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LIXILリフォームコンテスト2022 地域最優秀賞受賞

「築60年平屋建てのリノベーション」




大工だった祖父が自ら建てられた家


築60年の自分のおじいさんが自ら大工として建てられた家のリノベーションをする事になりました

築62年の平家建てのこの家は現在入居されているご家族のおじいさんが建てられたという話を聞きました。 そのおじいさんは大工だったという事で本来であれば建て替えなんだけどなと言われました。
何年か前の遺産相続で自分が土地建物を引き継ぐ事になったという事で、その時相続の仲で当社の不動産部門がお世話になったご縁で当社に依頼がありました。 その時は3~4社の1社として競合がありましたが、ご案内した当社がリノベーションした築50年の住宅を内見していただきそれをとても気に入って頂いた事が当社にご依頼いただいた理由の一つでした。
昭和34年という戦後の復興がまだ終わらぬ時代に建てられた貴重な建物を象徴するように燻銀(いぶしぎん)色の日本瓦の乗った小さな平家建て家で、私もこれは残した方がいいなと直感的に思いました。

間取りと動線を見直し住環境を整える

傾きや隙間風が悩みだった築60年以上の家でも、基礎工事で傾きを直し家中に断熱工事をして、断熱窓も設置し快適な空間となりました。
長年家を支え続けた梁や柱も使い、耐震も充分に補強しました。

現しとした既存の柱や梁は無垢の床と相性もよく温かさがありながらも、この家のテーマカラーでもあるブルーやグリーンの差し色でモダンでおしゃれなLDKとなりました。吹抜けのシーリングファンは上昇した空気を循環させ、エアコンの効きもよくなり快適になる上、節電にもなります。

間取りは和室や洋室で各部屋が小さく細かく区切られていましたが、オープンで開放的なLDK空間と寝室兼仕事部屋とシンプルにしました。LDKからは庭の緑が近くで感じられ別荘のような雰囲気です。寝室にはロフトベットにもなる造作のロフトを設置しました。
水廻りはまとめ、家事動線もシンプルにしたので家の中が動きやすくなっています。
玄関は道路側に移設し、6人掛けのテーブルを置く頃が出来るリビングになりました。友人も気軽に訪れることが出来る住まいとなりました。




BEFORE➡AFTER 燻銀色の日本瓦、古き良き外観はそのままにブルー、グリーンに塗装した板を外壁に使用しました。
既存外観施工後外観

    LDK
    ブルーの外壁にブルーの玄関ドア。
    LDK
    庭とリビングの間にあった縁側をなくし、
    リビングが近くなりました。
    LDK
    生まれ育った既存の雰囲気を残すため、
    使える部分はそのまま使用しました。

BEFORE➡AFTER 和紙のような壁紙と床のタイルが上品かつ爽やかな吹抜けの玄関。靴箱も造作しました。
既存玄関施工後玄関

BEFORE➡AFTER シャンデリアやペンダントライト、裸電球、間接照明など多彩な照明がアクセントに。吹抜けで開放的なLDK。
既存LDK施工後LDK

    LDK
    現しの梁と柱がダイナミックな存在感です。
    無垢の床と相性が良く印象的。
    LDK
    キッチンはブルーのガラスモザイクが映えます。
    LDK
    現しの梁を飾り棚として使用する事が出来ます。

BEFORE➡AFTER 仕事場兼寝室に梁を利用しロフトを造作。柱を利用してワークスペースとベットスペースが緩く分けられています。
既存寝室施工後寝室

    LDK
    現しの梁が飾り棚となって、部屋を彩ります。
    LDK
    天井は吹抜けになっていてプロペラファンで
    空気を循環させることが出来ます。
    LDK
    現しの梁利用しロフトを造作。梯子は取り外すことが出来ます。

BEFORE➡AFTER 水廻りもすべて新しくなり、ホテルのようなおしゃれなユーティリティになりました。
既存ユーティリティ施工後ユーティリティ





築60年の家をリノベーションするということ

築40年以上は耐震補強が必要

築60年の家というのは「敷地ギリギリまで家を建てている」「配管が昔ながらの土管」「ベランダが屋根の上に乗っている」など現在では信じられないと思うような状態であるという事です。
建築基準法は戦後から1981年の大改正まで大きな改正をしていないため、築40年から築60年の家はほとんど同じ基準となっています。なので古くて劣化した箇所や外観をただ新しくするだけでは、非常に弱い家のままなのです。基礎を造り直したり、柱や梁が脆くなっていれば新しくしたり補強したりと大規模に手をいれる必要があります。築40年と築60年では老朽化の具合はもちろん変わりますので、築年数が古ければ古いほど費用がかかってしまうと考えた方が良いでしょう。2024年元旦の「能登半島地震」では新耐震基準に補強していなかった家が倒壊したくさんの人が亡くなりました。こういった大地震がいつ起こるかわからないという状況では、耐震補強はお金に変え難い価値があるはずです。
この事例の場合も同じです。既存の梁や柱が太くしっかりメンテナンスされていたので再利用出来ましたが、しっかり基礎からつくり、耐震補強・断熱工事と現在の工法や基準にして地震などの災害にも強い家となりました。そしてリノベーションすることで広く開放的なLDKなど現代の暮らしのスタイルに合った、快適な家をつくることが出来ます。

旧耐震の木造住宅にお住まいの方は、ぜひ補助金の活用を検討し、費用を抑えて安心な住まいにしていきましょう。まずはお気軽にお問い合わせ下さい。

木造住宅の寿命とは

木造住宅の寿命は30年?

木造住宅の法定耐用年数は22年と言われています。しかし住宅ローンは35年であったり、築40年以上の住宅が賃貸や販売されていたり、築100年という家に住んでいる方もいます。一般的には木造住宅の寿命は30年と言われることが多くありますが、このように一概に○○年と決めることは出来ません。
なぜ寿命が30年と言われているのかというと、家族構成が変わる、住宅設備の寿命が30年、耐震基準など建築基準法が変わる、といった理由で建替えたり取り壊してしまうケースが多いからです。国土交通省の木造住宅期待耐用年数によると「フラット35基準程度で50年~60年、劣化対策等級3で75年~90年、長期優良住宅認定であれば100年超」とされています。つまり、骨組みや基礎軸組の木材が適切に保たれていて、メンテナンスが行き届いていれば、100年を超えても木造住宅は居住できるということになるのです。

木造住宅の寿命はメンテナンス次第です。腐食による劣化が起きやすい水廻りはまめに掃除することが重要です。定期的なメンテナンスをして、ダメージが浅いうちに修理をしていけば費用も抑えられます。今回の事例のような古き良き日本の住宅を大切に守っていくことも、これからの時代もっと大切になっていくのではないでしょうか。


築60年の木造住宅のリノベーション注意点

4号建築と既存不適格建築

建築基準法は度々改正されるため、築年数が古ければ、建蔽率・容積率が変わる、建物の高さが変わる、耐震基準に満たないなど現在の基準に満たないことがほとんどです。(これが既存不適格建築物)しかし、基準に満たないからといってすぐに改善する工事をする必要はありません。しかし、いざ大掛かりなリノベーションを使用と思ったときに、建築確認済証や検査済証がない場合、建築確認の申請が困難で工事が中々できないなどの問題が出てきます。
また、延べ面積500㎡以下、2階建て以下の木造住宅は「4号建築物」と呼ばれますが、こちらの場合はそもそも建築確認済証や検査済証が免除されているため、大掛かりなリノベーションでも建築確認申請はいらなかったのですが、2025年からこの「4号特例の廃止」が決まっているため、この申請や建築図書の取得が必要となります。

4号建築と既存不適格建築

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