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建築用語集

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その他「ケ」

■ケーシング枠
囲いや額縁などのこと。包装のこともケーシングと呼ぶ。住宅の中では、扉や窓の枠のことを呼ぶことが多い。固定枠とケーシング枠があるが、見た目がまったく異なる。ケーシング枠は、仕上げ材として使われるもので、L字型の構造を持っている。内装材に少し入り込むように収めるかたちになるために、正面から見ると二重に見えることから、二重額縁とも呼ぶ。重厚感が高くなり、インテリア性を高めるために使われることが多い。


■ケースハンドル
引手金物のこと。ドアを開閉する際に取手が必要になるが、どうしても出っ張ったままになってしまう。これがぶつかる要因になってしまうことも多い。ケースハンドルは、手を掛ける部分が扉の表面から突き出ないように、折りたたむことができるようになっている。


■蹴上げ
階段一段ぶんの高さのことである。「蹴上げ」は、建築基準法では23cm以下とされているが、一般的には18〜20cmが使いやすいと言われている。


■景観地区
景観法の規定に基づいて、市区町村が市街地の良好な景観の形成を図るために、都市計画に定めた地区のことを指す。都市計画法には以前から「美観地区」という規定があったが、法改正(平成17年6月1日施行)によってこの美観地区が廃止され、その代わりとして「景観地区」が新設された。景観地区内においては、建築物の形態意匠(デザイン・色彩など)が規制される他、条例によって建築物の高さの最高限度または最低限度、敷地面積の最低限度、壁面の位置等を定めることができる。これらのうち形態意匠の規制については、各地区の事情に応じて多面的な基準を定め、その基準に基づいて審査・認定するという方法が採用されている。


■珪藻土(ケイソウド)
海や湖に生息する珪藻という植物性プランクトンが死んで堆積した土のこと。二酸化ケイ素を主成分としており、防火性に優れ、日本では古くから七輪の原料として使われてきた。その他、壁材としても広く用いられ、熊本城では食べられる土として、籠城に備えた内壁材として使用された。輪島塗の下塗り材としても用いられる。多孔質であるため空気中の湿気を吸収したり放出したりする調湿性があり、かびが生えにくく、「塗壁材」としては漆喰と並んで重宝される。「珪藻土」を使った塗り壁は、独特の風合いに仕上がるため、古くなった内装をリフォームする際にDIYで「珪藻土」を塗る人も多い。あえてでこぼこに塗ったり、手形や足形を付けたりすることで、壁そのものをインテリアとして楽しめる。また、「珪藻土」の性質を生かし、バスマットなどの珪藻土製品もある。


■蹴板
扉などの下部に付けられている、金属などでできている板のこと。建具の扉の周りに取り付けられている縁のことを框(かまち)と呼ぶ。


■軽量気泡コンクリート
ALCのこと。コンクリートに対して発泡剤を添加し、高温高圧状態で養生する。これを板状にした物をALCパネルと呼ぶ。軽量気泡コンクリートは、施工自体が容易であり、耐火性も高いことから外装材として使われることが多い。


■軽量床衝撃音
床から階下に伝わる音のこと。高音域の軽い音がするところが特徴で、コインやスプーンといった物を床に落としたときのような衝撃音をさす。ハイヒールで歩いたときのような音も含む。


■罫書き(ケガキ)
紙の上に図面を描くように、切断したり穴をあけたりする目的で、線や位置を木材や鉄板、プラスチック板などの建築材料に線を描くことである。穴の中心位置を決める場合や、材料の中心や基準を決めるためのけがきの場合は、正確さが必要となるため、丁寧にけがく。一方、帯のこ盤などで切断する位置を決める場合は、切断後に部品の形状を仕上げるため、それほど正確さは必要とされない。けがきに使用される道具は、材料に線を引くために使う先端が尖っており、硬い材質でできている「けがき針」、直線を引くために使用される「スケール(ものさし)」、円や円弧を描くために使われる「コンパス」、穴の中心位置に印を付けるために使用される「センターボンチ」と「ハンマー」などがある。


■蹴込み
足のつま先が当たりそうな場所で、床などが段違いになっている部分の奥のこと。階段の奥の垂直に立ち上がる部分のことで、階段の踏板先端の垂直ラインから、下段の踏板と蹴込み板の取合部分までの間の、踏板の入り込んだ部分のことである。転び、とも呼ばれる。蹴込み板がない場合にも子の部分は蹴込みと呼ぶ。


■化粧材
美観を目的として、単板や合板に見栄えの良い薄板を貼り付けた建材のこと。家の中の柱、垂木、鴨居、化粧柱、化粧長押、桐箪笥などに用いられる。構造材でない部分に使用されるのが普通で、施行後に表に現れるため「見え掛かり材」とも呼ぶ。


■桁(ケタ)
柱の上に棟木(むなぎ)と平行方向に横に渡して、建物の上からの荷重を支える部材のこと。特に外壁の上部で垂木を受けている桁を軒桁と呼び、桁に対し棟木と、垂直に渡してある部材を梁と呼ぶ。このことから、建物の棟木と平行な方向を桁方向と言い、棟木と直交する方向を梁方向と言う。


■けらば
切妻(きりづま)屋根や片流れ屋根の外側から出っ張っている屋根部分の内側で、雨桶がついていない方の部分のこと。妻側(側面側)の三角形をした端部で、いわば妻側の軒先、端にあたる部分のことで、部材名ではなく、場所を表す名前である。普通、屋根材と破風板、水切り金具といった物で覆われている部分で、けらばには、日当たりの加減をする働きがある。けらばがないと夏場には、窓ガラスや壁に直接日が当たり、2階の室温が高くなってしまう。


■ケレン
塗料やセメント、コンクリート、モルタルの汚れを取り除くこと。ヤスリなどで擦って、汚れやサビを落として塗料の付着を良くする目的がある。電気工具やヤスリを使って、階段やトタン屋根に使われている鉄部のサビや汚れ、旧塗膜を落とす。特に鉄部には塗料の付きが悪いため、ケレンが不十分だと、塗装が2〜3年で剥がれる可能性があるため注意が必要だ。


■建築確認申請
これから建てようとする建物が建築基準法に適合しているかチェックを受けるための申請である。新築、増改築により建物を建てる際には、建築主は確認申請書を、役所もしくは民間の建築確認検査機関に提出し、建築物が建築基準法や条例等に適合しているか確認を受ける必要があり、この確認を受けずに工事を着手することはできない。住宅の場合の確認項目としては、延焼対策が取られているか、大きさに問題がないか、といった集団規定と、住環境や耐久性に問題がないか、といった単体規定の大きく分けて2種類。申請には、申請書類とともに、構造設計の手法によって図面が求められる。検査には、構造計算が不要な場合は7日以内、必要な場合には21以内の期日が設けられている。


■建築基準法
昭和25年に制定された法律で、国民の健康や安全を守るための建築物を確保する基準のこと。火災、地震や台風等の自然災害に対する安全性、環境衛生の3つが基準の根拠となっており、最低の基準を定めたと銘打ってはいるが、その内容は非常に多岐にわたる。敷地に対する建物の建ぺい率や屋根までの高さ、敷地と道路の設置部分における長さに等について詳細に定められており、特に学校や病院等多くの人が利用する施設については、採光用の窓の大きさにまで言及。地域防災のためにも大変重要な法律であるため、建築基準法に違反した建物は移転や改修などを行ない、ただちに改善するよう求められる。


■建築検査済証
該当する建築物及び敷地が、建築基準関連の規定に適合したものであると証する文書のこと。建築物を建築しようとするとき、その建築計画が、法令で定めた建築基準に適合しているかの確認を受けなければならない。そして建築工事が完了すると、完了後4日以内に建築主事に工事の完了を届け出なければならず、建築主事は「完了検査申請書」を受理した日から7日以内に検査し、該当建築物が法令に適合している場合に交付するのが、建築検査済証となる。検査済証の取得率が20パーセント以下だった頃もあり、現在でも中古物件は検査済証を取得していないものも多数あるが、近年では90パーセント前後の物件が検査済証を取得している。


■建築仕上改修施工管理技術者
財団法人の建築保全センターで制定した資格のひとつである。建築仕上げの改修工事の管理技術は新築の場合と異なり、複雑でかつ新しく開発された技術が多い。そのため資格を持つ者による施工管理が必要であるとし、平成3年に制定された。資格を取得するためには、建築仕上げリフォーム技術研修を受講する必要があるが、この研修を受けるためには、学歴や資格により、実務経験が必要となる。その後、修了試験及び課題試験提出で行なう登録試験に合格すると、建築仕上げ改修施工管理技術者として登録。発行される登録証書は5年間の有効期間があり、登録者名簿は全国の主要な建築改修関連団体に送付される。


■建築面積
建物の外壁や、柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積(建物の真上から光を当てたときに、影となって映る面積)のこと。建ぺい率を計算するときの基準として使われる。1階と2階が同形の建物、あるいは1階のほうが広い建物であれば、「1階の面積=建築面積」と考える。2階建て以上の場合は、最も広い階の床面積=建築面積ということになる。「建築面積」には、地盤面から1m以下にある地階(地下室)は算入されない。また、軒や庇、バルコニーなどは、通常建築面積に含まれないが、外壁の中心線から1m以上突出している部分については、先端から1m後退させた部分までが「建築面積」に。また、出窓は、床から30cm以上の高さで、壁からの突出が50cm以下の場合は「建築面積」に算入されないが、それ以外は算入される。


■倹飩式(ケンドンシキ)
戸や蓋をはめ込む方式の一種で、上下に溝をつけ、戸や蓋を上げ落としに建て込む方式。慳貪とも書く。一般的ではないが、左右の溝にはめ込む方式のものも。はめ込まれた蓋などをわずかに上に上げて外すことができる。上下の溝にはまっているため、引き違い戸などのように、開口部の一部を開閉することはできず、開けるか、閉じるかのどちらかしかできない。幅の狭い、はめ殺し窓の室内に設ける障子など、小さな障子などに使われることが多いが、建具の中の格子部分を着脱するのにも利用される。他には、うどんやそばの出前に使う岡持ちの戸などが典型例である。


■ゲートレッグテーブル
左右の天板を持ち上げて、脚の部分をゲートのように開いて支えるタイプのテーブルのこと。レッグ(脚)をゲートのように開くことが、その名の由来とされる。1600年代ごろからイギリスでつくられている伝統的な英国家具で、当初は左右天板が下に落ちることから、フォーリングテーブルと呼ばれていた。「ゲートレッグテーブル」と呼ばれるようになったのは19世紀ごろと推測されている。小さな物は、普段は天板を折りたたんだまま、花台などとして利用。大型の物では、6〜8人程が着席でき、広げた状態でダイニングテーブルとして使われる物、中央にカトラリーなどを収納する引出しが付いた物もある。


■下屋(ゲヤ)
母屋の屋根より一段下げた位置に取り付けられた片屋根、またはその下にある空間のことである。入側の上や、小規模な部屋の屋根としてかけられる場合が多い。一母屋下がりになっているが、屋根が連続しないため、一母屋下がりとは言わない。建物外周部に面した縁側、物入、押入れ、トイレなどが下屋の構成要因である場合が多い。下屋を「したや」と読ませる場合には、母屋に付属する小さな家や、階下・縁の下など家屋の下側のことを意味する。また、「しもや」と読ませる場合には、寝殿造りで、主な建物の後ろにあって召使などが住み、調度などを置く建物のことを意味する。対義語は上屋で、工事中の仮の屋根で完成したときには取り払ってしまうもののことを言う。


■グレイジングチャンネル
サッシを固定するゴム状のパーツのこと。カタカナのコの字型をしており、ガラスを包むように固定する。先にグレイジングチャンネルをガラスに這(は)わせてからはめ込む。そのため、劣化した場合には、いったんサッシから取り出して外さなければならない。近い物として、グレイジングビートがあるが、こちらは二つに分かれているため、両側から挟むように固定することができ、交換も容易になる反面で耐久性が低い。ガラスを固定するということでは似ている物ではあるものの、性能も使用方法も異なる。


■源氏襖
明かりを採るために障子が組み込まれた襖のことである。中抜き襖とも言う。障子の組子の見える方が表。障子が倹飩式(けんどんしき)に外れる物もある。倹飩とは、家具の扉や建具などの開閉方式の一種。わずかに上へ上げて外すことができるようにした扉やその開閉方式をさす。上下の溝にはまっているため、引き違い戸などのように一部を開閉することはできず、開けるか占めるかのどちらかしかできない。小さな障子などに使われることが多いが、建具の中の格子部分の着脱にも利用される。

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