3階建都市型住宅の空家
無機的な住宅を、人が住むための暖かい感じがする家にリノベーション
お父様が残された3階建都市型住宅はしばらく空家で、
ところどころに漏水もありました
築32年の重量鉄骨造3階建ての建物は、比較的駅に近いこともあって、 以前は1階は飲食の店舗が2戸あり、2階、3階が住居でした。既存建物は重量鉄骨構造なので、耐震性や防火性には優れていますが、飲食店が入っていたということもあり、外観や内部がビルディングのように無機的な感じのデザインでしたので、いかに人が住むための暖かい感じがする家にリノベーションするか、というテーマで設計していきました。
息子様ご夫妻(50代後半)がフルリフォームして住まわれることになりました
外観は間口の長さの半分は狭いバルコニーの奥行きを広げて、残り半分のバルコニーは居宅として増築しました。
2、3階階段ホールを広げ、一体化して多目的ルームとしました。外観は杉板材をヨロイ状に張った南京下見板貼として黒色の塗装を染み込ませた独特の風合いを出すことにしました。
1階店舗だった部分は車庫2台分と玄関ホールと半地下のシューズクローゼットにしました。2階は広いLDKと浴室と奥様が洗濯することがとても好きだというご要望にこたえ、約5帖位あるユーティリティを作り、バルコニーの物干し場に直結することにしました。
LDKは対面式のI型キッチンを設置して、約25帖のLDKとなりました。リビングコーナーには3帖の和室を作りました。この部屋は引き戸を閉じるとお子様が遊びに来た時等に宿泊できる部屋になります。ダイニング・リビング部分は、一部折上天井として間接照明を8系統に分けて、明るさを調整できるようなっています。3階はご夫妻の寝室と予備室と多目的ルームにしました。 外階段で土足使用だった階段を内階段として取り込んだことによって家全体が実際の面積より大分広く感じられるようになりました。