既存不適格建築のリフォーム1
築30年以上の都心にある、道幅が狭く行き止まりの道路に接している家
袋小路にある都心の家は、建て替えが出来なくて使い勝手も悪い
30年以上住み続けた家は、都心にあるのですが道幅が狭く行き止まりの道路に接しています。建て替えも色々と難しいところがあり、やむなくスケルトンリフォームをする事になりました。2階部分を学生さん向けに下宿のようなしていたこともあり、部屋数だけはあるが使いづらく奥様の体調もおもわしくなくということで、バリアフリー・断熱・耐震工事を中心に、そして外壁や屋根も新しくする工事がスタートしました。片付けや不用品の処分、引越しの準備とお客様にとっては大変でしたが、仮住まいの手配や荷物の一時預かりを当社の倉庫で行うなど当社で出来ることは協力させていただきました。
解体してみて、新たな事実が発覚しました。
ひとつは、建物の中壁に相当古い時期に建てられた土壁が発見されたこと、もうひとつは1階床下の高さが異様に高く、かつ、内部にコンクリート布基礎がほとんどなくて、大谷石製の細い束石で土台が支えられていたということでした。更に、その大谷石の束石は礎として柔らかい素材のため、風化が進んで根本よりくずれ始めていました。
この建物は3世代に渡って増築や改築がなされ、一番最初は昭和35年に建てられ、昭和42年は増築、更に昭和54年に一部を残して増改築が行われていました。建物の内部から出てきた土壁部分は昭和35年当時の名残という事で、下にコンクリート基礎がありませんでした。床を高くしたのは、以前、台風の時にあふれた水が床上浸水したために、床下の基礎を高くしたという事でした。