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建築用語集

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その他「ハ」

■バウハウス
1919年(大正8年)にドイツのワイマールに設立された建築とデザインの国立総合学校のこと。「バウハウス」の「バウ(BAU)」はドイツ語で建築を意味しており、芸術と生活を合わせた存在としての建築を中心とし、芸術、手工業、職人の技術などすべての造形活動を統合することを目的としていた。シンプルで美しい造形、大量生産を理念とした知的な設計、高い機能から来る合理性を追求している。初代校長は建築家のヴェルター・グロピウスで、他にも画家のワシリー・カンディンスキー、パウル・クレー、ミス・ファン・デル・ローエなどの20世紀を代表する大物が講師を務めた。ドイツやオーストリアから多くの学生が集まったが、ワイマール市民がその革新性に批判的であったため、1925年(大正14年)にデッサウに移転し、その後1932年(昭和7年)にベルリンに移転したが、1933年(昭和8年)にナチスにより廃校に追いやられた。


■バスコート
浴室などに隣接して作られる屋外スペースのこと。プライベートな空間であり、囲われている空間となっている。木を植えたりするだけではなく、ウッドデッキやタイルが敷き詰められることもある涼むための空間のひとつ。日本語では坪庭と呼ばれることも。バスコートを作ることによって、涼むという目的だけではなく、光も取り入れていくことができるため、開放感を作り出すことができるようになる。入浴したときにも目線が外に向き、空間を広く感じさせることができる。壁を立て込んだ閉鎖した空間とすることから、普段から物干しスペースに利用することで、他の視線を気にすることもない。通風にも効果を上げるため、防カビということでも重要となる。


■端太角
型枠工事などに用いられる角材のこと。型枠を固定したり支持したりするために使われる。漢字で端太角と書くことは少なく、バタカクと口頭で呼ばれることが多い。10cm角程度の物が使われることが多いが、桟木も利用される。仮設材のため、何か決められた規格があるわけではなく、素材としても指定は存在しない。荒木材でも支持力が得られれば問題がないためであり、安価の物が使われる。転用されていくことになるため、耐久性も重要な要素となる。コンクリートのパネルにするためには、ベニヤの寸法に合わすことが多くなるため、余分な部分は切断されることが多い。短い物を足して使うこともあるが、それだけ強度が下がるため、基本は一本物にする。


■バタフライテーブル
天板の両サイドに補助天板が下がり、必要に応じて羽のように持ち上げて広げるテーブルのこと。ドロップリーフテーブルの一種で、たれ板の支えが斜めに付けられたテーブルである。18世紀のアメリカでよく用いられていた。羽を閉じた状態だと、小ぶりでスペースを取らないのが特徴。片方、もしくは両方の羽を上げることによってテーブルの大きさを変えることができる。普段は小さくしておき、客などが来たり広いスペースで机の上で作業が必要だったりするときに羽の部分を広げる。テーブルの中に椅子が収納されていたり、ワインボトルや調味料を収納できたりするスペースのある物も。素材は木製の物が代表的だが、様々な素材やデザイン、機能を備えているタイプが多く販売されている。


■バックアップ材
目地の深さの調節に使われる部材のこと。コーキングを行なう場合、不要な部分にまで入らないようにすることができる。隙間にバックアップ材を入れれば、凹型にすることができ、コーキングが奥まで入ってしまうことがなくなる。適量を使うために重要であり、適切な量にコントロールすることが可能。もうひとつの使い方として、目地に差し込んでおくことにより、三面接着を防ぐ。バックアップ材を使うことによって、目地の奥にはコーキング剤が入り込まなくなり縁を切ることができるようになる。バックアップ材にコーキング材が接着してしまうような素材の場合には、ボンドブレーカーを使うことで、影響を受けなくすることができる。


■バックヤード
裏庭、縄張り、(自分の裏庭みたいな)近い場所。


■ばらし
足場や型枠などを解体する意味で使用される建築用語のこと。分離するとバラバラになるイメージから、バラバラがばらすと動詞化したものと言われている。切り込みのことを指す場合もある。足場架設工事における組み立ての名称「かけ」と、一緒にまとめて「かけばらし」、または「かけばらい」と表記されることも多い。かけとばらしの両工程が終わって、初めて足場の架設工事は完了する。事業者や現場統率者の要望をクリアしながら、小方を指揮して足場を組んでいくかけに対し、ばらしは人工数、工期共にかけよりも少なめに設定されている場合が多く、限られた人数と期間でいかに効率良く足場を解体していくかが重要だ。


■ばり
コンクリートや鉄製品などの角に飛び出してしまう板状の物のこと。本来必要としていない部分であり、仕上がりということを考えると邪魔な物になってしまうため、除去しなければならない。取り付けのときにもうまくいかなくなる原因になってしまう。金属の場合には、プレスなどで発生することがあるが、切断した場合に切り残しのように残ることも。コンクリートのばりは、型枠が大きな原因となってくる。本来は水密性を上げてまったく漏れてこないことが望ましいが、完全な物を作り上げるのは不可能だ。少しでも大きな隙間ができていくと、この部分にセメントが流れ込み、脱型したときにばりとなって残ってしまうことがあり、きれいに取り除かなければならない。


■バリアフリー
高齢者や身体の不自由な人などが生活する上で障壁(バリア)となっている部分を取り除き、安全・快適に生活できるように配慮すること。主に、玄関や部屋の出入り口の段差を無くしたり、浴室や廊下などに滑りにくい床材を使用したりする。また、車椅子の移動に必要なスペースを取ったり、必要な箇所に手すりを設置したりし、スムーズな移動をサポートする。


■バリアフリー住宅
日常を送っていくうえで、行動する範囲の中の床などに段差や突起物がない住宅のこと。床に凹凸がある状況は、足腰が不自由な人にとっては危険なものであり、行動に対して大きな制約となってしまう。さらに車いすを使っている状況を考えた場合、段差が障害となり行動することができなくなる。そこで、床に凹凸を付けないバリアーフリー住宅にすることが、誰にでも安全な生活を送る環境として推奨されるようになった。ただし、完全にフラットな状態にすることは困難なことであり、つまずいたり、車いすで乗り越えたりするのに問題がないとしている5mmまでの段差は許容範囲として収めることになる。そのため、もう一歩進めた誰でも使うことができるユニバーサルデザインが推奨されるようにもなった。


■はめ殺し
窓や建具などの取り付けの際に、開閉ができないように固定して取り付ける形式のこと。建具など、本来は開閉できる物が、固定されている場合に言う。窓の場合、サッシ枠などの余計な線が見えないため、外の景色を楽しむには最適な窓と言えるが、主に採光の目的で用いられることが多い。通風の機能は持たないため、通風用の窓を別に取り付ける必要がある。ピクチャーウィンドウやフィックス窓など、様々な呼び名があり、細長い形状の物はスリット窓と呼ばれることも。建具表には開閉方法を記すが、そのときには「FIX」とか「Fix」と書かれることが多い。これは英語の「Fixed 」の略で「固定する」という意味がある。


■バルーンシェード
ローマンシェードのひとつで、上下に開閉した場合風船のような形を見せつつ上がる物のこと。上下開閉型のシェードであり、下げた状態のときを見ると、フラットになるため、ほぼカーテンと区別することはできない。華やかな装飾ができるようになるが、スワッグの数が大きな影響を与え、横に多くなればなるほど、華やかに。横幅のある窓に使うことで、より華やかな演出をすることができるようになる。大きな出窓や掃き出し窓に取り付けると、豪華な雰囲気を作り出すことができるが、さらに高めていくためには、構造が異なるギャザーを上部に配することが必要だ。これによって、上品な雰囲気を窓に与えられる。


■バルーンバック
背の部分が円形になっている椅子のこと。大きな円弧状になっている物もあり、中央部は大きく開いているところが特徴となる。チェアバックが開いていると表現されるが、これは椅子の背のことをさしている。バルーンとは風船のことをさすが、この場合には気球を意味していることから丸く優雅なかたちをとった。19世紀のヴィクトリア時代に大流行したが、デザインのバリエーションも豊富にできあがった。似ている物としてフープバックやループバックがある。もっと軽量に作られ、アームを付けた物は区別してクエーカーチェアとも呼ばれている。初期の物は、ローズウッド材が多用されていたが、のちにマホガニーやウォールナット、メイプルといった物も増えた。


■バルコニー
アパートやマンション、戸建住宅の2階以上の階などに見られる、住居の外壁からせり出して造られているスペースのこと。同じ構造でも、屋根が設置されているものは一般的にベランダと呼ばれる。なお、屋根が設置されていなくても、上階の「バルコニー」が屋根に準じた役割を担ってくれるため、ベランダ同様、雨天時に干してある洗濯物が濡れる可能性は低い。「バルコニー」は2階以上にあるのが一般的だが、集合住宅の場合には、1階であっても2階以上と同じ作りでバルコニーが設けられていることが多い。戸建住宅の場合で、室内の床と突き出した部分が同じ高さである場合、あるいは広さによってはテラスと呼ばれることもある。


■バルセロナチェア
ミース・ファン・デル・ローエのデザインした椅子のこと。1929年にスペインで開催されたバルセロナ万博会のドイツ館のために設計している。このときの建物の設計者がミース・ファン・デル・ローエである。スペイン王国夫妻臨席用に設計された物であり、建物の空間演出の一部とされた。脚部のデザインに特徴があり、垂直なデザインで構成されてきた椅子に比べて、無駄のない曲線が特徴。モダンデザインの傑作としても知られ、ニューヨーク近代美術館に収められているが、永久収蔵品となっている。オットマンと組み座わらせた物がよく知られているが、ひとり掛けだけではなくふたり掛けのデザインの物もある。


■バロック様式
16〜18世紀初頭にかけてヨーロッパ各国に広まった建築・美術・文化の様式概念である。その語源は、過剰な装飾を比喩したポルトガル語の“barroco(バロッコ:ゆがんだ真珠)”だと言われている。建築分野における「バロック様式」とは、豪華な装飾や曲線・楕円などのデザインを多く用いた、動的で華麗な装飾性が特徴。特に室内空間の複雑な構成は他の建築様式とは異なり、彫刻や絵画を含めた様々な装飾によって空間が構成される。「バロック様式」の代表的な建築物としては、バチカン市国のサンピエトロ大聖堂、イギリスのセント・ポール大聖堂、フランスのベルサイユ宮殿、ドイツのツヴィンガー宮殿などが挙げられる。


■パーケットフローリング
木片を寄せ集めて作られたフローリングのこと。寄木張りやモザイクパーケットとも呼ばれる。市松模様やヘリンボーンなどがよく見られる形式だ。市松模様でも、ストレート柄で組むか、風車柄で組むかによって雰囲気が大きく異なる。日本では、明治以降の洋館建築で使われ始めた。市松模様のように単純な模様だけでなく、複雑な寄せ木細工で作られたフローリングも存在する。同じ樹種でパターンを作る子場合と、異なる樹種や色の素材を用いてパターンを作る場合がある。オリジナルのパターンを作ってそれを並べることも可能。実際に施工する際には、1ピースずつフローリング材を並べていく場合と、モザイクパーケットのようにすでにひとつの模様が出来上がっている物を並べる場合がある。


■パーゴラ
庭や軒先に設ける格子状の棚、またはその空間のこと。「ぶどう棚」を意味するイタリア語。パーゴラには、つる性の植物を絡ませる。その植物の主な物としては蔦、藤、つるバラ、クレマチスやキウイなどがある。これによって直射日光を防ぎ、やわらかな日差しと心地良い風を得ることが可能に。パーゴラは、公園や学校などに設置されている物は、柱をコンクリートで固めて上部の棚を木製とした物が多いが、住宅の場合は柱と棚、両方とも木製だ。棚は基本的に木と木を垂直に組み合わせて屋根状に作られる。その形は長方形であることが多いが、正方形や扇形、台形、菱形、円形などの物もある。


■パース
建物や外観がどのようになっているか分かりやすいように、立体的な絵にした物である。未完成な建物等の完成予想図として用いられることが多い。一定の図法を用いて、図面では分かりづらい部分を立体で表現しており、建物の外観を描いた物は外観パース、室内を描いた物は内観パースと呼ばれる。CG加工したりCGと写真を合成したりして、よりリアリティのあるパースが描かれることも多く、CGクリエイターが制作にあたるケースも。作成されたパースは、プロモーションやプレゼンテーション、企画用といった社内向けに利用される他、一戸建住宅やマンションの完成予想図として、不動産関連企業の販売促進にも使われる。


■パースペクティブ
遠近感を出して表現する透視図のこと。一般的には省略してパースと呼ぶ。ある点から放射状に引いた線を用いて投影した図のことである。建物の外観や室内を立体的に描いた物で、モデルルームのないマンションのイメージ図や、未完成物件の完成予想図として用いられる。建物の外観を描いた物を外観パース、内観を描いた物を内観パースと言う。図面をもとに書き起こされるため、室内の位置関係等を把握するのに役立つ。コンピュータグラフィックの発達により、よりリアリティを持たせたパースを描くことができるようになった。インテリアを描く場合は、1消失点透視図法または2消失点透視図法が多く用いられる。


■パーソナルチェア
1人掛け用の椅子で、個人専用の椅子のこと。リラックスしてくつろげるように、クッション部分が厚くなっており、座り心地の良さを追求した商品が多くなっている。リクライニング機能が付いており、ベッドのようにフラットになるタイプの物もある。椅子の下にフットレストが付いた物や、オットマン付きの物もある。肘掛けがついている物が多いのも特徴。素材も様々な物があり、本革張りの他、合成皮革、ファブリックなどがある。デスクワーク用の椅子も個人で使用するため、「パーソナルチェア」と呼ばれることがある。通常のオフィスチェアよりも背もたれが高く、ロッキング機能も付いており長時間座っても疲れにくい作りになっている。


■パーティション
間仕切りのこと。部屋の仕切りや衝立、あるいはそれらによって分けられた空間のことをさし、パーティションウォールといった場合には特に間仕切り壁のことをさす。オフィス等の模様替えや引越し等の際に、使用環境に応じて柔軟に対応できる間仕切りのことをさす場合が多い。また、トイレの個室間の間仕切りなどもパーティションである。また、箪笥の引出しの中で仕切りを付けることもパーティションと呼ぶ。床から天井まであるような背の高い間仕切りのことをハイパーティションと言う。スチールやアルミニウムでできている物は不燃性があり、遮音性にも優れている。商品によっては内部に配線を通すことも可能な物もあり、スイッチ等の器具を付けることもできる。


■パイプシャッター
横向きのパイプと縦のリンクで構成された格子状のシャッターのこと。グリルのように見えることから、グリルシャッターとも呼ぶ。パイプシャッターを用いることで、通気と視線を妨げずにシャッターを下ろすことが可能。店舗のショーウィンドウ前やガレージなどによく利用されている。外壁開口部で防火措置を施さなくても良い部分などに用いられる。タイプは、手動で下すタイプ、電動で下せるタイプの二種類。ほとんどがステンレス製で、耐蝕性、美観、清潔感、重量感などが好まれて採用される。しかし、これらの外観を保つためには定期的な手入れが不可欠。特に、海岸地域や工業地域などではサビが進行しやすいため注意が必要である。


■パイプスペース
2階以上に水まわりを設ける場合に、給水管や排水管などの生活排水に関する設備配管を通すためのスペースのこと。ガス管などもまとめて配管される場合が多い。パイプシャフトとも言う。平面図には略してPSと記載される。電気や水道、ガスなどのメーターボックスがパイプスペースの中に収められる場合も。パイプスペースはメンテナンス性を考慮してある程度の広さを確保することが必要だが、同時に住空間としてはデッドスペースになるため、居住空間を犠牲にしない設計、コンパクト化も必要だ。マンションなどの設計では北側にパイプスペースを設け、開口部やリビングは日当たりの良い南側に設けられる場合が多い。


■パイロットスイッチ
「パイロットスイッチ」とは、「パナソニック」が販売している、消し忘れ防止機能を持ったスイッチのこと。スイッチが入っている状態では、赤い光が点灯するようになっている。トイレや換気扇といった、必要なときに電源を入れたい物に対して使うことにより、消し忘れを防止することができるようになる。パイロットスイッチの逆の機能を持つのがほたるスイッチ。電源がオフのときに光るようになっているため、寝室やリビングなど、夜にスイッチを入れたいときにスイッチの場所を判別することができる。両方の機能を持っているのが、パイロット・ほたるスイッチで、点灯時は赤色、消灯時は緑色のランプが点灯。外灯などに使用することで、オンオフがはっきりと分かる。


■パウダールーム
女性用の化粧室、洗面所、手洗い場のこと。住居の洗面所は、一般的に「パウダールーム」と呼ぶが、これは脱衣場とは異なるスペースで、かつ収納付き三面鏡や椅子、タオル、着替えなどを収納できるリネン庫などが設けられているものを指す。一部の高級住宅においてはトイレのスペースを広く取り、手洗い場やその周辺に鏡や収納ペースを設けて、「パウダールーム」とする場合も。「パウダールーム」は、化粧やスキンケアなどの他に、洗顔やクレンジング、あるいは手洗いなど、女性が肌の手入れを含めた身だしなみを整える行為、全般を行なう目的で使用されるが、時には異性の目の触れない場所での休憩、歓談のために利用されることもある。


■パステルカラー
色の種類のことで、中間色のこと。画材のパステルのような色合いで、原色である赤や黄色といった表現ができるようなものとは違い、淡く白が混ざったような風合いを持っている。実際にパステルでは、原色を表現できないといったことではなく、独自のカラーとして淡いものが用いられていたことから、パステルカラーと呼ばれるようになった。桜色や藤色といった表現をされることも多く、あいまいではっきりしない部分も持っているが、独自の表現ができる色と言い換えることもできる。画材として使われることも多いが、アパレルや家具のカラーとしても用いられることが多く、身近にある色だ。明度は高めになることが多く、彩度は下がる。


■パッキング
水道水の流れを制御する、コマパッキンなど水栓の可動部の詰め物を言う。または製品などを外圧やショックから守るための梱包用緩衝材を指す。また、基礎パッキンを、基礎と土台の間に一定のルールに基づき設計をする工法を「基礎パッキング」と言う。基礎と土台を絶縁することによって、住まいの耐久性を高めてくれる。基礎パッキング工法は、床下全域の湿気を排湿できる、良好な床下環境を作ることにより、断熱材の性能も維持できる。さらに土台の腐れを防ぎ、シロアリや腐朽菌を寄せつけない好条件をつくる役割を果たす。風を入れない部分は隙間のない気密パッキンを使用するのが一般的。基礎パッキン工法は床下は外部の環境になるため、床の断熱をする施工の方法がとても重要になる。


■パッケージハウス
建設現場で直接施工者が調達する建材以外の建材を設計図書に基づいて、一括して輸入するシステム住宅のことを指す。従来の建売住宅と違い、基本的なプランはそのままで、建て主のライフスタイルや、趣味趣向に合わせて設計変更ができるのが大きな特徴となる。設計者と見積もりを見ながら打ち合わせを行なうので、建物の規模、建築費を含めた総事業費が明確に分かりやすい。パッケージハウスに含まれているものとして土地代、建物代、外構工事費、地盤調査費、設計費、消費税などが一般的。ただし、会社によってはシステムキッチンやユニットバスなどの住宅設備機器、内装仕上げ材を建物代に含めて販売しているところもある。


■パッシブソーラーハウス
特別の機器を利用せず、住宅の設計などを工夫することによって、省エネルギーを図った住宅のこと。主として、冬期に昼間の太陽熱を熱容量の大きい畜熱体に蓄え、夜間にその畜熱体からの放熱を暖房に利用する。設計にあたっては冬期の暖気の循環と夏期の通風を考慮することが重要。太陽熱を最大限吸収し、逃がさないという気持ちが大切であり、太陽の動きを見てこまめに送風機の起動停止を行なう。ガスによる調理を廃止し、電気加熱(できればHIなどの電磁調理器)による調理にして、換気量を最小にする。補助空調装置は室内に水蒸気、二酸化炭素をださないFF式暖房機やヒートポンプのみとし、開放型のガスストーブなどは使ってはならない。


■パティオ
住宅の外部空間で、内部空間と一体的に使用することを意図して、食堂、応接室、居間等に連続する形で計画された中庭のこと。床がタイル貼りで、噴水や植栽などが配置されているスペイン住宅の中庭(patio)に由来しているが、日本の住宅で「パティオ」と言う場合、必ずしもスペイン風であることは意味しない。戸建住宅では、効果的に光や風を取り込むために「パティオ」を設けるケースもあるが、集合住宅の「パティオ」は、共用部分の一部として使用される。「パティオ」は道路側から覗かれることがなく、入居者のみに開かれたプライベートなオープンスペースとなることから、屋外で食事を楽しんだり、入居者同士でコミュニケーションを取ったりするスペースとしても活用される。


■パネルドア
玄関ドアや室内ドアなどで使われており、ドアの枠材の間にパネル(板やガラス)が組み込まれているドアのこと。一般的なのは6パネルドアで、ドアには木芯ドア、中空ドア、断熱材充てんドアなどがある。また、材質としては、比較的値段の安くできる、ハードボードをエンボス加工した物から、ベイスギやベイマツのような針葉樹系や、オークのような広葉樹の物まで、いろいろだ。見られたくない場所を隠す、部屋を間仕切ることで冷暖房効率をアップさせるなどの目的から、パーテーションとして使われることも多い。賃貸住宅向けには、場所を選ばず手軽に取り付けられるつっぱり棒タイプのパネルドアも高い人気がある。


■パブリック
公共や公衆ということを意味する言葉のことで、建築では共有空間のことをさす。集合住宅などで、公共使用をするために計画的に作られた空間を意味している。だれでも利用することができるスペースであり住居者などだけではなく、もっと広く利用できる。公園などが当てはまるが、公共的であり、何かに制限されたりすることもない。シェアハウスなどでも使われるようになってきており、共同食堂やリビング、ダイニングを共有スペースとしていることから、パブリックと呼ぶことが多くなった。レクリエーションスペースを設けていたりすることもあり、個室とは完全に空間を分けることによって、プライバシーを確保したりしている。


■パラコート
除草剤の一種。非常に毒性が強く、人体に有害な化学薬品。


■パラペット
建物の屋上やバルコニー、吹き抜け廊下等の外周部に設けられた、低い立ち上がり壁のことを言う。特に陸屋根と呼ばれる水平な屋根の周囲に多く見られ、屋根スラブと壁との接合部分の防水の補強効果が高い。落下防止としても効果が期待できる。また屋上や正面の上方にパラペットを設置している店舗も見られるが、この場合は、看板などを取り付ける目的を有することも。形状としては、アゴ付パラペットとアゴなしパラペットに分けられる。パラペットの上部に取り付ける部材は「笠木」と呼ぶ。用いられる材質にも、モルタルや金属、木等のデザインがある。取り付ける場所が歩行用か非歩行用か等の用途や目的により、形状や部材の材質、アゴ形状ならその出幅等が決定される。


■パンダジ
官僚が使用していた李朝家具のこと。朝鮮王朝である李朝時代の家具の中でもポピュラーな物のひとつ。寝具や衣類を入れるために使われていたことから、タンスや押し入れといった役割をしていた。大きな特徴として、前面の板が上下で分かれるようになっており、上部は開閉可能であるということが挙げられる。様々なサイズの物が作られているが、簡単に持ち運ぶことができるような物から、1mを超えるような幅を持つような物まである。天板部分に棚が付けられているような物まであり、非常に豪華な作りになっていた物もあった。強度的にも高く作られており、松やケヤキが使われ、金具には拍動や真鍮といった物が使われていたが、パンダジは地域によって違いがみられる。


■パントリー
もともとはホテルやレストランの、厨房から運ばれてきた料理を盛り付ける配膳室を意味するが、一般住宅においては食器や食料品などを置くための収納スペースのことを指す。「パントリー」はキッチン、もしくはダイニングの近くに配置されることが多く、比較的使用頻度の低い食器や、缶詰めや調味料などストック用を主とした食品、キッチン回りの掃除用具などの保管に使用される。スペースが広ければ、パントリー内で調理の下ごしらえをすることも可能。「パントリー」は家事動線を考慮してキッチンやダイニングに隣接して配置されることが多いが、玄関などからも出入りできるとより便利になる。また、食品の保管には、気温や湿度の管理も大切であることから、年間を通じて温度変化が少なく、風通しの良い場所が適している。

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