将来私道部分になるところと車庫部分を減築し、2階部分を一部増築

最初のご相談は、祖父から父へ受け継いだ古い家の耐震補強をしてほしいということでした。いずれ建て替えるので簡単なリフォームをしてという事でしたが、お会いして敷地調査を行うと、ご家族で住まわれている敷地全体の中に3棟の建物があり、建て替えるには位置指定道路を築造しなければならず、そうするには20年以上の長いスパンで考えなければならないので今ある古い家を本格的にフルリフォームして、最低20年は持たせるリフォームをしようと決断され始めました。そのためには将来私道部分になるところと車庫部分を減築し、2階部分を一部増築しなければならないという大掛りなリフォームになりました。

ところが着工してみると、築45年の平屋建ての上に2階をお神楽として増築してあったことや、スケルトンにしてみると10年前に近くの工務店に依頼したはずの耐震補強の筋違いが全く入っていなかったことが判明。又、元々平屋建だったので1階の柱が細かったり、古材の欠けた材料を使っていたり、筋違いや火打梁、耐震金物がほとんど使ってない等、あきらかに耐震的に不安定な建物でした。

バルコニーを大きく広げ、耐震補強も行い安心して暮らせる家になりました。

外観はブルーのかさきがアクセントとなっています。西側も貼り分けされたサイディングが印象的なものとなっています。窓も全て交換。美観と基本性能に優れた窓で、日常生活を快適に過ごせます。
玄関には充分な容量の下足入れを設置し、床は無垢材のアンティーク風のフローリングを使用ました。玄関の既存梁と既存柱を大黒柱のように残して、栗材でパッチワーク風に仕上げました。ダイニングキッチンは、既存梁をそのまま現し、屋根トップライトからの採光で、非常に明るい空間に。キッチンがオープンとなったので、圧迫感が無くなり広い空間に感じられます。
1階和室広縁は、明るく開放的な空間に。採光引き戸を開放すればリビングと和室で一体として使用できます。
和室にも外からの光が差し込み明るいお部屋となりました。1階トイレには手洗器も設置。ストライプ柄の壁紙が明るい印象に。浴室はアクセントウォールをライトグリーンにしました。