードを上げたときに裾が風船のように持ち上がる物を指す。オーストリアンシェードは、縦方向、横方向ともにひだをたっぷりと取って、表面が鱗のように波立っているのが特徴である。


■オーニング
英語でAwningと表記され、日よけ・雨おおいという意味だが、一般的には、建物の開口部や屋外に設置する、可動式または固定されたテントを指す。実際には、建物の日よけ・雨おおいとしての用途の他、建物外観のアクセントとしても使用されている。


■オーバーハング
複数階の建築物で、下の階の床よりも上の階の床が張り出し、広くなっている設計のこと。建物の庇・ベランダ・バルコニー部分や、マンションの外部の片側廊下など。キャンティレバー、片持ち式などの方式を含んでいる場合もある。戸建住宅では、建物を「オーバーハング」にすることで、庭部分の面積を損なわず使用可能なスペースを拡張できること、下部を駐車場などに利用できることなどのメリットが生まれる。一方を固定し、片方が自由になっている構造上、時間の経過とともに垂れ下がってくることもあり、脱落してしまう事例も。また、防水が十分でない場合、接合部への浸水によって腐食が生じることもあり、設計・施工は慎重を要する。


■横架材(オウカザイ)
「建物の骨組みで横にかけ渡された構造材のこと。梁、桁、棟木、母屋、胴差(どうさし)などが横架材にあたる。木造軸組工法では、柱の上下端を土台及び横架材でつなぐことで、重みを柱や基礎に伝える役割がある。ここで、土台も横にかけ渡して使われるが、これは横架材とは呼ばない。下に空間を持つ部材鑿(ぶざいさく)を横架材と呼んでいる。


■大壁構造
仕上げ材などで、柱や筋かい、梁を隠した壁の構造のこと。木造の建物で柱、梁などの骨組みを壁で包んで見えなくしてしまう造りである。構造用面材やパネル構造で壁を造り、筋かいや間柱などのない壁構造も大壁構造と呼ぶ。軽量鉄骨軸組構造やツーバイフォー工法も大壁構造に含む。一般に洋室によく用いられるが、特殊なデザインの和室にも使用される。気密性も良く防寒、防湿効果も高いが、壁内に湿気が入ると乾燥しにくく、部材が腐りやすくなる。そこで通気性を高めるために、構造材と仕上げ材の間に通気層を設けると有効。パネル構造や構造用面材で壁を造り、柱や筋かいなどのない壁構造も大壁構造と言う。逆に柱が外から見えるようにした壁のことを「真壁造り」と呼ぶ。


■大津壁
日本壁のひとつである土壁仕上げの一種。大津壁という名前の由来は、滋賀県の大津付近でとれる土を使用したことによる。大津壁は、石灰に色土と、すさを混ぜた物。中塗り後に灰土を塗り、その上に色土と消石灰、麻すさ、または紙すさを水捏ねした上塗り材を塗り付ける高級仕上げである。


■お神楽
平屋の住宅で2階を増築するようなときに、通柱を使わず管柱のみで2階建てとする構造のこと。「太神楽づくり」とも言われている。管柱とは、木造在来軸組工法の建物で階ごとに設けられた柱のことだ。一般的には3.5寸のサイズの物が用いられる。お神楽は、敷地や建ぺい率に余裕がないときの増築方法として適しているが、通柱を立てず、既存の建物に乗っかる構造となることから、2階の増床分荷重に耐えられない場合があり得る。そのため、既存建物の構造や基礎に不安がある場合、地盤や基礎部分・構造に対する十分な補強が必要。実際には、建築基準法に定められた構造計算で問題がない場合に限り、お神楽での増築が可能となる。


■筬欄間(オサランマ)
欄間の形のひとつ。細い桟を縦に細かく配しているところが、筬欄間の特徴である。筬欄間の筬とは、機織りに使う道具のことを指し、竹で櫛状に桟を作るところが似ている。桟を縦に櫛状に固定するだけでなく横桟を通している欄間で、中央に3筋、上下に1筋程度入れている物もある。日本建築のポイントである、線を生かした欄間のひとつで、極めて繊細な作りであることから職人の腕の良し悪しをそのまま現す。筬欄間の場合にも、基本は縦の線を重視した物であり、はっきりと強調されていることが分かる。構造的にはシンプルでありながらも、日本建築らしい雰囲気を出す欄間と言える。


■押縁(オシブチ)
部材を押さえるための細い部材のこと。押さえる物はいろいろとあり、板や合板だけでなくガラスなどでも、板状の部材を押さえる部材のことを押縁と言う。材木だけでなく、真鍮やアルミの物から金属の物まであるが、押さえる部材によって使い分ける必要がある。額縁のように四周押さえる場合もあるが、基本的には飾りではなく押さえる目的で付けられている。


■オットマン
足を伸ばして座るために椅子やソファの付属品として使用される、足をのせる台のこと。別名「フットスツール」とも呼ばれ、高級車の後部座席や助手席にも装備されている。「オットマン」は、もともと数人が座れる背もたれや肘掛けのない張りぐるみの椅子のことを指していた。英語では“Ottoman”と表記し、「オスマン帝国(オスマントルコ)」を意味している。


■オニックス
波状の縞模様を持つ大理石のこと。縞大理石と呼ばれることもある。語源となっているのがギリシア語であり、装飾に使われることが多い。大理石の中でも断面に独特な縞模様が表れている物のことを指す。オニックスは非常に精細な模様が出てきている物であり、淡褐色の石灰岩でできている。他にも、オニックスと呼ばれている物に、縞瑪瑙(しまめのう)がある。


■主屋・母屋(オモヤ)
「主屋」とは、構造耐力を担う上で、中心となる構造体のこと。また、世帯主が住む、主たる建物であるという意味もあり、「母屋」とも言われる。主たる建物以外の物を「離れ」と呼ぶことも多い。平安時代後半から、屋根を支持する天井より上の構造と、屋内を形作る天井より下の構造とを分離させた、日本独自の建築技術が発達したことにより、読みと意味が変わるようになった。日本建築では小屋組の構造部材のひとつとして使われ、一般住宅の場合は、約90ミリ四方のスギの角材であることが多い。現在では、例えば親との同居にあたって「母屋」と「離れ」を設け、お互いのスペースを確保できるような家のリフォームなどでも用いられる。


■親子扉
両開きのドアで、2枚のドア幅が大小異なっている扉のこと。大きいドアが「親扉(または親ドア)」と言い、小さいドアが「子扉(または子ドア)」と言う。概ね人や物の出入りが多い部屋に設置される。


■親墨(オヤズミ)
建築物などに墨出しをする際の基準として最初に出す墨のこと。柱や壁に記された芯墨(中心線や通り芯)などを親墨とするのが一般的。躯体(くたい)工事の基準となり、各階の土間スラブに必ず施工するうえでもっとも重要である。遣方建物位置出しの際に位置出しした基準通り芯を、地下工事から上棟まで、つねに鉛直方向に同一の基準通り芯を何度でも墨出する。これによって、各階において壁や柱が壁が出っ張ったり引っ込んだりせず、まっすぐに建てることができる。また、壁のタイルや窓、間仕切り壁なども平行かつ直角に配置され、設計図通りの建築物ができあがる。 墨打ちは風の影響を受けると撓(たわ)んでしまうため、その場そのときの状況に合わせた施工をし、つねに直線を心がける必要がある。


■オンドル
朝鮮半島周辺で用いられてきた室内暖房装置のこと。中国東北部でも使われている。オンドルは温突と書き、クドゥルと呼ばれているものも同じ。もともとは、台所で使われるかまどの熱を利用したもので、発生した煙を住宅の床下に引き入れた。これによって家全体を暖めることができる方法で、火災の危険があったため、床下には板石が敷かれている。西暦200年前後には利用されていたという痕跡が見られる。朝鮮半島南部まで浸透していったが、日本には普及することがなかった。


■ヴィクトリア様式
19世紀のイギリスで成立した建築デザイン様式のこと。イギリスの最盛期と言われるヴィクトリア紹鴎の時代であったことからヴィクトリア様式と呼ばれている。明確な様式分類というわけではなく、この時代に流行したものをヴィクトリア様式と呼び区別しているところが特徴。過去の様式が参考にされているが、産業革命の影響を受けたことによって、迷走している部分が見て取れる。クリスタルパレスは、ヴィクトリア様式の象徴的なものであり、のちの建築物にも大きな影響を与える存在となった。日本では、輸入住宅の様式のひとつとしてヴィクトリア様式が使われることがあるが、折衷主義といったものであり、コンクリートやガラス、鉄などが積極的に使われている。

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