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建築用語集

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その他「ク」

■クーリングタワー
ビルや集合住宅で、冷暖房用で上昇した水温を大気中に放熱させるために、屋上に設けた冷却装置。


■クィーンアン様式
18世紀前半のイギリス女王であったアン王女時代に成立した家具の様式のこと。オランダからの影響を受け、優雅な様式の家具を生み出していった。だんだんとフランスの影響を受けるようになり、ロココ風に変化していく。曲線の多用によって優雅でありながらも軽快なデザインとなった。豪華すぎない装飾を好んでいたこともあり、古典的なデザインを見ることができる。漆塗りも行なわれており、東洋的な技法が入ってきていたことが見て取れる。建築にも用いられるようになり、不規則なデザインが流行するきっかけとなった。イギリスでのクィーンアン様式は、レンガで作られたが、アメリカに渡ると木造となったことで、異なる印象を作り出したものの、古き良き時代の建築として現在でも人気がある。


■潜り戸
高さを下げて、潜って入らなければ通ることができない戸のこと。大きな扉の脇に取りつけられたりすることが多く、通用門として使われることも多い。雨戸を閉じたときや、通用門を閉じたときに出入りしたいときの連絡用出入り口としても、潜り戸が使われる。防火シャッターなどでは、いったん閉めてしまえば通ることができなくなってしまう。これでは避難することができないため、潜り戸を付けておく。これによって、開口部を最小限にできるようになるため、煙や炎を広げてしまうようなことにならない。できるだけ開口を小さくするためにも、潜って通るほどの高さにしている。子扉付きシャッターと呼ばれている物が該当する。


■躯体
建築物全体を構造的に支える骨組み部分のことで、構造体のことを意味する。具体的には基礎、基礎杭、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かいなど)、床版、屋根板または横架材(梁など)などが該当し、窓や戸、建具などの付属物や設備類は除く。躯体は力を支える構造体に使う材料によって区別される。おもな例は、ブロック造、木造や鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)など。鉄骨造以外は、柱と梁(はり)、壁が一体となるため、外力に対しても耐えられるようになっていて、鉄骨造の外壁はあくまでも覆いであり、カーテンウォール(軽いアルミのパネル状)の壁やALC板(軽量コンクリート板)、スレート板の他、ブロック積みなどで作られる。


■管柱
木造の建築物の中で一階から天井部分まで届く前に他の柱で中断されている柱のこと。具体的には、二階建て住宅の一階部分、もしくは二階部分だけに使われる短めの柱のことで、主に壁や床を支え、その面にかかる重量を均等に伝える役目をしている。「管柱」に対して地上の土台部分から屋根の軒下部分までを支える太く長い柱を「通し柱」と呼び、家の土台そのものを支える役目がある。そのため「管柱」は、やや細めの105〜120㎜角で作られるのが一般的だが、「通し柱」はもっと太い120〜135㎜を使用。建設用語で「柱」と言われるときは「管柱」のことを指す場合が多い。


■掘削(クッサク)
掘って削る工程のこと。工事の名称にも使われることがある。地盤を掘ったり削ったりすることで、穴をあけることも掘削と呼ぶ。かつては、ピッケルやスコップを使って人力で行なわれていた。


■クッションフロア
裏打ちの不織布やビニール層、ガラス繊維入りビニール層、中間層には印刷柄のある発泡層、さらに表面には透明のビニールシートを積層したもの。


■沓摺り(クツズリ)
ドアの下部にある部材のことを言う。沓摺りは、居室の気密性を上げたり、音が漏れたりしないように設けられる。室内ドアで用いられる沓ずりは、木製タイプ、ステンレス製タイプの物が見られ、玄関ドアなど外部と接する場所では、防水性の高いステンレス製のタイプが多く用いられているのが特徴的。


■沓脱石(クヌギイシ)
縁側などに置かれている踏み台にするための石のこと。履物を脱ぐために置かれている。踏み台にして玄関や縁側に上がるためにもある。日本人は、古来より靴で部屋に上がったりすることがない。これは、家の中を神聖な場所として捉えているということが挙げられるが、大地には様々な穢れがあると考えていることも重要となる。この穢れを家の中に持ち込むべきではないという考えから、玄関にて履物を脱ぐ。そのための設備となったのが沓脱石と言える。


■組子欄間(クミコランマ)
組子の技術を利用して作られる欄間のこと。細い桟木を利用して様々な方向に組み上げていく。ひじょうに複雑な模様も作り出すことができるが、釘は一切使わないのが組子欄間の特徴。長年培われた技術を利用して作り上げる伝統工芸品であり、現代にあった欄間になっているのも組子欄間の特徴となっている。


■雲板
床の間に取り付けられている廻り縁の下にある化粧板のこと。くもいたと呼ばれる。壁の上部にある幕板で杉柾板が使われることが多い。幅を広く大きくすると、堅い感じになってくるため、調整が必要になってくる。織部床では、この雲板を壁面に使う。雲板と同じ漢字を書くが、読み方がウンパンと呼ばれるのが、禅宗の寺の庫裏に掛けられている板のこと。時の合図などに使われる打鳴具で、打ち鳴らすために使われる。青銅製や鉄でできた物がほとんどで、雲形をしているために雲板と呼ぶ。もともとは中国の楽器だったことが分かっており、宋代に雲形になっていったと考えられている。これが鎌倉時代に日本に禅宗とともに伝来した。


■クラック
裂け目、割れ目という意味の英語で、建築業界では建物の外壁や内壁、基礎にできるひび割れや亀裂のこと。モルタルやコンクリートは、乾燥する際に収縮する性質があるため、クラックが発生しやすいとされる。


■クラッシックスタイル
ヨーロッパの宮廷のスタイルをもとにしたインテリアのこと。伝統的なスタイルを継承しているところが特徴。ヨーロッパの歴史的なインテリア様式を取り入れている物であり、格式の高さが特徴となる。15世紀ごろからヨーロッパでは時代の変化に合わせて様々なインテリア様式が生まれていった。この様式は、それぞれ特徴を持っており、お互いに影響を受けながらも独特の進化を遂げることになる。特にルネッサンス様式やバロック様式、ロココ様式といったスタイルが生まれていった。こうした様式を取り入れながらも、本来の厳格なルールから自由なスタイルに変わっていったのが、現在のクラシックスタイルと言える。


■クリープ現象
長時間荷重を与えると物体が変形してしまう現象のこと。梁に長時間荷重をかけ続ければ、やがて変形していく。下にたわみが出てくることになるが、どんな材料であっても時間とともに生じてくる。設計段階で想定し盛り込んでいくことが必要になる。このクリープ現象によって破壊されてしまうことをクリープ破壊と呼ぶ。クリープ現象は、温度や湿度と関係しやすい。温度が高くなると発生しやすくなるが、コンクリートは乾燥収縮を起こしやすい性質を持っているため、湿度が下がると生じやすくなる。木材の場合には、たわみとして表れやすく、初期荷重によるたわみの量の3倍程度まで増加することも。これによって、屋根の雨水が逆流するといったことも起きる。


■栗石
丸みを持った径が15センチ以下の石のこと。グリと呼ばれることもある。本来は割った物ではない自然な石のことをさす。栗石を割った物を割栗石と呼び、径も異なってくる。


■クレセント
「クレセント(crescent)」とは英語で三日月の意味で、建築用語ではアルミサッシなどの引き違い窓に取り付けられる、戸締り用の締め金具のこと。半円のハンドルを下から上へ回転させて、受け金具に固定することで施錠する単純な仕組みの金具で、発売された際の形状はまさにその名の通り三日月形であった。


■クローク
袖なしの外套(がいとう)のこと。マントとほぼ同じだが、体を包めるような物のことを呼ぶ他、釣鐘マントのこともさす。短く下半身まで届かない物はケープとなる。日本では、洋服入れを指すことがあるが、本来の意味とは違った使い方だ。


■クロス
壁や天井の仕上げ方法の一種。薄いシート状のたわみのある表面化粧材で、ビニール、紙、布などがある。素材だけでなく、色や柄も様々あり、汚れが付きにくいもの、また拭き取りやすいものまでいろいろ。下地には合板、石膏ボード、コンクリート、モルタルなどがある。


■クロゼット
洋服など衣類をしまう場所のこと。建築物に対して一体化した物入れも呼ぶ。日本の押し入れではなく、洋間の押し入れ。衣類に特化している収納庫であり、長いコートを折らずに入れることができるスペースを持つ場所を指す。奥行きも高さもあり、コートが入らないような場合には、単純に収納庫と呼んで区別することが多い。コートなどを掛けることから、ハンガーパイプが取りつけられている。ただし、奥行きはそこまで大きくはなく、寝具などを入れるスペースとしては活用ができない。人が入っていくことができる大型のスペースになると、ウォークインクロゼットと呼ぶ。通り抜けができる場合には、ウォークスルーとなり、呼び名で区別している。


■グリーンインテリア
インテリアに対して観葉植物などを取り入れる手法のこと。緑という色を取り入れるのではなく、生きている植物を配置することによって、四季を感じ、リラックスできる空間を演出。単純に観葉植物を置くという方法というよりも、こうした植物を中心としていくスタイルのことをさしている。


■グルニエ
フランス語で穀物部屋から転じた屋根裏部屋のことを指し、天井と屋根の間のスペースを収納部屋などとして利用すること。「グルニエ」と同じ屋根裏という意味の言葉にロフトがあり、いずれも建築基準法においては「小屋裏物置等」という扱い。ロフトは、高めの天井の上部に造られた中2階のようなスペースを指し、「グルニエ」は天井のさらに上のスペースを指すのが一般的である。「グルニエ」に出入りするためのハシゴは固定式ではないことという規定があるため、折り畳み式で「グルニエ」から引っ張り下ろすタイプや取り外し式のタイプが使われることが多い。天井高や採光、喚起面で建築基準法の「居室」の条件を満たしていない場合が多いため、主に収納として利用されるが、使い方次第では書斎や子供の遊び場などとしても活用されている。


■グレーチング
側溝などの上にかぶせてある蓋のこと。金属製で鋼板やステンレスでできている物がほとんどだが、中にはFRP製の物もある。一般住宅では、浴槽の出入り口に設けてある場合も。


■グレイジングチャンネル
サッシを固定するゴム状のパーツのこと。カタカナのコの字型をしており、ガラスを包むように固定する。先にグレイジングチャンネルをガラスに這(は)わせてからはめ込む。そのため、劣化した場合には、いったんサッシから取り出して外さなければならない。近い物として、グレイジングビートがあるが、こちらは二つに分かれているため、両側から挟むように固定することができ、交換も容易になる反面で耐久性が低い。ガラスを固定するということでは似ている物ではあるものの、性能も使用方法も異なる。

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